第122号(2003年6月)ヘッドライン
- 2003年ハーシェル・ツアー報告(2)
ハーシェル・ツアーに初めて参加された藤井亜衣さん(協会会員)のレポートです。ハーシェル紀行に収録しました。
- 七宝作品の制作メモより
七宝作家・飯沢能布子さん(協会会員)の投稿です。
- ウィリアム・ハーシェル協会2002年年次報告
「今号の注目記事」です。
- 南極のマッターホルンに登る
ハーシェル子孫シャーロット・ハーシェル・ファーガソンさんから頂戴した1967年の新聞記事です。南極大陸にあるハーシェル山に初めて登ったのは、エベレスト山初登頂のエドマンド・ヒラリー卿でした。
- 虎ノ門天文会館で運営協議会・天文談話会を開催
今年第1回目の運営協議会と天文談話会が4月24日に開かれました。
- 7月にバース中央図書館で七宝展
英国ハーシェル協会会長リング教授のお骨折りにより、バース市中央図書館で7月7日から19日まで、日本発の展示会が開かれます。出展の中心は飯沢能布子さん(協会会員)の七宝作品とその写真です。
- 「七宝アトリエNだより」初夏号
飯沢能布子さん(協会会員)の自費出版によるニューズレターの初夏号が発行されました。
今号の注目記事
ウィリアム・ハーシェル協会2002年年次報告
F. J. リング
木村達郎・訳
2002年は当地の協会会員にとっては活動的な年でした。海外やバースから遠くにお住まいの多くの皆さんは協会のミーティングにご一緒できず、残念に思います。バース王立人文科学協会での月例ミーティングは、大変興味深い多くの話題を提供してくれました。ハーシェル博物館は今年の間にいくつかの貴重なコレクションを追加する機会を得ました。バースで18世紀末から19世紀初めに作られた長い箱時計が購入されました。この時計を売却した業者は、バースでJ. アブラハムが制作した18世紀の棒状の気圧計も所有していましたが、彼は市の文書館にある記録に「ウェリントン公の眼鏡商」とある人物です。今年はまた、協会のウェブサイトを開設しました。アドレスはwww.williamherschel.org.ukです。
そして、オックスフォード大学ワダム・カレッジのアラン・チャップマン博士が名誉副会長に就任してくださったこともお知らせしたいと思います。博士はバースやイギリス中で多くの公開講座を開かれ、つい最近はロバート・フックの300年記念のテレビドキュメンタリーに関わっていらっしゃいました。昨年の年会では、ジョン・ホールワース氏を委員会に迎えましたが、協会にとっては残念なことに同氏はバースから西ウェールズに転居してしまいました。そのため現在は幹事であるフレッド・シュレージンガー氏の手に委ねられているわけです。東京の木村精二氏とジョン・ハーシェル=ショーランド氏が協会の通信会員になってくださいました。木村氏は昨年何回もバースにおいでになって、2回の委員会会合にご出席いただき、大変ありがとうございます。ディック・フィリップス氏は、ロドニー・ヒリアー氏とともに当地のグループミーティングや「スペキュラム」誌の発行に大きな役割を果たしてくださったことに特に感謝したいと思います。機関誌の発行にはそのうちに何らかの具体的な援助があることを期待しています。皆さんはこれらの課題が解決するまでご支援をお願いします。
協会の設立から25年経ち、多くの初期会員はもうここにはいません。新しい会員の加入によって協会を活発に維持できるようご支援ください。昨年、ハーシェル博物館館長のメアリー・ブラウン氏が退職されました。彼女は協会にとって大きな支えであり、多くの仕事を引き受けてくれました。ロン・ベーカー夫妻がブラウン氏から博物館の仕事を引き継いでいますので、まだ夫妻と面識のない方は博物館においでのときにお話しされたらよいと思います。