NOSTALGIA 〜 ノスタルジア 〜 以前、メガCDで出ていた、アドベンチャーというか、ノベルゲームです。知っている人はいないと思いますが、シュール・ド・ウェーブ(今はなき、株式会社タケルの子会社だったような)という会社が作ったゲームで、続編に、『オルゴール』というものがありました。
『ノスタルジア』は、その当時では珍しく(今でも珍しいか?)、フルボイスという荒業をやってのけました。
このゲームはパソコンからの移植で、続編の『オルゴール』も移植を予定していたのですが、ノスタルジアが単色なのに対し、オルゴールはフルカラー。しかもフルボイスをやろうとしたらしく、容量が間に合わずに消滅。シュール・ド・ウェーブもつぶれてしまったらしいです。
『オルゴール』、画面写真まではできていたのに。
主人公の声を当ててた人は、最初しょぼしょぼだったのですが、ゲームが進むたびにうまくなり、最後には、今の若手声優なんて目じゃない、というほどにまで成長していました。苦労したんだなぁ。
今、何やっているんだろう。声優デビューすれば、すぐに主役をはれると思うけど。
ゲームの時代は、明治の文化開けたころの1900年初頭。日本が日露戦争に勝利し、日本中がその奇跡的勝利の美酒に酔いしれていた時代のこと。
舞台となる場所は、豪華客船ノスタルジア。当時で最速の船で、そのころ、その客船は太平洋上を日本に向けての航海の最中でした。
主人公は山田カスケ(取り説がないので、名前がどんな漢字なのかわかりません。ゲーム中はカタカナだし)。商社マンで、ノスタルジアでは、たった一人の日本人でした。
その彼が、その船の上で起きた、シージャックにまきこまれてしまいます。シージャックで使われた爆弾が、シモセ・ベーシック・クラッカー、通称SBCーー日本製で日本しか作れない、特殊な爆弾であったがために。
カスケは、自らにかけられたシージャックの犯人容疑を消すため、本当の犯人を見つけるべく、行動を開始します。
その事件の裏に、ロシアの秘密兵器とも称される伝説的なロシアのスパイ、〈ロシアの霧〉の亡命と、彼(彼女?)を手に入れるべくうごめく、国家間の〈ロシアの霧〉略奪戦が行われているとも知らずに……
船上で出会った女性、イリューシャ・グランセリウスをはじめとする、魅力的な人間たち、犯人との心理戦、そして、次々と明かされる真実。
カスケは、犯人を見つけ出して自分にかけられた無実の罪をはらし、無事にノスタルジアをシージャックの犯人から守ることが出きるのでしょうか……
山田カスケ(ヤマダ・カスケ)
四井商事の海外派遣社員。本ゲームの主人公。
イリューシャ・グランセリウス
本ゲームのヒロイン。画家志望の美術学校の学生。カスケと、たまたまインディアンポーカーで勝負をし、彼と知り合いになる。
ロバート・アッシュビー
英国ロイド保険の保険連帯保証人。ノスタルジアに、多額の保険をかけていた。性格が悪い。
レイモンド・デュナン
アッシュビーに犯人捜査の依頼を受けた探偵。自称検挙率100%らしい。
カール・グスタフ
スイスの飲んだくれ医者。精神医学に傾倒し、反フロイト派。心理学で、カスケに強力する。
まあ、ほかにも沢山重要な役割を持った登場人物がいるのですが、この程度にとどめておきましょう。
気が向いたら、声優の名前も書くかもしれません。要望、あるのかな。
とまあ、簡単に書けば、こんな感じです。あんまりばらすと面白くないし。
このゲームは、やってみなければ面白さはわからない、というパターンの典型でしょうね。もう、メガドライブもメガCDも手に入りませんが、こんないいゲームが過去の中に埋もれてしまうのは、非常にもったいないです。
できれば、どこの会社でもいいです。版権買いとって作ってください。これほどよく練られたストーリーを持つゲームは、今の時代でもそうそうあるものではありません。
嘘だと思うなら、どうにかしてやって御覧なさい。ぜったい面白いですって。
おまけに、このゲームは二枚組みで、片方がサントラという、超豪華な作り。当時としても現在としても、このサービスぶりは絶対に凄いって。
ちなみに、このゲームにはエンディングテーマもあります。ボーカル入りで。
ボーカルは、鞠川雪映という女性の方です。
歌手活動なんて一切してないだろうから、このCDのためだけに歌を歌ったのだろうけど、独特の声でとっても聞かせてくれます。
願わくば、このページを鞠川さんか、もしくは彼女のことを知る人が見て、わしにその後の音楽活動を教えてくれる人がいるのを祈って……