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WEBだよりを発送しました。

 投稿者:管理人  投稿日:2010年 8月 8日(日)20時58分45秒
返信・引用
  上原様、詳細な実験レポートをありがとうございました。
いやあ、餅は餅屋ですね。
ご家族の協力が得られたということで、上原家の家内円満ぶりも伝わってきました(笑)。

さて、赤外線の話題はこれで一段落とのことですが、管理人の宿題である「WEBだより第8号」の発送の方も、本日無事完了しました。今週中には会員の皆さんのお手元に届くと思いますので、今しばらくお待ちください。

感想等お待ちしております。
 
 

(CD分光の画像): 虹の赤外線の温度測定法

 投稿者:上原 貞治  投稿日:2010年 8月 8日(日)11時36分11秒
返信・引用
  > No.206[元記事へ]

ハーシェル赤外線検出実験の再現に関連して、CD分光の画像も撮影したので、掲載します。CD分光を利用するアイデアは、もともとはコヤマさんの2010年 6月12日のご投稿にあったものですが、この写真は私によるものです。(撮影においては家族の協力を得ました)

 CD分光のスペクトルを投影したものは、予想通りかなり暗く、よく晴れていたのですが屋外の日陰で明るく見えるほどのものではありません。写真にかろうじて写る程度です。写真の右上枠内にガンマ補正と彩度補正を加えたものを付けておきました。

 回折格子の場合は、直径40mmの領域からのスペクトル光をレンズで幅3mm程度にまで集光できましたが、CD分光の場合は円周方向にはほとんど集光が効かず、もとのCD片の幅を保った像ができているように見えます。一つ前の投稿を含めて、プリズム、回折格子、CDの三者の像を比較してください。プリズムの像だけはレンズで集光していませんが、この場合も集光は可能で、状況によっては有効だと思います。

 一連の実験と考察はこれで一段落とさせていただきますが、コメント等どうぞよろしくお願いいたします。
 

(続報・回折格子による実験): 虹の赤外線の温度測定法

 投稿者:上原 貞治  投稿日:2010年 8月 7日(土)11時37分40秒
返信・引用
  > No.205[元記事へ]

 ハーシェルの赤外線検出実験の続きです。せっかくCD分光というアイデアをいただいたのに「難しいだろう」というだけで終わらせるのは自分でも納得がいかないので、とにかく、回折光で赤外線による温度上昇が検出できることを確かめようと、やや面積の広い回折格子を透過したスペクトルを集光して温度上昇を測ってみました。

 1枚目の写真のようにシート型の回折格子(勤務先の協力を得て教育用のものをお借りしました)凸レンズの全面に付け投影します。有効口径は40mmです(黄色いフード内に入っています)。中央の太陽の焦点像はスクリーンに当たらないよう小型の鏡で反射させます。そして、前回と同じサーミスタで温度測定しました。熱容量を増やすために銅の網線(ハンダ吸い)をセンサ部分に巻き付けました。屋外でやったので風がセンサに当たり、2分以上の蓄熱は困難でした。(写真撮影は家族の協力を得ました)

 その結果、黄色光部で1.5~2.0度C、赤外部で0.8度C程度、紫色光部で0.7度C程度の温度上昇がありました。測定誤差は大きいと思いますが、1度C程度前後の温度上昇があったことは確かです。

 今回の回折格子は比較的格子間隔が粗く回折角度が小さかったので、波長あたりのエネルギー密度の波長依存性は一定に近いはずです。それで、赤外部の温度上昇が他と比べてそんなに大きくならなかったのだと説明できます。この結果の数値は元来の太陽スペクトルの強度分布に近いです。

(SSCAIデータベースより太陽光の放射エネルギー。凸凹しているのが地上に到達するエネルギー分布)
http://chemeng.on.coocan.jp/resource/h_s001.gif

今回はCD分光はやっていませんが、CD分光と回折格子は原理は同じで、違いと言えば、CDは反射光を利用している(幾何学の式は透過と同じ)、格子間隔が今回の回折格子より細かい、「ミゾ」が直線ではなく円形、というところです。CDの有効照射面積は(ミゾが湾曲しているので)今回の実験の10~20%程度、反射率やスペクトルの長さが伸びることを考慮するとさらにその何分の1かになるはずで、たぶん、CD分光では、今回の測定の数パーセント程度のエネルギー密度にしかならず、0.1度Cのオーダーの温度上昇自体はかろうじて観測できるかもしれないが、赤外部と紫色光部の差は0.01度C程度となって検出は不可能に近いと予想します(後者は今回の回折格子でも測れなかった)。

 やはり、赤外部の温度上昇を検出する上ではハーシェルの行ったプリズムを使った実験が適していると思います。(人為的に強調しているわけですが) 2枚目の写真はプリズムを使って得た太陽スペクトルです。色分布の長さの違いにご注目ください。スペクトル部分のズーム(各写真の右上枠)で2本の傍線は、赤のエッジ--黄色、黄色--紫の長さを比較しています。(この説明は一つ前(下)の書き込みをご参照ください)
 

(追加)Re: 虹の赤外線の温度測定法

 投稿者:上原 貞治  投稿日:2010年 8月 1日(日)22時03分4秒
返信・引用
  > No.204[元記事へ]

一つ下の投稿をさせていただきました上原です。すみません。もう一点補足させてください。

 コヤマさんは、赤~赤外部と紫~紫外部で温度上昇の比較をされていました。これは、種々の擾乱の効果を考慮する上で賢明な方法であると言えますが、これについてもコメントをさせてください。

 元来、太陽の放射強度のピークは、橙色のところにあります。それで、紫外部と赤外部で放射強度の違いが大きいわけではありません。それでも、ハーシェルのプリズムの実験で、赤外部の温度上昇が紫外部よりもずっと大きくなるのは、スペクトルの長さと波長との倍率の効果が大きいといわれています。(すなわち、スペクトル上でのエネルギー密度に影響するdλ/dθ とでもいうべき係数が効いてくる話です) つまり、プリズムのガラスの性質(屈折率の波長依存性=分散)のために、赤外部の温度上昇が強調されるのです。

 CDを使うとこの長さ・波長の倍率関係は変わるので、紫外部と赤外部で比べた場合、必ずしも赤外部のエネルギー密度が紫外部より必ずしも圧倒的に大きいということにはならないかもしれません。入射角や上下どちらの虹を使うかによって変わってくると思います。
 

Re: 虹の赤外線の温度測定法

 投稿者:上原 貞治  投稿日:2010年 8月 1日(日)20時46分15秒
返信・引用
  > No.201[元記事へ]

 コヤマ様、ご投稿を拝見いたしました。日本ハーシェル協会会員の上原と申します。どうぞよろしくお願いいたします。

 私は、今まで、子ども向けの科学実験でレンズや分光を扱ったことはありますが、ハーシェルの実験やCD分光器については見聞きしたことがあるだけで、実際にやったことはありませんでした。それで今回、興味深く感じ、ハーシェルの赤外線検出実験の再現について、私なりの簡単な実験を交えて考えてみました。また、CD分光器を用いる方法についても考察しました。コヤマさんの実験方法について詳しくはわからないので一部推測している部分もあって、正しい議論になっているかどうかわかりませんが、ご参考になりましたら幸いです。

 まず、ハーシェルはプリズムと液体の温度計らしきものを使って最大5度(華氏)程度の温度上昇を確認したとの管理人さんのコメント(引用元記事のすぐ上)がありました。また、NASA-IPACーCalTechの教育ページにもほぼ似たような(さらに温度上昇の大きい)実験結果が載っています。

http://coolcosmos.ipac.caltech.edu/cosmic_classroom/classroom_activities/herschel_experiment.html

これらについては、正しく温度上昇を捕らえたものと考えます。(以下、光源としては特に断らない限り、太陽光を使うものとします。)

 さらに、私も手元にあったプリズムで実験してみたところ、可視光部と赤外部で摂氏で0.2~1度程度の上昇が確認できました。温度上昇幅は小さかったですが、0.07度の温度差まで分解できるサーミスタとデジタルテスターの組み合わせで何度も測りましたので有意であると思います。温度上昇幅が小さい原因は、プリズムが小さいこと(光が入る部分が6mmx20mm)とセンサが小さいことが考えられます(後者についてはあとで考察します)。

 次に、CD分光ですが、これは、回折光が反射光のごく一部の割合でしかないため、暗くて相当不利であると考えます。私もLEDライトをCDに照射してできる虹を集光しました。CDの直接の反射光(光路差ゼロ)のものと1つめの回折像(光路差が1波長)の強度(照度)を比較すると後者は前者より1ケタ程度強度が落ちるように感じました(目測)。しかもこれが色の方向(異色方向)にかなり細長くに分解されるので、測定できる単色部分の強度は結局1/100程度になるのではないでしょうか。また、レンズで集光するとしても、集光できるのはCDの動径(半径)方向のみで、円周方向はCDの「ミゾ」が曲がっているために同色が平行光線にならず数mmぶんくらいしか集光できそうにありません。結局CD分光では、入射窓として使えるのはプリズムと似たような面積で、かつ、回折されるのがごく一部の光であることと、虹の像が「縦長」(異色方向には引き延ばされ、同色方向には幅狭)になるので、おそらく実効的にはプリズムの1/100程度の光量しかなく、温度を0.1度以上は上げられないのではのではないかと予想します。(精度はオーダーの話です)

 次に温度センサですが、ハーシェルやNASA-IPACのページでは液体の温度計を使っています。これは感度が悪いように思いますが、実は熱容量が大きいため、かえって有利かもしれません。私の使ったサーミスターはセンサ部分が小さくて良いとはじめは思いましたが、実は熱が導線を伝ってすぐに逃げてしまうのか、1分くらいで熱平衡に達してしまって大きい温度上昇が得られませんでした。熱電対もセンサ部分に対して導線が相対的に容量が大きいので、蓄熱するには不利ではないかと思います。一方、プリズムと液体温度計の組み合わせでは、液だめ全体を熱することができるので、時間はかかりますが蓄熱の点では有利です。

 従って、私の予想ですが、ある程度の熱容量のある温度センサを用い、虹の同色方向の幅をある程度持たせて温度計をグヮッと暖める必要があるのではないかと思います。同色の幅が持たせられない円形のCDでこれが可能かどうか、私は懐疑的です。平行ミゾのCDが存在するはずはありませんが、回折格子を使えば似たような状況を再現できると思います。

 もちろん、私の思いついていないアイデアやファクタもあるでしょうから、以上にとらわれずに、また今後、工夫や議論をお示しいただければ幸いです。
 

「ハーシェルの格言」に取材した番組について

 投稿者:管理人  投稿日:2010年 7月21日(水)20時37分21秒
返信・引用
  WEBだより第7号でご紹介した、W.ハーシェルの格言「推測にもとづいておこなった五回の実験は、千回の気ままな観測に匹敵する」を取り上げた科学番組の公開予定日が決まりました。制作担当の西森一夫氏からのメールを以下に転載します。

**************************

もう半年以上前のことになってしまいましたが、ハーシェルの残した言葉について問い合わせをさせていただきました西森です。ご無沙汰しております。その折にはどうもお世話になりました。

「科学者が残した言葉 #7 ウィリアム・ハーシェル」の放送日時が決まったと、JST〔科学技術振興機構〕から連絡がありました。ご存知かもしれませんが、スカパーで放送されていたJSTのサイエンス・チャンネルが、予算の都合で現在休止状態になってしまいました。その代わり、サイエンスチャンネルのホームページでTV放送のように番組をストリーミングしています。よろしかったらご覧ください。(PCや回線の状況によってうまく観られない場合があるようです。)

http://sc-smn.jst.go.jp/

○初回放送日
8/11 2:44~ 5:44~ 8:44~ 11:44~ 14:44~ 17:44~ 20:44~ 23:44~

○再放送日
8/30 2:59~ 5:59~ 8:59~ 11:59~ 14:59~ 17:59~ 20:59~ 23:59~

また、8/12からは、「科学者が残した言葉」のページにアクセスしていただくと、オンデマンドで閲覧していただくことができます。

http://sc-smn.jst.go.jp/4/series.asp?i_series_name=%89%C8%8Aw%8E%D2%82%AA%8Ec%82%B5%82%BD%8C%BE%97t

随分日が経ってしまいましたが、本当にお世話になりました。
また何かの機会があったら、ハーシェルを紹介するようにいたします。
よろしくお願いいたします。

**************************

西森様、ご連絡ありがとうございました。
会員の皆様、ネットで視聴可能な方は、ぜひご覧ください!
 

Re: 虹の赤外線の温度測定法

 投稿者:管理人  投稿日:2010年 6月13日(日)14時00分32秒
返信・引用
  > No.201[元記事へ]

コヤマイクオ様

こんにちは! ご投稿ありがとうございました。
ハーシェルの実験の再現とは面白そうですね。管理人は文系人間なので、どこまで正しいお答ができるか分かりませんが、私が理解している範囲内でお答えします。以下はハーシェルの原法の概略です。

まず、ハーシェルが赤外線の存在を証明した実験について、原論文(※)の挿絵を掲げます。
(※)Experiments on the Refrangibility of the invisible Rays of the Sun.
      Philosophical Transactions, 1800, pp.284-292.

実験手続きは非常にシンプルです。
図は小窓を通して暗室内に置かれた机の上に太陽光スペクトルが投映されている様子を描いています。プリズムに近い側が紫、遠い側が赤です。

机上には白紙で覆われた小さな実験台があり、実験台には縁から0.25インチの位置に横線が引かれ、そこから0.5インチ間隔で計5本の線が引かれています。実験に際しては、第1の線に、スペクトルの赤の最外部がくるように実験台をセットします。

また実験台の上には、傾斜台に載せた3つの温度計(手前からNo.1~No.3)が置かれています。各温度計の間隔は、No.1とNo.2が2.5インチ、No.2とNo,3が1.5インチです。なお、スペクトルの帯の端(図でorange, green, indigoと書かれた線)からNo.2までの距離は1.25インチです。

ハーシェルは以上のようなセッティングで、スペクトルと温度計の距離を変えて、その温度変化を測定しました。その際、「距離」として、「5本の線で示される垂直方向の距離」と「平行に置かれた3本の温度計で示される水平方向の距離」の2つの変数を操作・統制した点に彼の工夫があったと思います。

これは至極素朴な実験なので、同一の温度計配置でも測定値のバラツキが大きいのですが、ハーシェルはこの「目に見えない熱線」によって、10分間で最大5~6度(華氏)の温度上昇を観察しています。

以上、少しでもご参考になれば幸いです。ぜひコヤマさんなりにアレンジして追試していただき、結果の方をお知らせいただければ幸いです。
 

虹の赤外線の温度測定法

 投稿者:コヤマイクオメール  投稿日:2010年 6月12日(土)17時14分31秒
返信・引用
  ハーシェルが赤外線を証明した実験を再現したく、実験をしています。CDで分光した虹を凸レンズで集光し暗箱の小スクリーンに虹を映し、この赤~赤外の位置と紫~紫外の部の温度を測りました。しかし温度差が出ません。温度計は熱対式デジタル表示で0.1度毎測れます。
できればCD分光で、赤外の温度を測る方法を教えてください。
 

山片蟠桃の話題

 投稿者:管理人  投稿日:2010年 6月12日(土)07時11分24秒
返信・引用
  上原会員による「山片蟠桃の大宇宙論と地球外生命論」をデジタルアーカイブに掲載しました。日本における宇宙論の発展を考えるときに、重要な位置を占める蟠桃の「夢の代」をめぐる考察です。

 *  *  *

今後は、ハーシェルとは直接関係なくても、天文学史的な話題を広く取り上げていこうと思います。それが結果的にハーシェルの多面的理解をもたらすものと考えています。
会員の皆さんも、ぜひいろいろな話題を、いろいろな角度からお寄せください。
 

ハーシェル関連の話題で別のところに記事を書きました

 投稿者:管理人  投稿日:2010年 6月12日(土)05時37分56秒
返信・引用
  この掲示板は沈黙していますが、最近、管理人は自ブログの方で、ハーシェルもちらっと顔を出す宮澤賢治関連の話題を書いています。以下のリンク先の6月6日以降の記事をご覧ください。賢治が作品中で書いた「魚口星雲(フィッシュマウスネビュラ)」の正体や、『銀河鉄道の夜』に出てくるガラスの銀河模型の話などを取り上げています。

○天文古玩(6月の記事)http://mononoke.asablo.jp/blog/2010/06/

またその少し前、ハーシェルの音楽が動画投稿サイトのYouTube(ユーチューブ)で聴けますよ…という記事も書きました。

http://mononoke.asablo.jp/blog/2010/05/29/5124477
 

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