17歳







17になって、平次もアタシのことを好きやって知った。
初めてのキスは震えていた。
それやのに、あの頃のアタシはヤキモチ妬くのも心臓が跳ねるのも
こんなに好きでいるのもアタシだけで、平次は全然そんなことないんとちゃうかって思ってた。
平次がアタシのこと好きでいてくれるやなんて、夢やないかと思ったりもした。
肝心なことは何も言われへんで、自分ひとりで不安になったりしてた。

初めて抱かれそうになった時は、好き過ぎて怖かった。
怖くて泣いてしもた。
本当は抱かれたかったのに、あの時はその勇気があらへんかった。
やっと平次の熱を受け止められるようになったとき、アタシ、初めて気ィついた。
平次も不安やったっていうことに。
平次も同じやったんやってわかったとき、嬉しくて涙が出た。


今は。
オトナになった今は。

平次に触れるたび、安心する。
ドキドキするのは変わらへんけど、それが伝わったらええなって思う。
バイクの後部座席も、幸せの場所。
でも、最近は車で出かけるから、バイクの後ろに乗ることはほとんどない。
せやから。
平次の背中だけやなくて、平次に抱かれるたび、胸を重ねるたび、直接届くことを願う。




17歳のアタシ。
まだ幼かったアタシ。

バイバイ。









なんだか書いてみたくて書いたお話です。
やー、元気一杯な和葉ちゃんの魅力もいいんだけど、とにかく書きたくなったのですヨ。
和葉ちゃんの友達として登場するアイちゃんは、灰原哀ちゃんではありません。
これは海月ができる精一杯のお礼で使わせて頂いたお名前です(そうさ、個人的さ)。
だいたい、カタカナで書いていたので、書き終わるまで哀ちゃんと被ってることに気づかず。
このお話は、20歳を過ぎている人に読んでもらえたらなぁって思ったので
通常upとは異なるupをさせて頂きました。









>>> novel

>>>> Detective CONAN






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