黒田 努:Elixir 実践ガイド |
作成日:2020-10-07 最終更新日: |
並行プログラミングを容易に書ける言語 Elixir の紹介。
本書に関する出版社のページは下記にある。
https://book.impress.co.jp/books/1120101021
第1章は Elixir が誕生した背景や、Elixir が稼働する基盤となる Erlang について述べられている。 ここはわかった。
第2章は Elixir 開発環境の構築について述べられている。本書では Docker を使うことが前提となっているが、 Windows 10 Home バージョンの以前のビルドでは docker が導入できないので注意が必要だ。 私は WSL2 の Ubuntu 20.04 に Docker ではなく、素の Elixir をインストールしている。
第5章は Elixir の基礎(2) で、パイプ演算子などが説明されている。 pp.65-66 で、次のような説明がある。
Elixir のソースコードをどのような体裁で書くべきかをまとめた『The Elixir Style Guide』 という文書が次の URL で公開されています。
https://github.com/christopheradams/elixir_style_guide
これによれば、1つの式の中でパイプ演算子を一度だけ使用するのは避けるべきだそうです。 筆者もこの意見に賛成です。つまり、
2 |> MyMod.multiply(3) |> MyMod.multiply(5)はよいのですが、次の例はパイプ演算子の使い過ぎです。
2 |> MyMod.multiply(3)誤りではありませんが、MyMod.multiply(2, 3) のように記述すべきです。
ここの例は「使い過ぎ」ではなくて、「不適切な使用」というべきだろう。
なお、『The Elixir Style Guide』の日本語訳は下記にある。
https://github.com/kenichirow/elixir_style_guide/blob/master/README-jaJP.md#avoid-single-pipelines
p.31
・誤「もしシバンを正確に記述しても同様のエラーが出る場合は、elixir コマンドが /usr/bin 以外の」
・正「もしシバンを正確に記述しても同様のエラーが出る場合は、elixir コマンドが /usr/local/bin 以外の」
p.168 下から3行目
・誤「……。リストのデータ構造にはやや分かにくところがありますので、……」
・正「……。リストのデータ構造にはやや分かりにくいところがありますので、……」
p.276 リスト 17-5 5行目
・誤「 |> Enum.map(fn {entry, i} -> #{i + 1}. #{entry}" end)」
・正「 |> Enum.map(fn {entry, i} -> "#{i + 1}. #{entry}" end)」
書 名 | Elixir 実践ガイド |
著 者 | 黒田 努 |
発行日 | 2021 年 2 月 11 日 |
発行元 | インプレス |
定 価 | 3500円(税別) |
サイズ | |
ISBN | 978-4-295-01077-7 |
備 考 | 越谷市立図書館で借りて読む |
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