軽やかな春風を思わせる微笑みが、ぼくの瞳に飛び込んでくる。
シンのこの美貌に加えて、こんな素敵な笑顔を向けられてしまったら、
誰もがときめかずにはいられないだろう。
そして、自分の行動の大胆さに今更ながら気付いたぼくは、
どうやってこの腕を解いたらいいか、真剣に悩んでしまった。
「ごめん。腕、いい……?」 「このままがいい。オレ、今すごく感動してるんだ。この気持ち、萎えさせないでくれよ」
──そう言われても、困るんだけど。
「カンギール・オッドアイ」シリーズ 眠りの卵 vol.11より
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