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サイト更新

 投稿者:管理人  投稿日:2010年 4月18日(日)21時48分44秒
返信・引用
  久しぶりに、HPのコンテンツを更新しました。
本来であれば、HPの新着情報を「WEBだより」に載せるという流れなのですが、最近は順序が逆になって、HPの方が「WEBだより」の後追いをする傾向にあります。この辺は、少し業務の進め方を見直す必要がありそうです。
と言いつつも、本当の新着情報もあるので、会員の方も是非ご覧ください。
 
 

WEBだより第7号を発送しました

 投稿者:管理人  投稿日:2010年 2月21日(日)12時06分14秒
返信・引用
  お待たせしました。WEBだよりの第7号を会員の方に発送しました。
お手元に届くまで、今しばらくおまちください。
今回も24ページのボリュームです。内容的には、昨年いただいたクリスマスメッセージが載っていたり、ちょっとタイミング的にずれているんですが、今の体制だと小まめに動くのがなかなか難しいですね。今後の検討課題かと思います。
(もう少し分業制をとれるといいのですが…)
 

(お詫び)

 投稿者:上原貞治  投稿日:2010年 1月11日(月)19時13分29秒
返信・引用
  すみません。クリックの誤操作で、前の投稿がダブってしまいました。一つを削除してくださいますようお願いいたします。  

Re: 西洋星座名の翻訳事情

 投稿者:上原貞治  投稿日:2010年 1月11日(月)19時10分43秒
返信・引用
  > No.193[元記事へ]

管理人様、
『談天』がハズレなら、仮に中国で漢訳がされたとしても、時期的にだいぶ絞られるということですね。1860年代に成立した天文書に『洛氏~』の星図の星座名のネタ本がすでにあったのでしょうか。

>『洛氏~』を訳した2人は、文献の乏しい中、

この訳者の 内田正雄、木村一歩は、検索してみると、歴史学、(世界)地理学という感じで、どちらかというと「文系」出身の人のようです。世界の事情に明るく、英語に堪能で、しかも教育に熱心ということで、文部省からこの翻訳の仕事を依頼されたのではないかと思います。どちらかが天文愛好家であった可能性もありますが、その場合は共著にしなくてもよいような気がしますし、他にも天文書の著作・訳業があってよさそうですが、そういうのは見つかりませんでした。おそらく天文学に詳しいゴースト翻訳家が他にいたのではないでしょうか。

まずは、1860年代の中国で、西洋の固有名詞を意訳したか音訳したか、が問題でしょうか。そのころの日本は幕末のせっぱ詰まったときでしたので、英語を音訳していったん漢語にするような悠長なことはしてられなかったものと思います。
 

Re: 西洋星座名の翻訳事情

 投稿者:管理人  投稿日:2010年 1月11日(月)11時12分20秒
返信・引用
  > No.192[元記事へ]

『洛氏~』は星図だけ見て、本文を見ていなかったのですが、本文では音写されていたのですね。明治33年に出た須藤傳治郎の『星学・全』というのを見たら、やはりほとんど発音をカナ書きしていました(ラテン名を英語風に崩して読んでいるようです)。漢字の星座名は黄道12宮(これは伝統的に用語が固定していたので)と、大熊・小熊・織女(こと)・参宿(オリオン)のみでした。明治の学者は「ウルサメージョル」とか「ドラコ」とかいう方が、より学問的だと感じたのでしょうか。

とこで、『洛氏~』の訳は、基本的に固有名詞の星座は音写、それ以外は意訳という方針で、方針だけからいうと、むしろ現代的ですね。ただ、音写するときの漢字の当て方は、どうも中国起源ぽい感じです。中国でも当初は様々な試行錯誤があったのでしょうから、その過程で、こうした試みもあったのでは…?

というわけで上原さんの説に賛成です。
で、怪しいのが例の『談天』(1859)。

以前、「WEBだより」で、ジョン・ハーシェルの Outlines of Astronomy の中国語訳である『談天』について報告しました。その時点でも、日本国内で再編集された和刻本の『談天』はネット上で閲覧できたわけですが、中国語版オリジナルはついに見つけられませんでした。

しかし、今日見たら東北大のサイトに全文掲載されているのをあっさり発見。たぶん最近アップロードされたのだと思います。苦労して某大学図書館に数頁のコピーを依頼したのは、つい先日のことなのですが…まさに日進月歩の世の中ですね。びっくり。

○ 東北大学附属図書館 和算資料全文画像データベース
http://www2.library.tohoku.ac.jp/wasan/wsn-dtl.php?id=009783

で、さっそく中身を見てみました。が、あにはからんや、すべて中国の伝統星座名に置き換わっているようでした。残念ながら文中に星座名一覧は見つからなかったのですが(これは原著にもありません)、巻末付録に主要恒星名一覧があって、それを見ると、カペラは「五車 一」、プロキオンは「南河 三」というふうに、<中国式の星座名+星座中での光度順>という風に、西洋・中国折衷方式で特定の星を表示しています。今から見ると、かえって面倒くさいと思うんですが、それ自体、過渡期の試みだったのでしょうね。

結局『談天』はハズレでしたが、となると、中国でも西洋星座の漢訳が作られたのは、意外に遅かったのかも(1860年代以降?)。『洛氏~』を訳した2人は、文献の乏しい中、かなり苦労したのは間違いなさそうですね。
 

Re: 西洋星座名の翻訳事情

 投稿者:上原 貞治  投稿日:2010年 1月11日(月)09時15分53秒
返信・引用
  > No.191[元記事へ]

管理人様、これは力作ですね。しかし、それにまさる難問!

私は、単純に当時の一般的な中国名を採用した可能性を考えていたのですが、もっと複雑で複数の起源があると考えた方がよさそうですね。

 それでも、私は、この本(「天文学(洛氏)」)の日本語版の訳者は、ロッキャーの原著の星図を見ながら、既存のラテン語と漢名の対照表をそのまま利用して写していったのだと思います。その理由は、

・空欄のまま残されている星座がある
・中国風の名前を基礎にしている
・黄道十二宮はほぼ中国名と同じ
・本文(上巻第一篇「星座」)の星座名と星図の対応があまりよくない。
(本文には、ラテン語の音読と英語の音読が載っている。漢名も一部については挙げられている)

などですが、それほど説得力はないです。

オリオン、カシオペア、ペルセウス、(ベレニケ)の髪の毛など、中国名では意訳になっているものが、ここでは音訳になっています。これはなにかカギになりそうです。それから「きりん座→駝馬」は、Camelopardalisの誤訳(ラクダ)の可能性があります。英語(あるいは横文字一般)に通じた人によるのだと思います。(でも、きりん座は大昔は本当にらくだ座であったそうです。現在、英語圏では"Giraffe"です)

 中国で作られた星座名の表に対し、それに漏れがあったのを、英語文献を用いて補ったものだと推測します。しかし、補ったのが、日本人だったのか、中国人だったのか、英国人だったのかさっぱりわかりません。見る人が見れば、言語感覚からわかるようにも思うのですが。
 

西洋星座名の翻訳事情

 投稿者:管理人  投稿日:2010年 1月10日(日)22時40分40秒
返信・引用
  > No.190[元記事へ]

上原様

仰る通り、ロッキャーの本にはハーシェルが出てくるのですから、訳者がハーシェルを知らないわけはないですね。ちょっとボケてました。

ところで、「ハーシェルの望遠鏡座」の話題からは少しずれるのですが、『洛氏天文学』の星座名を見ていて、西洋星座の日本語訳の成立事情が気になりました。現在の星座名は、明治の末に日本天文学会が整理したものが元になっているようですが、それ以前の状況が今一つよく分かりません。

上原さんとは以前も似た話題でお話した気がしますが、星座名についても、他の学術用語と同じように、幕末以来、漢訳からの借用語と日本の独自訳が入り乱れて使用されていたのでしょうか?

その辺を整理して跡付けた方も多分いらっしゃると思いますが、とりあえず自助努力として、北天星座について、手近な資料を参照して比べてみました。

http://www.ne.jp/asahi/mononoke/ttnd/naming_of_constellations/index

ロッキャーの原著とその邦訳、日本天文学会の初回整理案、Thomas Heath の英書の漢訳本、現行中国名を並べてみたのですが、『洛氏~』は漢訳語と明らかに共通する部分もあるいっぽう、違いも目立ちます。見ていると、錯綜した情報経路が想像されて、不思議な感じが漂ってきます。もう少し資料が集まると、謎が解けそうな…
 

Re: 日本語文献における「ハーシェルの望遠鏡座」

 投稿者:上原 貞治  投稿日:2010年 1月10日(日)16時20分15秒
返信・引用
  > No.189[元記事へ]

管理人様、ご確認ありがとうございます。 さすが、たいていの洋書は持ってらっしゃいますね。

> 19世紀の第4四半期に入っても、正統な天文学書にその記載があったとは驚きです。

ロッキャーさんは伝統的な天文書を大事にする人だったのでしょうか。

> そして、それが日本語にうまく翻訳できなかったというのも、当時の天文事情を考える上で興味深いですね。まさかとは思いますが、ひょっとして、訳者はハーシェルを知らなかったとか?

日本語版本文を見ると、天王星の発見と命名の由来は正しく書かれているので、この本を訳し終えた段階でハーシェルについては正しく理解されていたと思います。TELESCOPIUMのほうが訳せなかったのかもしれません。南天のぼうえんきょう座も枠のみで名称がはいっていません。
 別の可能性として、これはまったくの想像ですが、ラテン語の星座名を訳出することはハナからあきらめていて、すべての星座名は既存の日本書か中国書に載っている名前を機械的に写した可能性もあると思います。
 

Re: 日本語文献における「ハーシェルの望遠鏡座」

 投稿者:管理人  投稿日:2010年 1月10日(日)14時55分50秒
返信・引用
  上原様

さらなる続報、興味深く拝見しました。
さっそくロッキャーの原著を確認しました。
問題の星座は、TELESCOPIUM HERSCHELII で間違いありません。

下の図は1878年のアメリカ版初版からスキャンしましたが、19世紀の第4四半期に入っても、正統な天文学書にその記載があったとは驚きです。

そして、それが日本語にうまく翻訳できなかったというのも、当時の天文事情を考える上で興味深いですね。まさかとは思いますが、ひょっとして、訳者はハーシェルを知らなかったとか?
 

日本語文献における「ハーシェルの望遠鏡座」

 投稿者:上原 貞治  投稿日:2010年 1月10日(日)10時07分43秒
返信・引用
  だいぶ遅くなりましたが、あけましておめでとうございます。
ハーシェル協会の皆様、それ以外の皆様も、本年もどうもよろしくお願い申し上げます。

年を跨いで「ハーシェルの望遠鏡座」に関する日本語文献を捜しているのですが、なかなか見つかりません。かろうじて、『天文学(洛氏)  (明治12年)』の下巻巻末の星図に「ハーシェルの望遠鏡座」の区画(星座境界で区切られた)があることを見つけました。残念ながら星座名はありません。 この書籍は全文が国立国会図書館の近代デジタルライブラリーで閲覧できます。
http://kindai.ndl.go.jp/
で「天文学(洛氏)」で検索して下さい。(図上は 同図版 185/192より一部。なぜ ふたご が 雙女 なんでしょうねぇ)

これは、ロッキャー(Lockyer, Sir Joseph Norman(1836-1920))の"Elements of Astronomy"(1871?)の翻訳本です。Googleブックで見ると、この原本の終わりのほうに元となる同様の星図があり、そこには、解像度が悪いため読めませんが、”TELESCOPIUM HERSCHELII"とか書かれているようにも見えます。"Elements of Astronomy"を持っておられる方はご確認下さいますと助かります。(図下はGoogleブックより)
 もし、そうならば、大物天文学者の著書ということで、これもおもしろいのではないでしょうか。
 

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