ラベンダー紀行  1999.7.4 岐阜県「牧歌の里」日帰り


  ★天気良くなってきたぞ!!

ラベンダーという花は大変ポピュラーだけど、富良野でもあるまいしこの辺でそんな「るるぶ北海道」のような一面ラペンダーなんて景色は見ることは出来ないはず。もっとも天候が違うんだから仕方ない。…といつも諦めてはいたものの…

でもここんとこ梅雨だというのに北の高気圧が強くてサワヤカな日がつづいて、ラベンダーにはいい気候じゃないか。何度か行った岐阜県の「牧歌の里」にはた〜くさんラベンダーが植えてあるのに、早過ぎたり遅かったりでいつも時期を外して見られなかった。でもラベンダーは今日こそ見頃だぞ。きっと。しかも今日の岐阜県地方は晴れるらしい。こりゃ行くしかないなっと!

  ★出発した時は雨だったが…

牧歌の里」は国道156号線、ひるがの高原の近くにある。東海北陸道白鳥ICからは40分位。中京方面からよく訪れているようだけど、こちら北陸からも似たような距離。とにかく国道157号を南下し、途中からショートカットルートということで白山スーパー林道で一気に岐阜県白川郷を目指すことにした。家を出た時はまだ小雨が降っていたが、そのうち薄日もさしてきた。ラッキー!

  ★白山スーパー林道(普通車片道3,150円)

石川県と岐阜県にまたがるこの道は「自然保護か開発か」と建設当初からもめた道だったが、昭和51年に全線開通した。はじめ石川県側は2車線だったが岐阜県側は1車線と規格の折り合いがつかず、大型車ではムリということでとりあえず自家用車しか通れなかったが、やはり観光バス会社からのブーイングによってのちに岐阜県側も2車線に改修、大型バスも通れるようになったもの。

そして雪深いトコなので毎年11月中頃から翌年6月はじめまでは通行止。その間ガードレールや標識類も全部外すそうだ。

天候はすっかり回復。ただし金沢の小雨がたたったか県外ナンバーがまばらに通るだけという殆ど道路貸切状態(笑)。クルマはぐんぐん高度を上げ、途中の定番ポイント「ふくべの大滝」で一休み。少し進んで 「国見岳展望台」でも一休み。途中見てきた、まるで老婆の髪のようだという「姥が滝」も眼下にあった。

県境のトンネルを抜けると最高点の標高1,455m。岐阜県側ではまだ所々に残雪もあって、大きな穴があいていて、その上のほうからポタポタと雪解け水が落ちていたのが印象的だった。これが源流なんだねえ。

高度を下げて白川郷へ。

  ★白川郷

合掌造りで有名な白川郷だが、実は何度も訪れているので今回は車窓だけ。町の真ん中にある町営駐車場は以前はタダ…だったのに今では有料か。しかもすっかり観光地化されてて少々がっかり。

白川郷はホントは秋がいいねえ。もう刈り取った田圃と、藁を焼くにおい。子供達が遊ぶ声が響いて、そこにあの独特な造りの民家があって、山あいの町に静かな時間がゆっくり流れて行く…というのが似合うと思う。決して見世物というのは似合わない。その秋には「どぶろく祭り」というものもあったりして…

こんどは国道156号を南下して、ひるがの高原へ向かう。そこは分水嶺で長良川の源流地でもある。

 

  ★いよいよ牧歌の里(入場料大人700円)

白川郷から30分ほどでひるがの高原。そこに生まれ落ちた水は、北なら庄川を経て日本海へ、南なら長良川を経て太平洋へという分水嶺。ちゃんと分水嶺公園というトコもあったりする。スキー場もあるちょっとしたリゾート地だ。

そこから10分弱、大きな花畑と牧場がメインの「牧歌の里」はすぐ近く。

と思ったらやっぱりラベンダー人気で駐車場は混雑。順番待ちとまではいかなかったが、だいぶ離れたトコにクルマをとめて入場。自家用車は岐阜、名古屋、尾張小牧ナンバーばっかりだったが、観光バスは小松バス(石川)、大野観光(福井)とかの北陸ナンバーばっかりなのに苦笑。

しかしたくさんの人出だった。メインハウスには直営牧場の乳製品をはじめ、お土産もあるが団体客が大挙押し寄せているので買物は後回し。まずは外へ。

小腹が空いたので焼鳥を食べて(クルマなのでビールは、なし!!)、ラベンダー畑を見にいく。

入場券に「ラベンダーが今、見頃です」と印刷してあって、ついワクワクしてしまった。そして今年は一面見事なラベンダー!!やったあ!!

花に近づいてみるとあのいい香り。でも蜂もたくさん飛んでいた。

この牧歌の里には「木ぼっくりの里」というのが併設されていて、森の妖精たちを題材にした子供向けのビデオ上映や、そのオリジナルグッズなんかもある

ここで仕事柄、どうしても気になるのは「四万十川式汚水処理設備」というやつ。四国の四万十川の流れを応用した処理設備で、沈殿分離後に嫌気・好気・嫌気・好気という処理フローを経て…非常に興味深いんだけど、むずかしいのでやめよう(笑)。その横にあるショップでラベンダーのドライフラワーとかを買う。

花畑の反対側は牧場スペース。馬の親子がのんびりと草を食んでいたのがほほえましい。その近くにもショップがあって、そこで直営牧場特製の「ジャージソフトクリーム」(300円ナリ)を食べながら、体験乗馬を眺めたりして小休止。

公開されている畜舎へ行ってみると、馬と牛とウサギが飼われていた。オカッパ頭の子馬がとても愛らしくて、クリクリした目もカワイイ。

牛のほうはこれまた目がクリクリ。この日出産予定日の牛もいた。またこの日はやってなかったが、実際にここで搾乳も行われている。

 

最近子牛の出産が続いたのか、子牛のコーナーがあって何頭もカワイイ姿を披露していた。偶然この日の午前0時すぎに産まれたばかりの赤ちゃん牛もいて感動。だけどまだ自分でミルクを飲むことは出来ないのか、係のオジサン二人がかりで飲ませてもらっいていた。

ちょうどほかの子たちもミルクの時間で、乳首のついたバケツに母乳(これがホントの100%牛乳だね)が入っていて、みんなそれでコクコクと飲んでいるのもカワイイ。しかし飲みっぷりは豪快で、あっという間にバケツは空に。

最後に動物放し飼いスペースを眺める。「牧歌の里」ではそういうスペースは「ご自由にお入りください」というコトになっていて、ニワトリさんやヤギさんやメリノくん達と遊べるようになっている。「動物をさわったあとは手を洗いましょう」ということで出口にはちゃんと手洗い場も完備されている。

すっかり堪能したら2時間経っていた。メインハウスでたまりせんべいとかミルクプリンとかを買って、帰途につく。時間があったら郡上八幡も行きたかったが、すでに夕刻だった。

国道156号を美濃白鳥へ南下して158号油坂峠で大野・勝山へ出てそのまま157号で金沢へ戻ろうと思ったが、砺波の「まるたかや」のラーメンが食べたくなり、急遽Uターン、156号を北上する。途中庄川を境に岐阜県と富山県が隣り合っている区間があって、橋を渡るたびに岐阜県、富山県、岐阜県…と入れ替わるのが面白い。

庄川沿いの山岳ルートが終わったら程なく砺波。ラーメン(スープがうまうま!)とギョーザとおでん(ダシがうまうま!)を平らげてとってもシアワセになって、金沢に戻る。日帰りだったけど、とてもいい1日だった。


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