可燃物な日々

表紙に戻る/過去の日記

ご意見ご感想は掲示板にどうぞ

4月29日(金)

 ゴールデンウィーク初日だったが、普通に出勤していたので「新横浜駅はどんな感じだろか?」って昼食を駅ビルに買いに行ったら、まあ、ごった返していた。
 子供連れも多くて、「ああ、やっと、フツーのゴールデンウィークになったなあ」と感慨深い。

 海外旅行はまだ、ためらう人が多いだろうから、国内の観光地はかなり混雑するのだろう。
 報道では、沖縄のレンタカーが予約でいっぱいになった、なんて言うし、コロナで業務縮小せざるをえなかったところに、この「全部解放」であるから、どの観光地も受け入れ態勢を整えるのが大変だったろうなあ。

 そういや、うちの会社の次のイベントも受け入れ人数が増える予定で「今まで、少人数だからラクだったけど、あれが元に戻ると大変だあ」と今から自分の体力の心配しています。


4月28日(木)

 道志村で人骨が発見されたので、ワイドショーが盛り上がっているけど、その関連で会社の同僚がこんなことを言った。

 「あのキャンプ場のオーナーの息子が、そっちの性癖らしくて、警察は前からマークしてるんだけど、証拠が上がらないまま今に至ってるんだって」

 へー?っていうか、そんな噂話あること自体知らなかったけど、ソースどこなんや?
 っていう話が、会社の雑談として広まっていくのが、なんか気持ち悪いと思った。

 こういう「裏話」みたいのって、今はどこで拡散してるんですかね?

 昔は2ちゃんだったっけど・・・

 でも、うちの会社の人が、雑談で堂々と「あのキャンプ場の息子がアレなんだって」と語るくらいなのだから、けっこう出回ってる話なのかもしれないが、その話の出所をよくわかってない人が、気軽に拡散しているのを目の当たりにすると、そっちの方がちょっと怖い。

 
4月27日(水)

 背中、やっと気にならなくなってきた!

 ずっと椅子に座っていて、急に立ち上がるとまだ違和感があるけど、歩いてて背中意識しなくなったので、80パーくらい元に戻った。

 これに懲りて、また少し筋トレしないとなあ。腹筋や背筋は本当に大事。
 コロナ自粛の時期は、けっこう意識してスクワットとかやっていたんだけど、最近全然やってなかったから、ほんと、筋肉は正直である。よく「筋肉は裏切らない」というが、「ちゃんと構ってあげないと、すぐにヘタる」ということなんだよなあ。

4月25日(月)

 4月期のドラマもだいたい揃ったのかな?ドラマファン大本命の「17歳の帝国」がまだだけど。NHKのドラマは変則だから。

 去年の4月期が「大豆田とわ子」と「コントが始まる」を筆頭に、私好みのドラマが多くて嬉しい悲鳴だったので、この4月もけっこう期待していたのだが・・・・

 今のところ、「???」です。
 ラブコメが減ったというか「コロナ前に戻った」みたいだし。

●「元彼の遺言状」月9

 「また、ミステリーなのか」っていうのが正直な気持ち。前作「ミステリという勿れ」はキャスティングでなんとなく見てしまったが、「元彼」については「日曜であんな重い大泉洋見てるのに、月曜も?」と思う。
 しかも、元彼の遺言状事件は2話で解決してしまい(2話は見てなかったんだけど)、3話から単発になるの?
 綾瀬はるかがモリモリご飯食べてるだけで、なんとなく見てしまうが、ゲスト次第かなあ。

 私がこういうミステリ物ドラマが苦手なのは、「殺した理由」に現実味が無いからで、だから金田一少年みたいなトリック物が一番苦手なんだけど、ゲストが推しだと学芸会みたいには楽しめる。

 ああ、そういう意味では・・・・

●「インビジブル」金10

 高橋一生と柴咲コウが共演という「直虎」ファンには堪らないキャスティングだったし、高橋一生が熱血刑事役っていうのも珍しいのでけっこう楽しみにしていたんだが・・・・
 内容が少年漫画すぎて、世界観についていけません。
 どうやら毎回、「こだわりのある犯罪者」が出てくるようだが、1話の爆破大好きな「花火師」はいいとして、2話の「少年院出た若者を更生させるていで、殺し屋に育てていた調教師」っていうの、何のためにやっていたのか、よーわからんってゆーか、話のキモはそこじゃなくて、裏社会を知り尽くした謎の柴咲コウが、はみ出し者刑事の高橋一生に情報を小出しにして、極悪犯罪者の悪事を阻止させようとするけど、「あー、間に合わなかったね、もう、みんな死んじゃったよ」って振り回されてるけど、なんで?って、ところを楽しむ話だってことはわかるけど、簡単にボロボロと殺されているので、ドン引きしちゃって物語に入り込めない。

 柴咲コウの手下が板垣李光人っていうのは素晴らしいし、板垣李光人は1月期の「シジュウカラ」でも怪しい魅力振りまいていたのでまだ若いけど「演技派」の道を駆け上っている。板垣李光人が血も涙もない「クリミナルズ」やったほうがいいのでは?相方は高橋文哉くんでヨロシク。

 というわけで、タカハシ主演じゃなければ見ないタイプのドラマだけど、政次が殿に翻弄されているというメタ図式は楽しいので、我慢して見ます。次回の犯罪者はキャナメだし(笑)

●「恋なんて、本気でやってどうするの?」月10

 また月曜日に戻ります。
 広瀬アリス主演で、相手役が松村北斗という魅力的なキャスティングのラブコメだと期待していたのだが、なんか全体的に雰囲気が古いぞ?って、脚本は大御所の浅野妙子?いや、浅野妙子って、あまりラブコメの人じゃないと思うんだけど?

 「ラブジェネ」の脚本家として有名だけど、浅野妙子の恋愛ものはほとんどが重い。
 その、ドロっとした粘着性がハマると、すごく面白いんだけど、この「恋マジ」はもっと軽い方がよかったのでは?
 だって、女子三人っていう、最近だと「東京タラレバ娘」みたいなヤツでしょ?

 そのノリだからの広瀬アリス、西野七瀬、飯豊まりえなんだろうけど、全然ポップじゃないのなんで?

 逆に何をやろうとしているのか全然わからなくて不気味なのだが、ラブコメに不気味とかいらないから。

 とりあえず、最初から「朝ドラの稔さんは、いないんだろうなあ」って思っていたけど、せっかく朝ドラで全国区になった松村北斗をこんだけ盛大に無駄遣いできるって、大富豪がフェラーリ乗り潰すみたいな贅沢感があってすごいけど、「ああああ、貴重な朝ドラの人気者があああああ」って、びっくりしますよね。

 この間の坂口健太郎の「朝ドラ上がりで、民放でこんな仕打ち」の方がまだ「朝ドラ人気にあやかろうとした」感があったので好感が持てるくらい。

●「持続可能な恋ですか?」火10

 上野樹里と松重豊が親子で婚活する話・・・・ということで、あまり期待はしていなかったのだが、田中圭と磯村勇斗が婚活パーティーに勢揃いするというドラマのご都合にドン引きしてしまった。
 つーか、磯村勇斗がなんで婚活パーティーに?年齢的にはマッチングアプリじゃないの?
 あと、再婚で中高年の父と30代の娘が一緒のパーティーって?

 他にも学童に子供を延長にして、上野樹里に会いに行くのはいいとしても、その後、バスに乗って遠出するって?とか、ツッコミどころが多すぎて、自分がなんか粗探ししているような気分になって嫌だった。

 でも、松重さんが国語辞典編纂者だという設定は面白くて、「深夜ドラマで松重さんが淡々と婚活しているんだったら、面白そうだったのに」と思った。

 私はたぶん、今の30代半ばの上野樹里があまり好きじゃないんだと思う。
 40代になったら、また変わりそうなんだけどね。

●「悪女」水10

 なんだかんだで、これが今のところ一番面白い。会社での雑談でもそういう意見が多かった。
 原作はバブル時代の話だから、相当設定は変えているみたいだけど、今田美桜の服装が「あの頃」のイメージだけど、今風にアレンジされてて、すごい新鮮だ。
 そして、暑苦しい主人公だけど、不快感が全くなくて「今田美桜、こんなに出来る子だったのか!」と嬉しい驚きである。

 正直、可愛すぎるルックスとあの独特の声で「主役はなかなか難しいかも」と思っていたのだが、あのくらいポップにやると、逆にリアリティ感じるくらいだ。江口のりこがいいアシストしているし。

 一つ文句を言わせていただけるなら、私の中で人気急上昇中の鈴木伸之があの扱いなのは、ちょっとなあ・・・なんか、「もったいない」というか・・・

 もう一つ文句を言わせていただけるのなら、「2.5次元のゲスト使うのはいいけど、ちゃんと見せ場も作ってやってください」
 荒牧慶彦と和田雅成を投下しての、「彼らを知らない一般人にはモブに毛が生えたような役にしか見えない」って酷くね?
 まあ、2.5次元は、メイクで盛ってないとけっこう地味なんだけどさ。

 なんか、この後も2.5次元ゲストが続くようなので「それならそれで、最終回には鈴木拡樹投入するくらいのことしてもらわんと」とか思っています。

●「やんごとなき一族」木10

 これもなあ、土屋太鳳と松下洸平の共演は魅力的だけど、たぶん、盛大にふざけるんだろうなあ、って思っていたら、だいたい予想通りだった。

 かつての昼ドラをちゃんと予算かけて、それなりの役者そろえて真面目にやってみました、って感じ。

 でも、個人的には、ここ数年、その出世を応援していた松本若菜が「とうとう山口紗弥加路線に乗った!」ということが喜ばしい。

 不幸系女優も、いつも群雄割拠ではあるが、木村多江が50代になって、その隙間を狙って各馬猛チャージしている感じが面白い。酒井若菜とか、河井青葉も好きなんですよ、私は。

 そういや、入山法子も「シジュウカラ」や「インビジブル」で、美人だけどちょっと煤けた役やっていて、不幸系に名乗り上げたのかな?と思ってます。

 ドラマの話に戻ると、土屋太鳳がハンマー振り回していたのは大変良かったので、その路線でお願いします。
 でも、これ見ていたら「ルパンの娘」が本当に嫌味の無い、いい話だったことを思い出してしまった。格差が問題じゃなかったこともあるけど。(怪盗VS警察)
 とか思っていたら、次回は小沢真珠が出てくるってwww

●「未来への10カウント」木9

 テレ朝の9時代だし、キムタク主演でボクシング部だし、全然期待してなかったけど、生徒役に山田杏奈ちゃんと坂東龍太がいるので、チェックしてみたら、意外と面白かった。
 最初、ウザい感じだった満島ひかりだが、キムタクとの噛み合わない掛け合いを重ねていくうちに、だんだん可愛くなってきて、この二人の掛け合いだけでも見ていられる。

 脚本が福田靖なのね。最近だと生田斗真主演の「書けないッ!」が好きだったので、この適度な軽さが合うし、このちょっと面倒臭そうなキムタクは私の好きなキムタクだ。
 ここに高校生役の村上虹郎が加わるらしいから、それはちょっと楽しみかも。

 以上、ざっと書いてみました。
 だって、去年の春の「コントが始まる」や「大豆田とわ子」の感想読んでいたら、「ちゃんと書いてあって、良かった」と思ったので。


4月24日(日)

 木曜日に目覚めたら背中が痛くて、たぶん寝てる間に背中をグキっとしちゃったんだろう。

 持病の腰痛よりもかなり上の方だが、ギックリ腰と似た感じなので、だからやはりヘルニアなんだろう。
 それでも軽い方だけど、立ち上がってもしばらく背中がまっすぐにならないが、よろよろ歩いているうちに、やっと背骨が馴染んでくるのだが、会社でずっと座っていて、立ち上がると時々グキっとするので辛かった。

 金曜日になると、グキっと感は治ってきて、「ああ、よかった軽傷で」と思っていたが、やはり立ったり座ったりの動作がサクサクできないので「土曜日は安静にしていよう」と布団の中で静かに本や漫画を読んでいた。
 漫画読んでいて「次の巻は?」って、部屋中をドカドカ積んである中から探していたら・・・・正座して積んである本を物色していたら・・・・盛大にグキっとなった。

 寝返りするとビリビリしてしまうレベル。怖いから立ち上がる時は椅子や壁に手をかけないといけないレベル。
 よって、土曜日はほぼ寝たきりで、夕方やっとコンビニまで食糧の買い出しに行ったが、背中が安定しないので歩幅が出ず、ヨタヨタと歩く老人のようだった。

 せっかく、また散歩がんばろうと、先週の土日で5万歩近く歩いてたのに、急に張り切ったのが良くなかったのかなあ?

 でも、おかげで、積んであった本を漁ったから「ああ、これはもう読まないなあ」っていうのがけっこうあることに気がついた。
 ここ最近、気に入ったドラマの原作漫画をけっこう買っていて、1、2巻だけで「これはいいや」っていうのがそのまま放置されていたのだ。

 今はかがむ姿勢がダメだから本の整理はできないけど、良くなったら、コロナ下のストレス解消と「金の使い道が無いから、出版業界にジャンジャカ課金するのよー」と意気込んだ大量の本(オタクとしては大した量じゃないんだけど、だって200冊くらいしかないから)を処分しよう。

 そういや、山の中にランダムに「十二国記シリーズ」が混じっていて、「ああ、これ、コロナで暇だからって手をつけて、あともう少しで読破ってところで、チェリまほ沼に落ちてしまったなあ」と思い出した。

 「チェリまほ」は、魔法どころか、麻薬だった。
 あれのおかげで「十二国記」も大河ドラマも見られなくなったし。

 「チェリまほ」からしばらく、全然、小説本も読んでなかったし。

 最近また、小説が読めるようになったのは、ある意味「劇薬」だった「美しい彼」にハマって、原作小説読んでからだ。
 凪良ゆうの他の作品けっこう読んだし、今度映画化される「流浪の月」も5回以上リピートした。

 そういや「流浪の月」の映画もそろそろ公開されるが、これだけ原作読んでしまうと映画の出来にはあまり期待してなくて、「DV野郎の横浜流星」が楽しみなだけですが、この小説って、映画「トゥルー・ロマンス」が重要な小道具になっているのだが、映画だと権利関係で使えないだろうから、どうするんじゃろね?


4月20日(水)

●え?そこってケンカするタイミングなの?

 同僚男子が個人契約しているポケットWiFiが故障したので、キャリアの店舗を訪ねた。

 そのキャリアの店舗は、職場の近くであるターミナル駅にもあるのだが、今は予約制なので、すぐに予約がとれなくて、自宅の近くの住宅街の店舗に行ったらしい。

 そしたら、その住宅街の店舗では「修理受付はできるが、修理に2週間くらいかかる可能性がある。代替機はこの店舗には無いので、もし代替機が必要なら、他の店舗に行ってください」という対応で「どこなら代替機があるのでしょう?」と聞いたら「こちらでは、わかりかねます」

 という顛末だったらしいのだが、その話を聞いた皆が「ええええ?それで引き下がったの?」って驚いていた。

 「オレが代わりに行ってゴネてやろうか?」とヤル気満々の上司や、「私だったら、ぜったいケンカしちゃう」という30代女子。

 そっちが優勢なの?
 いや、どう考えても、そこでゴネても時間の無駄だろう。

 そもそも、彼はいきなり店舗に行かないでコールセンターで、こういう場合の対処法を教えてもらうべきだったと思う。
 キャリアの店舗に期待しすぎだ。あれは代理店契約している別会社なんだから、どっちかというと「電気屋さん」なんだから、電子レンジの修理は受け付けても、代替機なんて用意してくれるわけがない。

 そして、私が一番不思議に思ったは、少し前だけどうちの会社で顧客に迷惑がかかる事態があり、その対応で、うちの部署が一時的にコールセンターを担当したのであるが、ほとんどが理性的なお客様だったけど、中には「バトルするために電話かけてきた」っていう人もいて、「オレが代わりにゴネてやろうか?」って言っていた上司は、すごい怖い客に当たってしまい、2週間くらい、心に深い傷を負ってしまっていたのである。

 どう怖い客だったかというと、最初は下っ端が電話に出ていたのだが「もっと専門的なことを聞きたい」というので上に繋がったのだが、上司が専門用語を交えて説明すると「ああ、なるほど、そういうことでしたか」と話しがちゃんとわかる人で、さらには「ああ、そういうことだったら、そちらも大変でしたねえ」と、うちの会社にも不備はあったかもしれないが、同業者として同情します、ハハハハハ、みたいな雰囲気だったので、上司も「ハハハ、わかっていただいて、ありがとうございます」と笑い声を交えた対応したら「おい、お前、笑いごとじゃねーぞ」と豹変された。

 ヤクザ映画でよくある展開ですよね。相手が冗談言うので、つられて笑うと「笑い事じゃねーんだよ」って急に怖くなるやつ。

 あれをリアルにやられて、上司は相当ヘコんでました。
 だって、30分くらい「いえ、そんなつもりは・・・・いえ・・・・」って死んだ目で話していたから。

 あれから1ヶ月もたってないのに「オレが代わりにゴネてやろうか?」ってノリノリなの、なんで?

 とか思っていたら、季節の変わり目なのか、うちのコールセンターにも「支店で苦情受けたんですが、なんか拗れたのでコールセンターの番号教えました」っていう報告が上がってきて軽くパニックになった。

 いやあ、たまに、こういう苦情処理やってみると、「これを日常的にやってる人のメンタルすごいなあ」って思うんですが、これを普通に仕事に出来ているメンタル強者は、ほんと少数みたいですね。

4月18日(月)

 「雪国」の感想は、ついつい小説の解釈のことばかり書いてしまったが、タカハシ信者としては「こういうタカハシの使用法をやってくれるNHKさん流石です」としか言いようがなかった。

 金曜ドラマの「インビジブル」は柴咲コウとの共演は嬉しいが、話が私の苦手な巨悪がどーのこーのなので「暴れん坊のタカハシはいいんだけどなあ・・・」と、ちょっとノレないでいたので、NHKにはタカハシで文芸作じゃんじゃんやってみてほしい。太宰治とか?夏目漱石とか?

 4月期ドラマは、けっこう話題作が多いけど、ニノと多部未華子ちゃんのは「また誘拐?」って食傷気味だし、綾瀬はるかと大泉洋のは「え?これで1クールやるの?」って感じだし、と思っていたら、どっちも「2話で最初の事件は終了します」って、この後、何やるの?

 コロナ下で、まさかのラブコメ天国に浸っていたから(刑事モノと医療モノが消えたので)、ドラマがコロナ前に戻ってきているのがちょっと辛い。

4月17日(日)

●「雪国」NHK BSドラマ

 BS見られないので、実家に「録画しておいて」とお願いしたが、NHKオンデマンドで配信していたので超低画質だったが見てみた。

 そしたら、「岸辺露伴」のスピンオフみたいだった。

 岸辺露伴は「ヘブンズ・ドア」っていうスタンド使いなので、相手が考えてることを全部読めるのだが、「雪国」の主人公・島村は、そういう能力ないので、じりじりと駒子を観察しているのだが、最後の最後、葉子が火事場の2階から落ちる瞬間に・・・その1秒にも満たない一瞬で「考察」したのである。

 「雪国」は、それこそ「解釈」が分かれる作品で、私も、ついこの間久しぶりに読んでみた、というか、ほぼ初見の気持ちで読んでみたら「うわー、全然わからねー」と思った。

 昨今は「考察系」のドラマが流行りであるが、それと真逆の「答えはそれぞれみなさまの中に」もチョビっとだけ流行している。映画「ドライブ・マイ・カー」もそんな感じ。

 だいたい、文芸作品はそういうの多くて、映画化されたの見て「は?」って思い、原作読んでみても、もっと「は?」ってなるのだが、だからドラマ版「雪国」も、そうなるのだと思って見つつも、序盤や中盤のあれこれも、今のキャストでやると不思議なリアリテイがあって、「ああ、これ、原作通りに曖昧でいいや」と思っていたら・・・・なんと、脚本の藤本有紀による「解釈」が提示されていた。

 もしかしたら過去の映像作品でも、こういう解釈は出ていたのかもしれないけど、ああ、確かに駒子の心境ってこうだったのかも・・・

 ユキオの解釈としては、私もそう思っていて、駒子は「許嫁なんかじゃない」と否定していたけど、幼馴染だし、ユキオの治療費を捻出するために芸者に出たわけだし、それ相当の思い入れがあったのだろう。

 でも、それ以前に、「お師匠さんに踊りや唄を習っていた」っていうことから、貧しい新潟の港町の暮らしの中で、器量がいいから「いずれは、そういう道で稼いでほしい」という、駒子が背負ったものまでは思いいたらなかった。

 ずっと借金人生なんですよね。
 小説でも、後半は「これって、置屋なの?」っていう小さな駄菓子屋の2階に住んでて「4年の年季」らしいが、主人公の島村も「ここで4年も?」と驚くが、駒子が「独り身の身軽さ」ではないことがなんとなくわかる描写であった。

 で、ここが非常にリアルなんだけど、島村は「働かなくても食べていける御身分」なんだけど、芸者を一人身請けできるような「御身分」ではないんだよね。

 そこが、とても現代に生きる私に染みた。

 島村は推しの握手会に毎回行けるくらいの強火担だけど、それだけなんだ。

 推しが枕営業してるのをただ見守るしかない。

 そして「あたし、こんな生活もうイヤだから、あんたがなんとかしてちょうだい」って推しがあがいているのを苦笑いで見過ごす地獄よ。

 こんな世界観を描く川端康成はマジ鬼だと思った。

 まあ、実際に温泉場に長逗留して、芸者のシステムや身の上などを丁寧に取材して書いたんだろうけど。

 このドラマの解釈が正解というわけでもないが、それにつけても、ここまで謎解きみたいに解釈したのに、やっぱり葉子のことはあれが限界だったみたいで、なぜ駒子が葉子を業のように背負っているのかはよくわからなかった。

 ユキオを巡っての駒子と葉子の三角関係でもあり、葉子を巡っての島村と駒子の三角関係をも匂わせる、なんとも不思議な物語である。
  ノーベル賞作家の代表作だから、世界中の人がこれを読んだのだろうけど、日本人の私だって芸者のシステムとかよくわかってないので、海外の人はどこまで理解したのだろうか?
 欧米だと「椿姫」みたいな高級娼婦の物語はあるので、ああいう感じで解釈したのかね?


4月16日(土)

●劇団ロロ「ロマンティックコメディ」池袋 東京芸術劇場 イースト

 「腐女子うっかり、ゲイに告る」のNHKドラマ版の脚本を書いていたのが、この劇団の演出・脚本の三浦直之だったし、朝ドラ「なつぞら」でブレイクした板橋駿谷もロロの役者だったので「一度、舞台見てみたいなあ」と思っていたが、やっと見ることができた。

 題名は「ロマンティックコメディ」だったけど、内容は全然違った。
 本屋に集う人たちが読書会で読んでいるのは「若くして突然死した女性」が書いていた小説だったのだ。
 その女性の親友や妹、ネットゲームのバディ(本人に会ったことは無い)が、死後に発見された草稿を長い時間をかけて読み解いていく、という話だった。

 すっごく真っ当な話で、奇をてらった演出もなく、だから全く派手さも無いのだが、適度に笑いを誘い、適度に感動させるという舞台で、「これが今注目の若手劇団なの?」と逆にびっくりした。

 でも、けっこう面白いテーマだった。
 「亡き人を想うこと」と「テキストを読み解くこと」は似ている。

 「ねえ?あの時、本当はどう思っていたの?」って「亡き人」に問いかけてもその答えは永遠に得られないし、小説も「これ、どういう意味なんだろう?」って解釈は人それぞれだ。
 まあ、小説の場合は、作者が「自分はこういうつもりで書いた」って表明することもあるけど、多くは「読む人の解釈に任せます」だろう。

 この舞台は、ツイッターで言うところの「考察班」になってしまった人たちの話で、亡くなった人を想うあまり、残された小説から、彼女が考えていたことを読み解こうとするのだが、後半になって「この小説をネット(ピクシブみたいな)で読んで夢中になってました!擬音がカッコよくって!」という若い子が出現して、「考察だけが正義ではない」ということに思い当たるのである。

 ああ、それ、すっごくわかる。
 深読みが得意な人の感想読むと、そこに引きずられるけど、それはその人の世界であって、読む人それぞれに解釈があり、それは生きている人間も同じで、私の親類や友人や知人や同僚のそれぞれに「ミヤノさんという人」が存在しているのだろう。

 人でも小説でも映画でもドラマでも、誰かに「解釈」された瞬間に、無限の解釈が存在することになり、それはある意味、化学なんだろう。
 コロナ・ウィルスの変異みたいな。


4月15日(金)

 赤楚くんが朝ドラの「主人公の幼馴染」キターーーーーーーっ!って小躍りしていたら、今日は「大河に杉野が!」

 推しがNHKでいい役をゲットすると本当に嬉しい。
 特に赤楚くんは、今までほとんどNHKのドラマに出ていなかったのだが、「LIFE」に起用されていたので「お?これは公開オーディションか?」って思っていたし、トライストーン的には「今の大河ドラマの主役(小栗旬)と、その息子(坂口健太郎)」をキープしたので、赤楚くんも絶対売り込むと思っていたから、よっしゃー!って感じです。

 町田啓太もまたNHKで見たいのでよろしくお願いいたします。って、ドラマじゃないけど、イエナガ先生がレギュラー化しているので、発射準備は整っているのだと期待しています。

 ほんと、隣国にミサイル打ち込んでないで、イケメン打ち込んでほしいものよ。

 でも、ウクライナがあんな現状だと、北朝鮮の気持ちがなんとなくわかってきた。
 国際情勢においては、やはり「舐めんなよ!」ってイキリが必要なんですね。

 そういえば、この間、実家で妹に会った時、「うちの旦那が、うっかりオリバー・ストーン監督のロシア寄りの映像見てしまい、すっかりロシア贔屓に洗脳されてしまって困ってる」とコボしていた。

 そういうのに洗脳されやすいのは老人ばかりだと思っていたが、映画好きの義弟だから、うっかりハマってしまったんでしょうね。
 自分も気をつけないとなあ。

4月13日(水)

 同僚のご親族にご不幸があって、葬儀は家族葬だが、近所の斎場で執り行われるので、会社から出るお香典を上司が持っていくことになったのだが、「部署のみんなで出し合って、部署一同の香典も出そう」ということになった。

 そういうのも考えようによっては、迷惑だと思うんだけど、とにかく「気持ち」であるから、「本来なら同僚たちで葬儀の受付などのお手伝いをするものだが、そういうお手伝いもできないので、気持ちだけ」ってことなら、ほんと、気持ちだけでいいんだけど、ね。

 それはいいとして、私は会社からの香典袋は用意していたので、小口現金係に「これでお願い」と預けたのだが、そしたら「あ、みんなのも、作ってください」と言われた。
 あ、ああ、そっか、と思っていたら「ミヤノさんのキレいな字で、うふ?」と言われて、私の気持ちはヘコんだ。

 前にも出産した同僚に出産祝いを贈るさいに、寄せ書きをすることになって、みんな最初に書くのを躊躇するので「ミヤノさん字がキレイだし、お願いします」と押し付けられたことがある。

 そういう頼み方はどうなのかな?

 それに、私は自分では「字が綺麗に書ける」と思ってないので、「字が綺麗」っていうのを褒め言葉として素直に受け取れないし、だいたい、そう言って、体良く持ち上げられて、押し付けられてる感アリアリなんですけど?

 と思っていたら、他の社員がアメリカ人に英語で簡単なお願いメールを書く必要があって、帰国子女社員にお願いしようとしたら、外資系で海外勤務の経験アリな別社員がたまたまフロアに来て「あ、そうか、Mさんでもよかったんだ!」と盛り上がった。

 「Mさん、英文メール得意だし!」と言われて、M氏は「得意じゃねーし」と苦笑していた。

 外資系でバリバリ働いていたのなら、うちの会社に出戻ってきてねーし(笑)
 先に頼んだ帰国子女だって、親の都合で高校までアメリカにいた人で、日常会話には不自由しないけど、ビジネス文書にはあまり自信が無いんだと思う。
 それに、彼女が若い頃、日本語のビジネス文書がちょっと拙くて、でもダメ出しするほどでもなかったので、「微妙に帰国子女の苦労がしのばれるなあ」と思っていたし、そもそも、うちの会社では英語スキルを生かす機会はほどんど無いし、彼女がもっと英語スキルを活用したければ、うちの会社にいないはずだ。

 たぶん、彼女の英語スキルは、私がなんとか祝儀や不祝儀袋に毛筆するレベルなんだろう。

 あんたらよりは、ちょととマシかもしれないが「すごーい」ってレベルではない。

 私の香典の毛筆は、小学校の時に書道教室に真面目に通った片鱗なのだが、自分の名前はけっこう上手に書けるけど、人の名前を書けと言われても、すらすら書けないけど、この会社に入って、毛筆担当がいないことに気がつき、会社名と代表者名は必死に練習して、それでも自分的にはかなりレベル低いんだけど、こんなんでも役に立ってるのなら、給料に見合う働きしてるってことか?

 しかも、最近、老眼が進んで、ほんとうに満足できる出来栄えじゃないんだけど、「帰国子女だから英語得意ですよね?」な人の苦しみにシンクロしながら、今日も必死で香典袋を書いた。

 全く納得のいく出来映えじゃなかった。これを「すっごーい」と言われる地獄があと数年続くのだろう。


4月12日(火)

 今度の朝ドラは、返還前の沖縄が舞台だが、「あー、幼稚園の頃、沖縄返還が大ニュースになっていたけど、その意味がさっぱりわからなかったなあ」と思い出した。
 横井庄一と、どっちが先だったんだっけ?と思って調べたら、横井庄一の方が数ヶ月先だったようで、1972年という年は、幼い私(当時5歳)に「戦争はわりと最近のことだったらしい」ということを教えたのだと思うが、「27年前」というのは、5歳の私にとっては遠い昔のことと思えたので、その時空感覚がよくわからなかったのだ。

 だから、その頃の「戦争との距離感」を覚えているので、中年になってから「20年前なんてつい最近じゃん?」って感覚にすごく戸惑ったし、「あー、バブルの時はねえ・・・」って、後輩にバブル時代の思い出を語る時に、まるで戦争体験話してる老人みたいな心地になったものよ。

●小説「雪国」川端康成

 先週の金曜日のあさイチのゲストが高橋一生で、最初「なんで?」って思ったけど、そっか「雪国」の放送日が近づいてるんだ。
 そんで、ドラマの場面がいくつか紹介されたけど「そーいや、雪国なんて読んだの40年前くらいじゃなかろうか?」と思って、新潮文庫版を買って読んでみたんだけど、「ええええ?こんなに解りにくかったんだっけ?」と衝撃を受けた。

 こんな内容だったことも全然覚えてないので、たぶん10代半ばの私はあれをちゃんと読んでないと思う。
 あらすじの「温泉宿で芸者が云々」ってだけしか頭に入ってない。てゆーか、フジロックで越後湯沢は散々行っているので、なんかわかってる気がしていただけだ。

 それに、谷崎潤一郎や三島由紀夫はけっこう読んでいるのに、川端康成は全然読んでないのは、「雪国」で挫折したことが原因なのかもしれない。

 しかし、「雪国」が不朽の名作とされているのなら、「芥川賞な文芸作品」の解りにくさも、なんかわかるというか、「行間」が多ければ多いほどいいんですかね?

 それにしても、「行間」の分量が多すぎるぞ?
 でも、読んでて思ったんだけど、これって、「源氏物語」みたいな「濡れ場はご想像にお任せします」的な技法なんですよね。
 けっこう主語も曖昧だったりして、非常に読みにくいが、百人一首の歌みたいに「情景を歌うことで、心情を表現する」っていう感じで、慣れてくると心地よいんだけど、それにしても、散りばめられた謎が全然回収されないんですけど?

 駒子と葉子の関係性が全然説明されないので、ネットで他人の解釈をいくつか読んでみたが、結局、わざと曖昧に描いているので、解釈はご自由に、というか諸説あります、という感じだった。
 だから、たぶん、この小説は、「主人公視点の映画」を見るように、読むものらしい。
 そう考えると、主人公の無為さ加減は、まるで彼が映画におけるカメラの役割をしているからなんだろう。

 解説を読んでみると「雪国」は、断片的に描かれた短編を統合したものらしく、なるほど、だから、ああいう感じなんだ。

 ちょっと時間あけて、もう一度読んでみよう。


4月11日(月)

 ヤバい。WIFIも駄目になっているが、パソコンのインターネット接続もヤバい。

 あちこち配線をいじったらなんとか繋がったけど、ルータやモデムも老朽化してそう。
 あああああ、もう全部リニューアルしたい!
 でも、何をどうすればいいのかわからないから困ってるのだ。

 ほんと、いつも嘆いているけど、ラジオの時代は良かったなあ。
 ラジオ買ってきて、スイッチ入れればよかったんだから。
 もちろん、FMが入らないとか、そこそこ改変はあったけど、そしたら最新式の買えばいいだけで、他になんも必要なかったって、すごくね?

 もちろん、ラジオは一方通行だからあれだけシンプルなんだけど、ネットの世界でやたらとバージョンアップが必要だと、「ああああ、もうついていけない」ってなるので、ほんとこの先どうなるんだろう?
 って、50代の今の自分がもうこんななんだから、10年後とか、ほんと、どーしよう?


4月10日(日)

 4月になってTVerがリニューアルして「なんか使いにくいぞ?」と思っていたのだが、この週末、いつものように布団に入ったままスマホでTVer見ようと思ったら、「全然、動かない?」

 そもそも4月になってから、パソコンでもインターネットが重く「もうADSL終わったのか?」と不安になるくらいだったが、どうやらWifiルータはもっと重いというか、もう寿命なのか?

 おかげで、「休日の午前中は布団の中で深夜ドラマを見る」という悪習から強制的に解放されたが、今は改編期なのでいいんだけど、本当に見たいのが始まったらどうしよう?

 パソコンでは、かろうじて動くのだが、数分ごとにグルグルしちゃって、イライラする。

 来年のADSL停止までには、なんとかしようと思っていたが、機械帝国は早くも呪いをかけてきたのか?

 それでも頑張ってこれだけ見た。

●「今からあなたを脅迫します」2017年 日テレ

 もう5年前のドラマなんだ。
 これ、前半は「脅迫屋ってなんかよーわからんなあ」って感じだったし、助演の武井咲が妊娠しちゃったので、出番減らしすためなのか劇中でも入院しちゃって、「制作側も大変だなあ」と思っていたら、後半になって、新相方として間宮祥太朗が出てきて、いきなり面白くなったのである。
 だから、たぶん、このドラマで間宮にハマったんだと思う。

 今見ても、ディーン様のタレ目と、間宮のツリ目のバランスが絶妙だった。
 そして、最終回のディーン様のアクションが素晴らしいし、武闘派美人と絡む間宮も「ああ、これリアタイの時も大爆笑したなあ」って懐かしかった。

 間宮は急に主演級になってしまったけど、またディーン様とバディ組んでもらいたいなあ。
 インテリヤクザの若頭と舎弟でもいいけど、MIU404みたいな「はみだし者の刑事同士」も良さそうだし、二人の共通の敵は町田啓太にしてくれないかなあ。

 映画版チェリまほで「外見も中身も美しい町田啓太」を堪能しすぎて、お腹いっぱいになったので、そろそろ悪い町田啓太が見たくなっただけです。甘いのばかり食べていると、しょっぱいの食べたくなるじゃないですか?


4月8日(金)

●映画「チェリまほ THE MOVIE」

 ドラマにズッパまって、「私の中で、映画化決定!」と息巻いて、グッズや円盤を書いまくった甲斐あって、ほんとうに映画化されました。
 ほんと、課金大事。

 でも、この映画に関しては不安もあった。
 原作はまだ続いているので「二人のその後」を原作に沿って映画化するとしたら、脚本練る時間は短いし、撮影期間もかなりタイトだったようで、テレビのスペシャル版でいいような感じになるんじゃないか?って。

 私は映画版でやるなら、ミュージカルだったり、「テロリストに拉致監禁されるが、魔法で解決した」くらいの、トンデモ路線でやってほしいのだが、どうやら、ちゃんと「続編」やってるようなので、「うーん、長崎転勤とか、親へのカミングアウトとか、それなりに事件だけど、映画にするほどのものなのか?」とも思った。

 なので、あまり期待せず「安達と黒澤がスクリーンにいれば、それでいい」という、そもそも「本気のしるし」みたいに、深夜ドラマを再編集して映画にしちゃう方式でも良かったのよ。

 そしたら、映画の冒頭は「今までのあらすじ」というか、ドラマの映像を使っていたので、「ああ、あれを大画面で!」とテンション上がったが、あー、最終回の「朝チュン」を巻き戻して、「朝チュンなかったので、安達はまだ魔法使いのままです」という荒技で、原作の時空にジャンプするんだ。考えたなあ。

 けっこう強引だったけど、私の知る限りでは、こういうの初めてだったかも。

 脚本としては、長崎転勤はうまく改変してたし、後半の親へのカミングアウトは、ほぼ原作通りで、「これからも二人の世界は続く」という感じでうまくまとめていたと思う・・・・が、優等生すぎでは?

 つーか、原作がもうラブコメでは無くなっているのでしょーがないのだが、映画も全然ラブコメではありませんでした。客が全然笑わないし。ジェラピケの現物出てきた時、私は「グふぉっ」ってなったのに、周囲はシーンとしていた。

 うーん、映像的には長崎に黒澤が駆けつけた時とか凄く良かったし、海辺で変にイチャコラせず、ドラマ版のオープニングに被せる演出には唸ったし、あからさまな性愛シーンを描かない代わりに、二人の手をやたらと執拗に絡ませる演出も上手いと思ったけど、やっぱ劇場でみんなと笑いたかった。

 と、あまり満足できなかったけど、ドラマのセットをほぼ完璧に再構築したのは凄いと思うし、なんと言うのか「チェリまほ愛の亡霊」みたいな映画だった。

 個人的にツボったところは、私が、あの三拍子の曲の次に好きな「スピンオフのバレンタイン編の最後に流れる曲」が、いい場面で使われていて、さらに編曲されたバージョンも流れたので、じーんと来た。
 そして、バレンタイン編での黒澤のコートの着こなしがまた出てきたので、「いや、ほんと、あのコート着せたら世界一だよね」と思った。

 あと、黒澤が将棋を指す時の座り姿がとても良くて(お相手は「猪飼様」こと遠山俊也)、「うわー、町田啓太、将棋映画に出て!」と思った。

 あと、ドラマで「黒澤が恋に落ちた、あの公園」がロケ地に使われていたのも良かった。

 ほんと、ファンサービスとしては、良かったのよ。
 ただ、映画としてはどうだったかというと・・・・でも、ドラマ見てない人が見るような映画でもないので、あれでいいんだろうけど、なんて言うのか、あの世界観はあれ以上は膨らまないということを再認識させられたような気分に陥っただけです。

 というわけで、とても「閉じた」感じの映画で、たぶん、制作側もそう思ってたんじゃないかなあ。

 だから、こういう閉じた世界を見るの初めてで、とても戸惑っているけど、これって多分、円盤買うような人たちに向けた「特典映像」なんですよね。
 だったら、なんで「オーディオ・コメンタリー版」を流さないんだろう?

 その必要もないのか。
 (コアなファンは黙っていても、5回くらいリピートするだろうから)


4月7日(木)

 明日から「チェリまほ」の映画が公開なのだが、今日は「美しい彼」の円盤が到着し、なんか二股かけているような疚しい気持ちになってしまった。
 そして「美しい彼」のキヨイ役の八木くんがコロナ陽性・・・・
 明日から例の歌謡ショーみたいなライブが始まるのに・・・

 私はファンタスティクスにはまだあまり興味が無いので、チケットとってなかったが、追加公演も出ていたので「うつ彼ファンも行く予定の人多かったんだろうなあ」って仲間の悲嘆を想像して勝手に落ち込んでいます。

 そういや、町田啓太も陽性になっていて「舞台挨拶間に合うのかなあ?」って心配していましたが、ギイギリ間に合ったようで何より。つーか、エグザイルがここに来て感染者増やしてないか?

 さて、さっそく「美しい彼」の特典映像である「ビジュアル・コメンタリー」を見たのだが、一番驚いたのは、ロッカーの上で昼寝していたキヨイが起きるとき、下をベロっと出すのだが、あれはアドリブでも演出でもなくて「もうカットかかったと勘違いして、唇が乾いたから舐めてしまった」んだって。

 だから本人としてはミスだったんだけど、モニター見たスタッフが「きゃー、舌がペロって!」と盛り上がっていたので、「ん?あれでよかったの?」と思っていたら、しっかり本編で使われて、しかも、このコメンタリーはオンエア前に撮ってるみたいだから、この時点で八木くんは、あの舌ベロが後にあれほど讃えられていることを知らない。

 そして、「美しい彼」もモノローグが多いから、最初はモノローグに合わせて芝居するのに慣れなかったけど、だんだん慣れてきて、後半は現場にモノローグが流れていても全然気にならなくなったと言っていて、「ああ、チェリまほもそいうい話あったなあ」と思った。

 キヨイの初登場シーンとか、桜の花びらが舞うので、現場ではファンの音がブーブー煩かったとか、吉田の自己紹介は何パターンもあって、完成版見て「あの焼き魚のが使われたんだ」とか、そういう、どうってことない裏話が楽しいので、オーディオ・コメンタリー大好きなのである。

 メイキング映像もなかなか充実していたし、そもそも「美しい彼」は東京では放送してなかったので、私はTVerと、その後の動画配信でしか見てなくて、うちの環境だと画像良くないから、円盤でやっと高画質で見られるのだ。
 まだ本編ちゃんと見てないけど、高画質の世界をゆっくり楽しもうと思う。


4月4日(月)

 昨日書いた、父の小学校時代の話で書き忘れたが、「今でも20人くらい集まる」ということに驚いて、「そもそも1クラス何人いたの?」と聞いたら「60人」
 うわー、それは詰め込んだなあ。
 私の時代(昭和40年代)も、けっこう詰め込んでいたけど、それでも45人くらいだったと思う。
 転入生が入ると、46人以上になったこともあったと思うけど。

 教室が足りなかったのかもしれないが、やっぱし教員がいなかったんだろうなあ。
 当時の教員がどれだけ軍隊に召集されたのか知らないが、現役の教員よりも、学徒動員で教員になる予定だった学生が戻ってこなかっただろうからなあ。

 だから、父の担任の先生みたいに、満州から引き揚げてきたお嬢さんなどがかき集められていたのだろう。

 そのあたりの話、今度、ちゃんと父に聞いておこう。
 祖母が亡くなった後「もっとちゃんと戦時中の話を聞いておけばよかった」と思ったので。


4月3日(日)

 週末、久々に実家に泊まりに行った。

 下北沢に寄ったらごった返していて「あー、春休みだし、ほんと人手が元に戻ってるなあ」と思った。
 桜はもうピークを過ぎたけど、電車も混雑していたし、みんな、とにかく出かけたい気分なんだろう。

 甥っ子も春休みで退屈しているらしく、妹と実家に遊びに来ていた。

 「4月から、何年生になるの?」って聞いてみたら「5年生」
 えええええ?もう高学年なの?
 2011年の震災の年に生まれた子がねえ?つーか、あの頃の私は「野球があああああああ」って、野球に課金しまくっていたなあ。

 で、甥っ子がホットプレートで焼肉がしたいというので、ママンと妹で肉の買い出しに行っていたのだが、帰ってきたら「ホットプレートはもう処分した」ってことで、電気鍋しかなかったが、鍋のコーティングがボロボロで焼肉には耐えられないので、簡易ガスコンロを使うことにしたのだが、昔よくそれでお好み焼きを焼いた鉄板も無くて、フライパンを使うことになった。

 なんか雰囲気が違うけど、甥っ子が楽しく食べらればいいから・・・・(食が細い子なので)・・・と思っていたら、「私は焼肉は好きじゃないから」っていうママンと、80代半ばに差し掛かり年々影が薄くなってるパパンが、すっごいノリノリで肉焼いてるので驚いた。

 パパンなんて「それ、俺の肉だからな」と妹に言うので、妹が「そんなセリフ、超久々に聞くんですけど、小学生か?」とツッコんでいた。

 ママンとパパンの勢いに乗せられて、甥っ子もいつもより食が進んだみたいで、2合炊いたご飯を妹と甥っ子だけで食べ尽くしてしまい、ママンが「え?私たち、2合が3食分なのよ?」って驚いていたが、若い男子が焼肉食べると1合半なんてペロリでしょう。

 そういや、パパンはだんだん活発じゃなくなってるけど、今回は「クラス会の文集」を見せてくれた。
 80歳過ぎても、小学校のクラス会を毎年やってて、20人くらい集まるのも凄いけど、コロナで集まれなかったので、去年はみんなから原稿を集めてそれをコピーして冊子にしたようだ。

 凄いのは、当時の担任の先生がご存命なことで、94歳らしい。
 当時は小学生と新米教師は10歳差だったのが、高齢になると、80代と90代で差が縮まったというか、10年前くらいは先生の方が若く見えたくらいだったらしい。

 先生は当時、満州から引き揚げてきたお嬢さんだったようだ。
 当時の教員資格がどうだったのか知らないが、生徒もうちの父みたいに疎開先から戻ってきて、とにかく学校再開させないといけないから、高等教育受けていてとにかく生活費稼がないといけない若い女性をじゃんじゃん受け入れたのでしょうね。

 その文集に何名かが「小学校の思い出」として書いていたのが「音楽の先生がいきなりアーベーツェーデーってドイツ語で指導した」ってことで、後にそれが「正統」になるのだが、そういえば医学の世界もドイツ語の時代があって、あれは何だったんだろう?

 それはいいとして、パパンが「ほら、ぼく、こういうの作ったんだよ、見て見て」と自慢げに文集を差し出すので、「えー、これ、コピーするのどこでやったの?古本屋?ああ、いいとこ見つけたねえ。コンビニじゃ、こんなに大量にコピーできないもんねえ」と褒めてる自分がお母さんっぽい。

 さらに「ボク、句会に参加してるんだけど、最近体調が悪くて休みがちな子のために、句会の議事録作ってるの」というようなことを言われて、「え?10人が5句づつ披露する句会の議事録って、作るの超大変じゃん?」ってマジ受けしたら「3日くらいかかる」とため息をつかれた。

 体調悪くて外出困難だけど、そのお友達はちゃんと俳句は作るらしい。
 それを代理で句会に出して、その議事録を届けるって、おまえ、ほんと、いい子だなあ。

 「え?それ、けっこう大変じゃん?」って言う私に、パパンは無言で「うん、大変なんだ」と満足げであった。

 あー、妻にそういう話しても、ちゃんと相手してくれないだろうからなあ。
 つーか、さっきの文集の話でも、ママンは「コピー代は全部こっち持ちなのよ?」とか言うし。

 あー、私は子供が苦手だけど、人の話はわりとちゃんと聞く方なので、時々、気難しいと言われる子供から「あ、この人はちゃんと話を聞いてくれる人だ」と懐かれることがあるけど、まさか、この年になって、無口なパパンから「ねえねえ、こんなの作ったんだけど、見て見て」されるとは思ってなかったので、「うわ、こいつ、一人っ子だから他人にベタベタしないタイプだと思っていたけど、めっちゃ甘えっ子だったんだ」と気がついた。

 そして、隔世遺伝で私は父の母にクリソツなんだけど、あの祖母も自分は人の世話焼かないのに、人から世話焼いてもらいたいタイプの人で、ほんとはどういう性格だったのか、私にはよくわらなかったんだけど、パパンが緩く子供帰りしていて私に「ほら、見て」すると、なんか時空が歪むね。


4月1(金)

●映画「女子高生に殺されたい」

 田中圭主演というよりも、城定秀夫監督目当て。
 「アルプススタンドのはしの方」や「愛なのに」ですっかりファンになってしまった。

 話は漫画原作で、「女子高生に殺されたい」という歪んだ欲望を持つ男の話なんだけど、彼がターゲットにする女子高生が誰なのか中盤までわからない作りになっていて、サスペンス風味を盛り上げていた。

 女子高生のキャストがとても良くて、南沙良は「ドラゴン桜」のギャル、河合優実は「愛なのに」で瀬戸康史に恋する女子高生、莉子は「ファイトソング」で主人公の養護施設の後輩女子高生、茅島みずきは「おかえりモネ」の女子大生でアミューズから売り出し中と、どの子もそこそこのポジション掴み始めてる子ばかりだった。

 中でも河合優実は霊感少女の眼鏡っ娘という美味しい役で、「愛なのに」に続いての「不思議ちゃん」役だったけど、方向性が全く違うので、すごくポテンシャルを感じる。NHKドラマの「17才の帝国」にも出るみたいだから、なんだかブレイクしそうな子だ。

 あと、男子役に細田佳央太が配置されており、すっごく普通の男子高校生で、それが田中圭の異常さといい対比というか、とてもいい箸休めになっていて、こんだけ売れっ子なのわかるなあ、って改めて思った。

 田中圭はもっと気色悪くやるのかと思っていたけど、けっこうノーマルで、だからやりようによってはかなりドロドロした胸糞悪い話なんだけど、けっこうあっさりと楽しむことができたし、だから主人公は変態教師から友人を守った、霊感少女の河合優実みたいなことになっていたけど、それはそれで、なんか深津絵里の映画初主作「満月のくちづけ」を思い出した。

 さて、こういう映画は早めに見ておかないと、上映回数がすぐ少なくなってしまうから、と公開初日のレイトショーで見たのだが、映画が終わって品川の駅に向かうと、飲み屋帰りの客がゾロゾロと駅に集まってきているので「久々にこういう光景を見た」と思ったが、山手線も酔っ払いで混んでいて、ちょっと怖かったが、みんなマスクはしているけど、こうしてだんだん日常を取り戻していくのだろうか?


表紙に戻る / 過去の日記を読む