森の恵みと沢にひたるツアー
ツアー記録
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地質調査総合センター・沢登り研修
のようす
産業技術総合研究所の地質調査総合センターの依頼で沢登り研修の中級編を長野県某流域で行った。彼らは人の(あまり)入らないところを調査するため、未知の沢を踏査することがままある。そのため、渡渉、登攀、懸垂下降、雪渓、簡易野営をひととおり練習してもらった。
2003年7月15日(火) 渡渉、野営
登山道4時間にて入渓

防水デジカメを購入してばっちりなのである
スクラムをやりながら進む
今回は3人パーティx2
簡単で広いところならゆるく横に並んで
急になり、川底が複雑になれば、タイトにあるいは三角形にバインドして

最大のポイントは後ろから来る仲間を待つこと!パーティとして楽に早く進むことが重要
広いのだ
三角法
そのままの形はめったに使わないが応用する場面はときどきあるので考え方や問題点を理解しておくことは重要。

上流側ビレイヤー(黄色)のロープに頼りつつトップが渡る。下流側ビレイヤー(座っている)は流されたときに引き寄せる役目。
セカンドはフィックスされたロープにカラビナを通して渡る。カラビナとハーネスをつなぐスリングが長すぎると流されたときに立て直せないので注意。
末端を交換し、トップと反対の形でラストが渡る。末端交換などのとき、むやみにロープを流さないこと。抵抗が大きく、岩につかまって抜けなくなる。
この何気ないところが
手前からして慣れないと怖い
その奥の左はつるつるで無理
右を行くのだが、
ここが最難所で、この日は平水なので2m泳げば(あるいはうまくへつれば)通過できる。
この先も注意して通過したが、増水時は難しい。
川原に野営
イワナ2尾のみ(くー、もちっと釣れよ)の汁にフキを入れる
とちゅう採ったネマガリタケを焼く
コンロは使わず
2本の太い木の間でたき火すると鍋をかけやすい
2003年7月16日(水) ロープを使用しての登攀、懸垂下降、野営
美しい滝の前で

研究者たちが岩の成り立ちについてあーだこーだと議論する
このあたりは日本海の底でできたとか
ほんの少しジャンプ
自信のない人はザックを別にして
ぴょんっ
ハーケンを打つ
彼らのハンマーは石をバカバカ割るためのもので、打撃力抜群
複雑な滝で登攀練習
あれ、右に先発隊がいる
あそこ登れるのか。。。
(無理でした)
懸垂下降
ヤブでは首にかけて繰り出しながら降りる
この日もたき火
やはりイワナ少なく、雪渓の近くからヨブスマソウを採ってきて食べる
タープの下でごろ寝
2003年7月17日(木) 簡単な滝と雪渓を越えながら稜線へ
まあこれは登れません
高巻いていると昨日練習した滝が見えた
ハーケンから確保器を通してグリップビレー的にやっていたが、ちと問題だった。
支点があやしいときこそボディビレイ。確保器を使うならロープの角度を生かす。
スノーブリッジ現る。取り付きはしっかりしていたが、降り口は細い木で支えられていて薄く残っており、上からはわからなかった。
岩の上にピトンを打ち、ぬるぬるホールドをタオルで掃除して登る。グラウンドフォールしないようビレイヤーは緊張。
腰がらみでフォローのビレイ。腰がらみや肩がらみは器具よりも操作が早い。
幻想的な草原を通って帰る
これぐらいが心配なくできれば、簡単な単独踏査、ガイドや同僚との踏査を安全にできるようになるでしょう。少々のビバークも。