「はじめに」から引用する。本書は、プログラムの初心者を対象にした JavaScript 言語の入門書です。
本書 1.2 節で、オススメのエディタとして Brackets が紹介されている。 現在、Brackets は Adobe 社での開発が中止され、その後有志により開発が継続されている。 私は VS Code を使っているから、Brackets を使ってみようという気にはならないが、Brackets にはいいところがあるのだろう。 紹介されている機能に「Web サーバ機能」というのがある。これは面白いと思った。
p.320 に「関数型言語について」というカラムがある。ここにある、「代表的な関数型言語」一覧は次の通り。
- Lisp
- Idris
- Common Lisp
- Haskell
- Idris
- Scala
- F#
おいおい、なんで Lisp と Common Lisp が並列なのだろう。この文脈なら、Common Lisp を省いて代わりに Scheme に差し替えるべきではないのか。Scheme は Lisp の一方言と見ることもできるが、Lisp とは別の言語として認知されることが多いようだ。 また、Idris だけが 2 回出てきているのはおかしいだろう。この中では Idris の認知度が(日本では)他より低いと思う。少なくとも、Wikipedia の「関数型言語」の項目を見ると、あまたある関数型言語のなかで Idris だけが日本語の Wikipedia の項目にない。では Idris の代わりに何を載せるべきなのだろうか。 私には知識も経験もないので、確固としてこれだといえるものがないのが残念だ。
ECMAScript 2015(本書では ECMAScript 6 と称している)対応の箇所はわずかである。たとえば、変数宣言のキーワード let については p.168 で説明されているのみで、 他はすべて var キーワードを使っている。また const キーワードの利用と解説も p.064 にあるのみだ。JavScript 本格入門の出版時期とほぼ同じなので、悩ましいところだったのだろう。
書名 | きちんとわかる! JavaScript とことん入門 |
著者 | 大津真 |
発行日 | 2017 年 6 月 21 日 初版 第 1 刷 |
発行元 | 技術評論社 |
定価 | 2740 円(本体) |
サイズ | A5 判変形 ページ |
ISBN | 978-4-7741-9000-6 |
その他 | 草加市立図書館で借りて読む |
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