第113号(2002年5月)ヘッドライン
- 英国ウィリアム・ハーシェル協会の年会と講演会
「今号の注目記事」で紹介しています。
- 2002年ハーシェル・ツアー、英国を訪ねる
今年のハーシェル・ツアーは3月15日から22日の日程で、一行3名は英国ウィリアム・ハーシェル協会の年会と講演会に出席、またジョン・ハーシェル=ショーランド氏のハーシェル・アーカイブを訪問しました。
- W. ハーシェルが使った「ランプ・マイクロメーター」と「照明円板マイクロメーター」(2)
前号に続く、中崎昌雄さん(協会会員)の投稿です。
- ジョン・フィーキンスさん死去
しばしば本紙に登場、多方面の情報を提供してくださったワイト島在住のフィーキンスさんの思いがけない悲報が3月12日に届きました。
- 2001年度協会会計報告
今号の注目記事
英国ウィリアム・ハーシェル協会の年会と講演会
去る3月16日、英国ハーシェル協会の年会と講演会がバースのポンプ・ルームで開かれ、わが協会からはハーシェル・ツアー2002参加の3名が出席しました。始めにF. リング会長の年次報告の一部を紹介します。
今年は当地での会合の面で活動的でした。月例講演会を開いてくれたR. フィリップス氏に感謝します。また、2001年には悲しいことに2人の先人を失いました。98歳で亡くなったE. ヒリアード博士は、ご主人とともにニューキングストリート19番地を購入されました。当協会の創立メンバーで、'70年代から'90年代にかけて自ら結成したハーシェル・アンサンブルのマネジャーだったF. ブラウン氏も亡くなりました。同氏はW ハーシェルに特別な思いを寄せていたと思われる女性を発見しました。
会報「スペキュラム」を発行するために尽力してくれているR. フィリップス氏に感謝します。また、長年に渡り協会の名誉会計を務めてくださっているD. アーチャー博士に感謝します。わが協会の代表がナイトに叙され、王立協会の名誉会員になったことをうれしく思います。P. ムーア卿は王立協会の科学講座で、カロライン・ハーシェルと題した最終講話を行いました。
続いて会計報告とハーシェル博物館からのお知らせがあり、委員選出の後は恒例によってわが協会からのお知らせと報告です。概要は次の通りでした。
前回の年会で、わが協会の誇る2つの創作活動についてお話ししました。飯沢氏の七宝と福村氏の金属鏡です。星座を背景にしたカロラインの8彗星の絵皿を制作した芸術家である飯沢氏は、昨年北海道でわが協会の後援による個展を開き、まもなく東京で次の個展を開きます。同氏の傑出した技術と芸術的な感性は、持参した写真からも実際の作品と同じくらいに感じ取っていただけると思います。ここでお見せするために3枚持ってきました。別の3枚はすでにリング会長がお持ちです。この何枚かを近いうちにハーシェル博物館に展示できればと考えています。
後者つまり15.7cm(焦点距離220cm)の金属鏡はまだ完成していませんが、鏡の研磨に詳しいもう一人の会員である大金氏が皆さんにお見せするために持ってきました。同氏は福村氏の再研磨を手伝い、また来年の3月に持ってきてハーシェル博物館にあるタッブ氏の復元による望遠鏡に取り付けたいとのことです。
わが協会のホームページの内容が日本語・英語ともに最近非常に多くなりました。ここにプリントしたサンプルがあります。ぜひアクセスしてウェブマスターである木村達郎氏の力作をご覧ください。