森の恵みと沢にひたるツアー
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ツアー記録
 ロープトレーニングキャンプ
のようす
2002年7月27日(土) 越後 水無川 
モチガハナ沢下部&本流側壁
今日ロープを使用した登りと懸垂下降の基礎をたたきこんで、
明日は本番の滝登り
まず路上で説明、次にゆるい登山道のそばで安全に練習、モチガハナ沢下部のゆるい巨岩帯で練習、そして本流側壁の急だけれどブッシュの多いところで仕上げ
ランニング(左下のカラビナ)を取り、右上で確保する山田くん

この日はピトン(ハーケン)5回も打っちまった
懸垂下降

ブッシュにからみそうなのでロープを背負って行き、安定した場所でそのロープを下ろしているところ

無風。とても暑い。
あまりに暑いので、練習後、オツルミズ沢出合の釜で
滑り台、飛び込み、泳ぎ。きもちえ〜
案外ぬるくて長湯?できます。今年は雪渓があまり残っていないのかな。
モチガハナ沢出合でキャンプ

しばらくアブがいたが、たき火しているうちにいなくなった。しかしこの日はたき火の近くは暑かった。うちから持ってきたトウモロコシを焼いている。
7月28日(日) 笹花沢
笹花沢下部

砂防ダム(鉄骨タイプ、後述)の工事で沢沿いに行けず、右岸の道を歩いてアプローチ。左下に水無川本流が見える。2年前は8月中旬までここに巨大スノーブリッジがあり、上を歩いて取り付けた。今年は雪渓が全く無く、出合の少し上で本流を渡る。そのまま草付を登る踏み跡があるが、やや危ない。出合に回れば普通に歩ける。

ずっと滝なのである。大体直登できる。しっかりした段々の滝と、ビミョーな傾斜のナメ滝からなる。段々滝は一見難しそうだが、落ち着いてホールドを探せばよい。ナメ滝は細かいホールドとフリクションで登る。雨の日はいやかも。F1上の小滝群の上と、その上のF2(逆三角ナメ)の上はかん木がなく、ピトンを打って確保。

F5-4mだけは直登の自信がなく、山田くんに左のブッシュ際をリードしてもらう。
F4上?
休んでいると、トンボが羽化したばかりらしいチョウをくわえてやってきて、もぐもぐと全部たべてしまった
F6前後のナメかな。
岩が出てきてナメも交え、途中F6(右からなんとか登れる)を越えてゴーロを歩いていると突如F7が立ちはだかる

左から斜上するバンドを伝い、
水流をまたいでシャワークライミング!岩に穴があいているので落ち着いてホールドを探すとよい。ランニングを取るのに3mmぐらいのスリングやマイクロナッツがあるといいかも。
F7を越えたところで下降開始
スリング2つ残置して懸垂下降し、F4上に出る。
F4上のかん木から懸垂すると、F2上に出てしまい、
支点がなくなり、つるつるで危ない。
右岸のヤブをこいでゆくと、F3あたりから踏み跡が出てきてF1下まで降りられる。
アー充実した。山田くんはこの瞬間、そこらの山岳会の新人より技術は上になっていた。
前日モチガハナ右俣に入ったパーティが戻っていた。ビバークしたそうである。神戸からここ一発をやりに来たそうな。ごくろうさま。
PS 笹花沢出合の砂防建造物について私見
砂防鉄骨はこの大自然に似合わない。
鉄骨右側(左岸)をずいぶん削ってある。倍ぐらいの高さのコンクリづくりの予定だったのを、自然破壊度を抑えるために変更したのだろうか。
ここが今の長野県だったら工事そのものをやめただろうなあ。
工事現場にはこのような看板が置いてある。
「自然と遊ぶ川づくり」 これは日本語か!?何も作らないほうがきれいなのに。こういう欺瞞をどこに訴えればいいのか。

ちなみにここから下流はなだらかで、2km下に新しいキャンプ場、集落は5km下で谷が開けたところのやや高台にある。
一度にわか雨にあい、大水のすごさは見た。岩がごろんごろんところがってゆく。ここに砂防ダムを作る意味があるとしたら、大水の勢いを殺すことだろう。
集落までには距離もあり、途中に砂防ダムが3つ以上あって、ここで勢いを殺す意味はなかろう。新しいキャンプ場に遊びに来ている人はいて、好意的に見ればこのキャンプ場とそこまでの道を守るのが目的だろうか。(キャンプ場から先は進入禁止で、一部のつり人と登山者が入っているが、彼らは危険を承知して入っているし、道路すら必要ではない。)
しかし、
1km下(つまりキャンプ場の1km上)にはすでに大きな砂防ダムがあり、上に新たに砂防ダムを作っても勢いを殺す意味はほとんどないのではないか。
しかもこの下は水が腐った感じで赤く濁っており、遊ぶのがいやになる。すぐ脇から高倉沢のきれいな水が入って違いがよくわかる(写真撮るの忘れちまった!)。