可燃物な日々

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7月14日(日)

 出勤。日曜出勤というよりは、外でイベントがあったので、この暑い中、全社員出動なのである。私は会社待機にしてもらったので、ずいぶんラクさせていただいたので、文句言わず黙々と仕事した。明日からまた例の類の研修で3日間も潰してしまうので、少しでも片付けておかないと後が辛そうなのだ。

 トルシエはフランスに帰ったそうだ。どうなるのかね?でも、マスコミで取り沙汰された「トルシエ君の就職活動」の経緯を見聞きするにつけ、「わたしゃやっぱり海外では働けねえなあ」と思います。あんだけ自己アピールしないと出世できないのかしら、やっぱ。

 NHKをぼんやり観てたら、レッシグ教授が出てきた。おでこがあまりにも広いので、びっくらしてしまった。どっからどこまでがおでこなんだろうと、画面に近づいて(近視なので)まじまじと観察してたら、終ってしまった。著作権がどうのこうので、「知」がどうのこうのという話であったが、著作権はともかく、ミッキー・マウスを代表とするものと「知」というのが私の中でうまくマッチングしなかった。ミッキー・ファンではないのである。今まで生きていて、ミッキーのキャラクターグッズが欲しいと思ったことが一度もない。だからこそ、TDLに一度も行ったことがないのかもしれない。だから、ミッキーの著作権が切れようと切れまいと、私個人にはあまり影響がないのである。

 さで、明日は早起きしなけりゃ。憂鬱。



7月13日(土)

 だりぃのでまたゴロゴロする。外出する気もないが、部屋の掃除をする気にもならず、かろうじて洗濯だけはしたが、雨がパラついて余計にやる気をなくしたので、ふてくされて本を読む。

 暑いからダレているのかと思って、この夏初めて冷房をつけてみたら、ぐっすり昼寝してしまった。

 結局、なんにもする気になれず、久々に2chのW杯板を覗いていたら(未練がましいわね)「ちょっといい話」というスレが立っていて、「ほお、泣ける話があるのかな」とぼんやり読んでいたら、デンマークのトマソン選手の逸話(7/11の記述)が泣けると盛り上がっていたので、「どれどれ、いっちょ泣いてみるか。暇だし」と思って読んでみたら、ほんとに泣けた。涙で画面が見えません状態。

 この話では、ファンの少年が耳が不自由であることを知ったトマソンが手話をしてみたが、通じないので首を傾げるというエピソードがあるけど、たしかに手話って他の国の人にも通じるような気もするが、その国の言語によって違うんですよね。せめて動詞とか名詞くらいは一緒にしたらいいのにとも思うけど、そうもいかないんだろうな。

 前に「徹子の部屋」で確か、耳の不自由だった外国人(なんかのアーチスト。演劇だったかな?)がゲストだったが、黒柳徹子もオープニングで「今日は凄いことになってます」と説明してたけど、手話で喋るゲスト本人と、その手話を音声化するための通訳と、その国の言語を英語に訳す人と、その英語を日本語に訳す人がいたような記憶がある。いや、違ったかな。手話の本人→その手話を英語の手話にする人→英語の手話がわかる通訳 だったかな?忘れちゃったが、とにかく通訳が3人くらいひしめいていた。
 たまに、日本人通訳があまりいない言語などでは、その言語を英語にする通訳と英語通訳が二人並んだりするが、3人というのも珍しいので、黒柳徹子もおもしろがっていたようだ。

 手話の話ではないが、昔、パリからマドリッドへ夜行寝台車で移動したときに、コンパートメントには私と母の他には、スペイン人の若者が二人いた。二人は連れではなかったのだが、ちょっとシャイ若者たちで、ほとんど喋らなかったのだが、それでも長い道中だったので、ポツリポツリと会話したのだが、一人は英語が話せて、もう一人はフランス語が話せた。だから、私が彼らと話をしたいときには、英語を話す子に話かけ、それをもう一人にスペイン語で通訳していた。そんで、もちろんうちの母は日本語オンリーだから、フランス語君が何か言うと、英語君が英語にして、私がそれを聞いて母に日本語で話すという、「なんだか、楽しいぞ」な状況であった。

 たまたま、その列車の車掌は、ヒョロっとしたフランス人のにーちゃんで、フランス語しか喋れないらしく、なにかお知らせのあるときにはフランス語君に話して、それを英語君に話して・・・・・と、なり、私や母がなにか車掌に頼みたいことがあったときには、まず英語君にお願いしてから、フランス語君から車掌に話してもらうという、バケツリレー状態になるので、私と母は「なんかハンサムな通訳を二人はべらせてるみたいね。うふふ」と喜んでた。

 そういえば、これは前にも書いたような気がするが、英語の通訳を間に入れた話もあったな。
 グラストンベリーに行ったときに、テントがご近所だった一家がいました。英国人はあまり気さくに他人に声をかけないようで、あまり話し掛けられたりしないのですが、北の方の人(マンチェスターやリバプール)はわりと話し掛けて来ました。でも、あの辺ってなんだか訛っていて、英語がよく聞き取れないのです。それに話し掛けてくるような気さくな人たちは労働者階級の人が多いらしく、「外国人にも通じる英語」などという概念が全くないらしいのです。

 その一家も、父はリバプールの港湾労働者らしくて、その息子も同じ職場。父はまだ37歳だったけど息子はすでに17歳でした。息子は超かわいかったが、はにかみ屋さんであまり話しをしてくれませんでしたが、父はかなりお喋りで、いろいろ話し掛けてくれるのですが、訛っているし、かなりスラングみたいで、なかなか話が通じません。私たちが「え?何?もう一回言ってください」と言っても、ゆっくり話すとか、もっとわかりやすい英語で言うとかの頭が働かないようでした。でも、たぶん、向こうは「こいつら英語もロクに話せんのだな」と思っていたことでしょう。確かにそれはその通りなんだが、あんたがもうちょっと「世界に通じる英語」で話してくれりゃあ、そこそこヒアリングはできんのよ・・・・・と思ったのですが・・・・・

 その彼が、ごにゃごにゃ喋っていて、何か私たちに質問してきたのですが、それがちっともわからなくて、彼も「なんだよ」って顔になっていたら、傍らにいた彼の弟とやらが、小さな声で、「時間を聴いてるんだよ」と教えてくれました。「なーんだ、そうなら、そう言えよ、なんて言ったかと思ったよ」と時間を教えてあげました。それで、「彼の英語は難しいけど、あなたの英語はわかりやすい」と言うと、兄貴が「こいつはちゃんと上の学校出てるからな。オレが働いて学校出したんだ。ワハハハハハ。」と自慢してました。

 どっちかというと、その兄よりも弟と話したかったのですが、どうも弟としては「兄貴が話し掛けている女の子(じゃないんだけど、たぶん彼らには若く見えたであろう)に話し掛けてはいけない」というマナーというか仁義があるようで、その後もたまに兄貴の英語を奥ゆかしく通訳してくれてましたけど、自分から何か話すことはほとんどありませんでした。
 その弟にしても、あまり観光客慣れしていないようなので、「兄貴の話が通じてないようだけど、どう通訳すればいいのだろう」といろいろ考えながら通訳しているようでした。まあ、それが考えられるだけマシですけど。 

 そーいや、ロンドンのライブハウスに行ったときには、入り口で手荷物チェックがあったのだが、黙って荷物の口を開けて見せたら、係員のおじさんがなにやら話し掛けてきたのだが、それがどうしても何を言っているのか聞き取れなかった。「パードン?」と言うと、繰り返してくれたのだが、もう一回同じような速度で言うので全然わからない。やはり、ゆっくり話すとか、もっと簡単な単語にするという作業をしてくれないのだ。困ったから、こっちから「アイ ハブ ノーテープレコーダー、ノーカメラ、ノードリンク、ノーウェポン」と思いつきで言ってみたのだが、そういうことを質問してきたのではなかったようで、なにやか顔をしかめていたが、あきらめて中に入れてくれた。でも、私の後に階段を上がって来た人に、大声で「英語喋れるか?」と真っ先に聞いていたので、「クッソーむかつく!」と悔しかったのであった。英国のロウワーは、この世に英語を話さない人間がいるということをよくわかってないらしい。

 そのときに帰国する際に、空港のカウンターで荷物検査の機械が壊れたので、セルフチェックしてほしいと言われて、なにやら箇条書きにしてある英文を読まされた。「荷物は自分で梱包しましたか?他人から預かった荷物はありますか?危険な物は入っていませんか?」などと書いてあって、「こんなの本人に確認しても無駄だろう」と思ったのだが、とりあえずちゃんと読んだのだが、ええと、こういう場合は何て返事すりゃいいんだ?「全て問題ありません」って英語だと、「ノープロブレム?」と思ったが、とりあえず「OK」と言ってその紙を返したのだが、「ちゃんと読みましたか?」「はい」「理解しましたか?」「はい」「ほんとにわかってますか?」「・・・・・はい」となんだかしつこいので、やはりそのときも項目を指差しながら「自分で梱包しました。預かり物はありません。危険なものありません」とわざわざ言い直して、「ちゃんと英語読めてるわよ」とアピールしてつもりだったが、そしたらいきなり今度は同じ内容のものを日本語で書いたものを出してきた!

 「おいおい、だったら、最初からそっち出せよ〜〜〜〜」
 と、思った。なんだったんだ?いったい・・・・・それともよっぽど私が「ちゃんと英語が読めていない様子」だったんだろうか?ちぇっ!



7月12日(金)

 「シャーロットのおくりもの」の後半でやはり号泣。「ごんぎつね」の隣で大事に保存しておこう。

 今日も仕事は忙しく、いろいろ同時進行しているので、自分が何をやっているのか時々見失ってしまい呆然としてしまうが、なんとか大事な仕事は済ませて、夜はまたスポーツクラブで汗を書いて「悪いものは汗で流しだそう」とばかりにガシガシとエアロバイクをこいでいた。

 ここんとこERにハマっているのだが、新しく来た黒髪ハンサム先生(なんとかッチっていう名前)が「誰とくっつくんだろう」というのが気になってしょうがないのである。ERにしてもビバヒルにしても、私はちっとも登場人物の名前を憶えられない。
 ER観てたら、きょうみちゃんから電話があって、「日記の曜日が月曜日になってるよ〜」とご指摘。ほんとだ、なんで木曜日が月曜日になってしまったのだろう?疲れているのか? 



7月11日(木)

 昨晩は10時前には寝てしまったのだが、電話で起こされた。Aからだった。昨日電話したら話中だったそうで・・・・
 それで何の用かと思ったら、「三茶の不動産屋を教えてくれ」とのこと。Aの職場の友人が三茶に引っ越したいのだそうだ。
 不動産屋といってもなあ・・・・・小さいところは沢山あるが、「ここに行けばばっちり」というわけでもない。あの業界は仕組みが複雑なのだ。自分で部屋を探した経験のある人だったら「部屋探しは一期一会」ということをよくわかっていると思うのだが、Aもその友人もそういう経験が無いので「いい不動産屋知らない?」という質問を平気でしてきたみたいだけど・・・・・

 私の知る限りでは、不動産屋は横のネットワークがあるので、賃貸情報誌などに掲載しているような不動産屋は、各地の不動産屋が貸主から依頼された物件を集めて紹介している。そういうところの長所は、「物件数が多い」ということだが、その分、物件については詳しく知らないし数をこなして儲けようとしているような気がする。
 逆に地元の不動産屋に行くと、そこで扱っている物件しか紹介してくれないので、条件を言うと「じゃあ、ここは?」と言って歩いて案内してくれたり、「一階に大家さんが住んでるから、連絡してあげるから見に行ってください」と言われたりするので、いろいろ見て回れるが、不動産屋一軒が扱っている物件が少ないので、あちこち周っているとけっこう時間をとってしまう。

 要するに、「美味しいレストラン」とか「いい医者」と違って「この店だから良い」というわけでもなく、ぶらりと入った不動産屋が掘り出し物を持っていたり、「あそこは親切だった」という不動産屋でも、たまたまいい物件を持っていなかったりするから難しい。結局、不動産屋の良し悪しよりも、物件の良し悪しである。そして「いい大家さん」を見つけられるかも重要である。

 ・・・・と、半分寝ぼけながら、演説していたらAの携帯が途中でぶつっと切れて、そのあと電話してこなかったので、「用事は済んだんだな」と思ってまた眠った。

 朝起きたら、やはり筋肉痛がピーク。駅までの道をとろとろと歩く。暑い。おまけに駅に着いたら営団線の故障で電車が来なくて15分も待たされ、帰りたくなった。
 今日もなんだかバタバタしているうちに終った。この、じっとりとした忙しさが当分続くかと思うと気が重い。来週は研修で3日間も拘束されちゃうし、あーあ。でも、上司も私が忙しいのをわかっているようで、日曜日にまたイベント仕事があって、多くの社員は外に出るのだが、私は会社待機(電話番)にしてくれた。自分の仕事ができるのでよかった。

 親会社の経理主任も、上司に直接何か頼んでも、どうせ私がやるということがわかってしまったようで、最近は直接指示してくるようになってしまった。まあ、私もその方が話しが早くてラクなんだけどさ。

 「シャーロットのおくりもの」が届く。
 この本が「世界で1千万部」というのはよいことだ。「真夜中は別の顔」を買った1千万人とどのくらいかぶるのか気になるが。(私もそのうちの一人?それが嫌だから「真夜中・・・」は古本屋でゲットしたのだが)

 作者のE.B.White氏は、クモの生態について丁寧に調べてから書いたらしく、専門用語がけっこう出てくる。「あなたには紡績突起がないし・・・」と網を張ろうとしたブタのウィルバー君に説明したりしている。
 それにしても、まだ半分しか読んでないが、このクモのシャーロットは作者の理想の女性像なのではないだろうか?貴婦人のような美しい言葉遣いで、知的で落ち着いていて、そして困っている子ブタちゃんに向かって、「わたしが助けてあげる」という情の篤さ。でも、クモだから、小さな虫を食べているという残酷さも魅力的。
 これが人間だったら、ゴルゴ13みたいな「殺しで食っている」血も涙もないような女性スナイパーだが、自分が愛した「子ブタちゃん」には優しくて、詐欺師に騙された子ブタちゃんに「大丈夫、私がなんとかしてあげる」と低音で囁いて、知恵を絞って子ブタちゃんをまんまと救い出す、というようなキャラだ。
 「いつか王子さまが」は女性の専売特許かと思っていたが、男性だったら「いつかシャーロットが」であろう。

 だが、王子様がそうそう現れないように、(千秋がココリコ遠藤と結婚したそうだが、ほんとに王子様だったのだろうか?でも、ピーコが選んだ男だからなあ・・・それも微妙だけど)シャーロットもそうそういないだろう。誰も、私の頭上に「TERRIFIC」なんて書いてくれないので・・・・

 それにしても、シャーロットは「なんだかさびしいよー」といじけている子ブタちゃんに向かって「ねえ、友達がほしいの?わたし、友達になってあげるわ。一日中あなたのこと見てて、あなたのこと好きになったの」な〜んて言うんですよ?囁くようなハスキー低音ボイスでこんなこと言われたたイチコロですよねえ。練習しとこっと。
 ちなみに男性が女性にこのセリフを言うと単なる不気味なストーカーだと思われるので要注意。(女性でもスレスレですな)

 などと、「名作」を「ハウツー本」のように扱っているが、こんな呑気かましてられるのも前半だけよ。後半は号泣するんだから。ふへへへ。



7月10日(水)

 昨日はスポーツクラブの筋トレクラスに久々に参加して張り切っちゃったので今日の夕方から徐々に筋肉痛。明日ピークを迎えると思われ。
 しかも、昨晩は、「シャンパンでお祝いしたい」とか「寿司、寿司、寿司、美味しい寿司が食べたい」等のバブリーな話題(というと本人嫌がるが)を深夜の2時まで拝聴してしまい、寝不足である。
 おまけに今朝から出血してしまい、さらにダルい上に、「台風接近」のニュースもアンニュイな気分を盛り上げてくれた。

 筋トレのクラスのインストラクターが新しい人になったのだが、それがすごいバディで、パンプパンプボンボンボンな男性。前にも、童顔でパンプバディなインストがいて、私は彼のクラスに出るたびに笑いそうになっていたのだが、おばちゃんには人気があったみたいだ。私は密かに「ミシュランマン」というあだ名をつけていたのだが。
 今度の男性インストは、ミシュラン君に比べると、「ぽっちゃり度」は低いが、その筋肉のメリハリさ加減が漫画の主人公のようで笑える。

 よく女性のダイエット志向は「異性にモテるためではない」と言われるが、じゃあ、何のためなんだろうというと難しい理屈になりそうだが、男性の「ムキムキマン」志向も女性のダイエットと同じようなものなんだろうか?あれが好きという女性はあまりいないと思う。たしかに「マッチョ好き」という人はいるが、せいぜいがハリウッドアクション・スターのような肉体のことだろう。

 昔読んだ、進化論の本で、たぶん今西錦司あたりの記述だろうけど、「マンモスの牙がなぜ伸びたか」という説明で、「あんなに長い必要はなかった。だから、あれは牙が伸びていく時期があって、どんどん伸びちゃったんだ」というような、わかるんだかわかんない説明がされていたが、ムキムキ・インストラクター君の筋肉も「とにかく、どんどん筋肉つけちゃいました」な感じがする。人類がどんどん筋肉ついちゃうと確かに滅びるような気もするし。
 前に、ボディー・ビルをやっている男の子と話をする機会があったのだが、あれは相当体に負担がかかるのだそうだ。体脂肪をぎりぎりまで落とすので、彼の先輩が体調が悪くて医者に行ったときに体脂肪を測定されたのだが、医者が「これで生きているなんて不思議だ」と驚いたそうだ。普通の食事では絶対にああはならないので、ドーピングぎりぎりの薬剤も使用するだろうし、ボロボロである。もちろん年中、あの体型を維持するのは無理なので、試合のシーズンに向かって調整するのは、マラソン・ランナーと同じみたいだった。

 書いてたら眠くなってきたので、早寝しよ。 



7月9日(火)

 今日も暑い。梅雨はどこへ行ってしまったんだ。

 仕事が忙しいので、なんだかムシャクシャしたので、昨日はラーメンの大盛りを食べてしまったのだが、けっこう麺の量が多くて、めげそうになったが、意地でも完食してやるとムキになっていたのだが、そこのラーメン屋に4人組みの若いサラリーマンもいたのだが、彼らの会話が、

 「そーいえば、ゴールデンボーイって観ました?」
 「あ?・・・・ああ、なんかやってたなあ、ときどき観てたよ」
 「あれって・・・・・黒木瞳だったら、いいっすよねえ?」

 ボキャブラリーが貧困なので、私も最初は彼が何を言いたいのかよくわからなかったのだが、他の3人というか、内2名はほとんど会話に加わらず、先輩格らしき1名だけが相手していたのだが、

 「黒木瞳が、なに?」
 「いや、黒木瞳だったら、ありかなって思ったんすよ」

 私もあのドラマは金城君主演にもかかわらず最終回をちらりと観ただけだったが、最終回は金城君と黒木瞳で、ハッピーエンドっぽい終り方だった。

 「え?ありって、あの役がってこと?」
 「そうじゃなくって、黒木瞳が目の前にいたら、いいじゃないっすか?全然、オッケーっすよ!」
 「うーん、まあ、たしかに、きれいだよな。でも、最近、ちょっと小じわが目立ってきたけどなあ」

 ・・・・・・君は、「全然オッケー」かもしれないが、黒木瞳は君じゃ「全然オッケーじゃない」と思う。

 などと思いながら、ラーメン大盛り完食。
 今朝になって、「やっぱかなり太った?」と思ったが、たしかにスカートがちょっときつい。やばーと思って夜はスポーツクラブに行ってみたが、やはり2キロほど増えていた。体重がぽこーんと増える時期はときどきあるが、また戦わないとならないな。

●苦手な言葉

 先日、「ミリオネアー」に出演していた石原都知事もこの言葉で噛んでいたので、苦手なのは私だけではないことがわかったが、「ふかぶん・・・・アレ?」とか「ぶかんしょ・・・・アレ?」とかになってしまうのである。それで余計に慌ててしまい「ふかぶんしょとく」とか言ってしまう。ゆっくり意味を考えれば「可処分所得」なんだが、「処」と「所」が同じ音なので混乱するせいもあって、どうもさらりと発音できない。そして、どうしても「可」に「不」をつけたくなるのは、処分可能な所得があまり無いせいなのだろうか?
 しかも、「かしょぶんしょとく」が記憶されている近所には「ブブカ」がいるので、余計に混乱する。3回くらい棒高跳びをしないと「可処分所得」にたどりつけないのである。困ったもんだ。

 だいたい「かしょぶん」って、なんか方言みたいだ。
 こんなイメージ。

 「あー、痒いー」「かしょぶん?」(蚊に刺されたの?)

 笠智衆が「今日も、かしょぶんじゃなぁ」とか言うとなんだか知らんが納得しそうだし、(意味は不明)

 「かしょぶんじゃったねえ?」「かしょぶん、しょとっけん」 などという会話も味があるな。(さらに意味不明)



7月8日(月)

 電車内や喫茶店でこそこそ読んでいた「クモ学」読了。シロートが読みやすいような構成でないのが難だが、(「クモの毒で死んだ人っているの?」のような、シロート蜘蛛ファンが真っ先に知りたいようなことが、ずいぶん後になって出てきたりする)なかなか楽しかった。自分が幼少のころ、水疱瘡に罹った時以来の「蜘蛛好き」ではあるが、蜘蛛について何も知らなかったことに驚いたというほうが正しいかもしれないが。

 水疱瘡のときのエピソードは前にも書いたと思うが、要するに「隔離」状態になり、回復してきたら暇を持て余していたのだが、ふと家の中で体長2ミリにも満たないような小さな蜘蛛を発見して、ずっと「びよ〜ん」とぶら下げて遊んでいたのだった。そして、「蜘蛛の糸はどのくらい出てくるのだろうか?」という研究テーマを見出し、とにかく「びよ〜ん」とやっていたので、そのうち糸が出なくなってしまった。今から思うと、石井隆の漫画にあったような「もっと、もっとぉ」な女性のような所業であるな。(どういう連想よ)
 ともかく、あの当時、うちの庭にいた「小さな蜘蛛たち」にとっては苦難の時代であっただろう。幼い私に捕獲されては「びよ〜ん」と苛められていたのであるから・・・・・

 あまり大きな蜘蛛で遊んだことはないが、前にイギリスに行ったときに、マンチェスターだかリバプールで退屈してしまい、しょうがないから「自然博物館」みたいなところに行ったが、平日だから客もほとんどいなくて、よけいにうらぶれてしまったのだが、そこはなぜか「タランチュラの標本」が充実しており、薄暗い標本室で「すげえ、でかい〜こんなの歩いてたら怖い〜足太い〜毛深い〜」と張り付いて観ていたのだが、通り掛かった親子連れのご子息も「蜘蛛好き」みたいで(というより幼稚園児くらいだったから「これはいったいなんだ」と固まっていたようだが)、二人で仲良くガラスに顔を近づけて「ほえ〜」っとしていたのだが、どうも彼の父親はあまり蜘蛛が好きではなかったようで、子供の手を引っ張って他の部屋に行ってしまった。

 この本では「タランチュラがペットとして人気」なことについても触れており、私は不勉強で知らなかったのだが、蜘蛛がペットとしてブームになったのは「飼い易い」という理由があるらしい。手間がかからないらしいのだ。2週間くらい餌を食べなくても平気だし、上手に飼えば20年くらい生きるらしくて、「犬よりも長く付き合える」そうだ。う〜ん・・・・・・・ちょっと欲しくなってきたかも。でも、室内を散歩させていたら見つからなくなり、半年後に本の隙間で「押し蜘蛛」になって発見されたりしたらヤダな。と自分の部屋の乱雑さを心配してしまう。

 「変なペットブーム」のはしりのころ、雑誌で「ヘビを飼っている会社員」が紹介されていて、「この人とは絶対にお付き合いできないわ」と思ったが、彼がヘビを飼っている理由というのが、「一人暮らしだし、出張も多いので、動物が飼えなかったのですが、子供のころから動物が好きで、どうしても何か飼いたいと探したら、ヘビになった」というものだった。ガラス・ケースに入れておいて、会社から帰るとケースから出して遊び、数匹飼っていたが、餌(ひよこ!)を与える時期を合わせておけば、週に一回「餌やりの日」を作ればいいので、出張や帰省も問題なし、だそうで、「なるほどねえ」と思った。

 う〜ん、ムクムクのタランチェラに「タクヤ」とか名前つけちゃったりして。(キムタクの名前というよりは、FMVのCMで犬にその名前をつけた岸辺一徳の真似がしたいだけである。ちなみに我が父もタクヤ君なので、その名前にはちと問題があるが、ファザコンってことで無理やり納得してもらえないだろうか・・・・)
 
 ・・・・・・蜘蛛の「タクヤ」と戯れる、独身女性35歳・・・・・・・・う〜ん、ちょっとねえ。防犯にはいいかもしれないけど。

 まあ、そういうくだらん空想は置いておいて、この本の作者である小野さんは、「毛虫が嫌い」だそうで、「あ、お友達だ」と安心する。小野さんの知り合いの「ダニ学」の学者さんは蜘蛛がダメらしい。私はそういう研究者さんというのは、「ヘビだろうが、蜘蛛だろうが、毛虫だろうがドンと来い!」なのかと思っていたのだが、そうでもないのか。でも、野外採集などで「でへへへ、この葉っぱの裏なんか怪しそうだぞ」とペロンとまくってみたら、毛虫がビッチリなんてこともあるだろうから、やっぱ大変だろうな。

 昔、我家にも、「図鑑」があった。あの有名なやつ。小学館の学習図鑑。普通に教育熱心だったうちの親もずいぶん買い揃えてくれたような気がする。そして、「花」だか「植物」の図鑑が、その辺に生えている草花の名前を調べるのに便利だったので、母が「昆虫のもあったほうがいいかも」と言って、買ってきたのだが、みんなで開いてみて仰天した。美しい蝶の脇には、その「お子様」のイラストも描いてあったのである。私の中では即刻、焚書なシロモノであったが、その後もその本は本棚に納まっており、うっかり開かないように気をつけていた。お願いだから、親子を並べないでほしかった。

 それで思い出すのも変というか失礼だが、私が20代後半のころ、友達が次々と結婚&出産して、年賀状にはずらりと「お子様」の写真が並んでいた。「あーあ」と思いながら横に並べてみたら、かなりの幅になったのをよく憶えている。
 その当時、会社で、「子供の写真を載せたいキモチはよくわかるし、たしかに友達にクリソツだったりして笑えるんだけど、でも親の顔も見たい」と喋ったことがある。結婚後も交流のある友達は少ないし、それに結婚式に招かれていなかったり、都合が悪くて2次会にも行けなかったり、しかもわざわざ新居を訪ねていくほど親しくないような場合、友達=親に会う機会も滅多にない。子供の成長を見守るのもいいが、「親はどうなった?」と思うのも当然であろうし、それにどんな旦那と結婚したのかもわからない場合もあるので、「せめて子供+ダンナの写真はないのか?」と思ったのである。

 中にはちゃんと写真館で撮影した「家族写真」を採用しているうちもあって(わりと男友達に多い)、「ああ、○○君もすっかりお父さんになっちゃって」と微笑ましいのだが、それはほんとに少数派。

 であるからして、人間の皆さんも「昆虫図鑑」を見習って「ちゃんと親子並べて紹介しましょう」と言いたくなっただけである。芋虫だけ送りつけてくるのは失礼である。

 そんな演説をぶったことを会社の同僚はよく憶えていたらしく、数年後に彼女が結婚したときにはやはり「芋虫オンリー」の写真入り年賀状を送りつけてきたが、欄外に「親は産後でボロボロなので、まだお見せできません」とコメントしてあって、「ああ、私が言ったことを気にしてくたのね。すまないねえ」とちょっと反省した。

 蜘蛛から話が遠いところに行ってしまったが、やはり蜘蛛を飼育する気もないので、「シャーロットのおくりもの」でも読んじゃおうかね。本では読んだことがないのだ。
 この話は、むっか〜し、アニメ映画が上映されて、母に連れられてで観に行ったのだ。うちの親はよく映画を観につれていったくれたが(ビデオなんてなかった時代)、この映画は特に記憶に残っている。なぜなら、映画館を出た直後に、当時クマのヌイグルミのようにコロコロしていて巻き毛も愛らしかった弟(現在、デカくて痩せていて、巻き毛のようだったクセ毛はただの剛毛に成り下がった)が、

 「あ!こんどはあれ観ようねー」

 と指差した先にあったのは、観たばかりの映画の看板であった。3歳年上の姉は弟の知能の低さを案じてしまったし、母は「せっかく見せたのに、なに観たのかわかってないのかしら」とがっかりしたので、弟がかなり大きくなってからも、「シャーロットのおくもの事件」として何回も蒸し返されていたので、弟は蜘蛛が嫌いになってしまったかもしれない。

 30年前の映画なのか・・・・また観てみたいものだが、ビデオ化されないのだろうか?弟にプレゼントして「この映画、おぼえてるぅ?」と聴いてイジワルしたくなった。
 かく言う私もクモのシャーロットが巣に文字を書くために「綴りがわからない」と言って、ネズミ君にゴミ箱から洗剤の箱などを集めされていたのだが、その「綴り」の意味がわからなくて「『輝く』ってどう?」「ちょっと長いわねえ。もっと短くていい言葉ないかしら」という翻訳の意味がわからず、「『かがやく』なんて4文字で済むじゃん」と思っていたのであった。「小公子」だって「綴りを辞書で調べながら手紙を書いています」の意味わからなかったな。いつごろ「綴り」とか「スペル」の意味がわかったのか、全然憶えていないな、そういえば。

 でも、この作品の原題って「Charlotte's Web」なんだ。Webねえ・・・・・つうことは、30年程前に、蜘蛛を捕獲しては「びよ〜ん」と遊んでいた私は、長じて自分で糸をびよ〜んと出してここに巣くっているわけね・・・・と考えると感慨深い。



7月7日(日)

 暑い。
 渋谷のトルコ料理で、Tさん&Mちゃんと「W杯反省会」というか、お二人の観戦記を拝聴。
 かなり楽しんでいたようで、アイルランド・サポーターとも交流して、アメリカ在住のアイルランド人から国旗を託されてスペイン戦に持っていったようで、それに漢字でメッセージを書いて送り返すとかで二人で書いていた。

●W杯ちょっといい話
 Tさんの知人は、誕生日だというのに、祝ってくれる人もなく、部屋で一人でぼんやりとW杯の中継を膝を抱えて見ていた。ありがちな光景である。私もW杯期間中に誕生日を迎えていたら、きっと同じ境遇だっただろう。しかし、たまたま、その日の試合はドイツ-パラグアイ戦で、しかもカーンの誕生日だった。知人がいきなり「カーンのファン」になってしまったのは言うまでもない。

●W杯ちょっと恐ろしい話

 「そっか、カーンはあの日に33歳になったんだよね。年下か・・・と思ったな。まあ、そもそも、年上の選手っていったら、シーマン(イングランドのGK。38歳)以外に誰かいたの?」と私が言うと、どうやらデンマークにも一人だけ「お兄さん」がいたらしい。「チラベルトは?」「私とタメ」(Tさんは私より学年一つ上)「そっかあ、そんなもんなのね・・・・」

 というわけで、「今回はとりあえず年上もいたが、4年後の次回には一人もいないだろう」ということになり、ちょっとがっかりする。
 そしたら、Tさんが、

 「でもさ、私の職場の先輩女性とその話になったら、『私なんて、コリーナさんも年下だったのよ』と言ってた」そうで、「うわあ、それショック」と思うが、他人ごとではなくて、8年後、どこで開催するかは未定だが、「審判も全員年下」という事態になりそうである。(W杯の審判は45歳定年)

 そのうち監督も全員年下になる日が来るであろう。

●ブラッターのホモ疑惑

 私は観察してなかったが、ブラッター会長は韓国-ドイツ戦のときに、ホン・ミョンボにはハグハグしていたのに、カーンには同じことをしなかったそうだ。怪しいとの噂。

●私のお気に入りだったポルトガルの監督

 オリベーラ氏のあの「杖」でひょこひょこ歩いていたのが良かったといったら、あれは韓国入りしてから、ホテルの階段ですっころんで怪我したらしい。
 監督はクビになったらしいので、あの人が日本に来てくれればいいのに・・・・トルシエが日本代表選手を「息子たち」と呼んでいたが、「おめえなんて父じゃないよ」と私だったらムっとするが、オリベーラさんだったら、こっちから「パパと呼んでもいいですか?」と言いたくなりそう。
 
 監督と言えば、ある人が「フランス・チームには自分が想像するフランス人がひとりもいない」と思っていた人が、「あ、やっと発見」したのが、セネガルのメツ監督だったそうで、それには私も激しく同意。あの人こそ「我が心のフランス人」である。
 やはり個人的に「次期日本監督になってほしい〜」のであるが、奥さんセネガル人らしく、無理そうねえ。

●私が超気に入らなかった解説者

 加茂周氏であるが、それを二人に言うと、
 「あれは、ああいう芸なんだよ。楽しまないと!」
 と、声を揃えて指導された。しかも「あれは、その辺のおやじと一緒に観戦している気分を満喫できるんだよ」というので、「でも、せっかく一人で優雅に観戦しているのに、おやじの解説聴きたくないよ」「いや、一人よりもおやじと一緒のほうがいいじゃん」

 ううむ。そういうもんなのだろうか。私はまだまだ人間が出来ていないようだ。
 「でも、あの人、選手の名前を全然憶えないし・・・・・」
 「いや、フランス大会のときなんて『あの青いシャツの10番うまいねえ』の連発だったよ。青いシャツの10番って、ジダンだよ?」
 「う・・・・それは確かにすごい・・・・・・」

 というわけで、次回までに加茂さんのオヤジ解説を堪能できるように、心を鍛えておきませう。(あまり自信がないけど)

●イタリアのユニフォーム

 イケ面軍団が着用しているのはいいとしても、あの生地が流行してしまうと、「おやじサポまで着用してしまうのか?そ、それは・・・・・」と全員で心配する。ビール腹のおじさんたちがあのボディコンユニフォームを着た姿は想像したくない。
 カメルーンのノースリーブも、ある人によると「あれは、カメルーンだから着こなせるのであろう」という意見であるが、そういえば、昨日のウィンブルドン女子の決勝線の「ウィリアムズ姉妹対決」は両方ともいつものすごいボディコン衣装で、「他の人にはとても真似できない」と思ったが、Tさんが「たしかに、バドガールみたいだったよね」と言ったので笑った。

 今日は七夕。
 めずらしく晴れていたが、都心の夜空では織姫も彦星もよくわからない。 



7月6日(土)

 出勤。
 土曜日は仕事が捗るので、バリバリ片付ける。これで来週はかなりラクになるだろう。

 帰宅して、テレビをぼんやり観ていたら、フジの27時間だかなんだかの「ミリオネアー」で、石原慎太郎が、息子の横にちょこんと座っていた。番宣でも「ファミリーで応援」とかやっていたが、こういうことだったのか・・・・・
 結局、都知事も回答者になることになって、そのへんのひっぱり方はさすが「みのもんた」であった。それにしても、ずいぶん問題が簡単だったような気もしたが、あの番組ってそうなんだったっけ?

 長野県知事は不信任投票可決で大騒ぎだが、東京都知事は安泰なのね。



7月5日(金)

 上司が飲みに誘われていたのだが、どうもくたびれて行きたくないようで、渋っていたのだが、先に行ったメンバー(社長も含む)から電話が入り、「○○にいるから早く来い」と言われていて、「なんで行かなきゃいけないいだよー」とぶちぶち言っている様子を笑っていたのだが、結局、なんだかしらんが、私が代理で行くことになってしまった。

 行くのはいいのだが、一緒にお店に向かうことになったのが私が苦手な上司。帰りの電車も途中までこの人と一緒か・・・・とげんなりしたが、神様ありがとう、駅で営業部長と合流。営業部長の株が2ポイントほど上昇したが、ご本人知るよしも無し。



7月4日(木)

 ♪どおぉしって こんんなぁに いそがしぃぃんだろ〜

 と「孫」の節で歌いたくなる今日このごろ。今週は土曜日休むつもりだったが、そうなるとまた来週残業の嵐になるので、出勤することにした。残業代が出るわけでもないので、労働時間が長くなると、時給が下がるからヤダ。土曜日に出勤して、平日に休むのがうちの会社での賢い働き方である。みんな、交互に平日休むので、残された人は電話受けなどの雑用で仕事が捗らない。私も生真面目にやってないで、月末付近に平日休んでやるぅ〜

 支払日が15日だし、請求書を発行する仕事や、所得税の納税など、後回しに出来ない仕事が月の前半に集中するので、毎月今ごろは溜息なのだが、昔勤めていた会社は普通に月末支払だったので、25日くらいから月末までは絶対に休めなかった。だから、6月の最終週末にやっていたグラストンベリーにもとうとう行けなかったのだが、仕事辞めてからやっと行けたのである。

 そう考えると、今の仕事は、月末にはそれほど負担がないので、「私の行きたいイベントはわりと月末にやっている」ということを考えると、ちょっと希望が沸くかもしれないが、でも、仕事量が増えてしまったので、連続休暇がとりにくくなっているのも確かである。悲しい。

 う〜ん、しかし、このままの調子だと決算のときは辛いなあ。今までの同僚は自分の分はさっさとこなしていたが、今年は担新人に指示もしないといけないし。まあ、あんまし先のことを考えても気が重くなるだけだからやめておこう。

 でもなあ、うちの会社も今年の4月で、新卒と中途採用を沢山採用してしまい、その結果「社員数1.5割増し」になってしまったので、経理に回ってくる経費清算(交通費など)もそれだけ増えてしまったし、なんだか黙っていても仕事だけ増えてしまったのだ。
 それに、そうなると「この人に原稿料を支払ってください」とか「ここに請求書を出してください」とメールで済ませるという、「零細企業体質」が重くなる。そもそも、最初はびっくりしたが、この会社は請求書をそのまんま経理に「払ってね」と持ってくるのである。たしかに3人しかいなかった会社はそういう方式だったが、30人くらいいた職場ではちゃんと伝票つけてきてたぞ。

 毎月決まった請求書が来る場合にはいいのだが、「これはどこの部署がなんのために使ったのだろう?」と調べるのが大変なので、支払処理を新人や派遣には任せられない事情がある。
 それでも気の利いた人というか、「まともな神経を持っている社員」は請求書に「どこどこ販売用仕入れ」とかメモ書きで書き入れて、自分の認印を押していたりするけど、そんな最低レベルのことすらできない人は大勢いて、私が在席するときには「これの使用目的は?」と確認するので、「経理に請求書を持っていったときに口頭で内容を説明すればいい」と思い込んでいる人も多数いるわけで、頭痛い。

 「支払依頼書」のような伝票を書くということを全く知らない人たちに、それを普及させるのは命がけの作業だとわかっているので、あえてそうする気もないし、それに伝票を書く作業が無駄であるという一面もあるので、その苦労をついつい一心に背負ってしまうので自業自得だけど、各部署が支払をコントロールしていないので、決算後に各部門のマネージャーがわらわらと「なにが消耗品なの?なにが事務用品費なの?」と質問してくるので参るのだ。科目ごとに予算を割り振るということをやっているらしいのだが、経理で勝手に科目割り振りをしているので、現場はさっぱりわかってないのである。せめて売上の科目くらい把握してほしいのだが、それも経理でやっているので、じゃあ、予算配分って何よ?と毎年思うのだが・・・・・

 あー、グチグチ。
 でも、どこもそんなかもしれないけどね。
 前に友達が派遣で行ってた、「なんとか事業団」」も厳密に予算が組まれているらしいのだが、出張費の清算が主な仕事だった友人が、いつものように出張費をそこの清算システムに入力していたら、突然「予算オーバーで〜す」というダイアログが出てきたので、上司に見せたら大騒ぎになったそうだ。すぐに新たな修正予算を獲得しないと、出張費が出ないらしかった。国家予算で運営されている団体だったので、予算を変更するのにはかなり面倒な手続きが必要だったみたいで、その間友達は何も仕事がなくなり、暇だからぼんやりインターネットを見ていたら、上司に叱られたとこぼしていた。
 そこの事業団はハイテクな職場のはずだったが、「ずいぶん、アナログなやり方で運営されてるのね」と思った。

 仕事の愚痴は置いておいて、日本代表の次期監督にジーコが最有力になったようだが、「5つの条件」とかで挙げられていたのが、「日本人や日本文化のことをよく知っている」「世界的にも有名」「選手が誇りに思えるような監督」などの文句を読むと、「なんだか、これってトルシエに対する嫌味?」と思ってしまう。でも、マスコミの皆さんもジーコだとつまらないとか思ってないのかなあ?トルシエだったからいろいろ叩き甲斐があったわけでしょう。それがジーコだと、どうすんの?ジーコだって、日本を知りすぎてる分だけやりづらいこともあるだろうから、ここはいっちょ、また「日本文化?なにそれ?」な監督持ってきたほうが面白いと思うんだけどなあ。セネガルの監督とか引っ張ってくればいいのに。

 今日も疲れ気味なので早寝しよっと。



7月3日(水)

 昨晩はきょうみちゃんと長電話してしまい、朝起きるのがなかなか辛かったが、なんとか定時に出社。
 さあ、今日もバリバリ片付けるぜ、と思っていたら、同じフロアの隣の部署の社員が「なんか、FAXがおかしいみたい」というので、調べてみたらまた送受信ができない。去年も同じような故障をしたのだが、そのとき対処してくれた社員がお休みだったし、他に頼める人もいなかったので、仕方なくNTTに電話したが、電話回線の故障なのかFAX機器の故障なのかよくわからないまま、現状を説明しても、拉致があかず、それでも向こうはうちの回線状況はわかっていて「ビジネスホンのなんたらかんたら設定にしているんですよね?」と質問されても、自分の会社の電話回線がどのように設計されているのか知るわけないので、困ってしまったので、電話工事を請け負っている法人担当のほうに電話してみるが、結局「113で修理を呼んでほしい」とのつれないお返事。

 そんでまた113したら、今度は違う人が出てきて、また一から説明し直し、「じゃあ、電話線とFAXを切り離してください」「はい」と、FAXのところまで走ってジャックを抜いてから、また戻って「電話線抜きました」で、向こうはなにやら信号を送って調べていて、「じゃあ、こんどはまた接続してください」「はい」・・・・・走って、接続して、また戻る・・・・「繋ぎました」で、また向こうはなにやら信号を送っていて、「うーん、同じだなあ。すいませんけど、もう一度抜いてください」「はい」・・・・・

 会社にもコードレス電話があったらいいのに・・・・・と、こぼしながら、走り回っているうちにくたびれてきて「いいから、私になんかやらせたってわかんないんだから、誰か寄こしてよ〜〜〜〜」と思いつつも、我慢してあれこれやること30分後、「では、修理のものが伺います」と言ってくれた。ほんとに疲れた。最初から「とにかくわかんないから、誰か来てくれ!」と怒鳴りまくったほうが早かったかもしれないが、怒鳴ると余計疲れるのでおとなしく相手が納得するまで説明してしまうのであった。結局、疲れるのは同じなのだが・・・・

 おかげでグッタリしてしまい、午後は仕事をする気がしなくて、しばらく「社内便用封筒」をせっせと作って気晴らししていた。(変な気晴らし。でも内職みたいな仕事がけっこう好き)

 3時ごろ、修理の人が来てくれて、アダプターみたいのをリセットしたらあっけなく復旧。なにが原因だかよくわからない。
 なんだかくたびれ損したような気分になる。忙しいというのに、「自分の仕事ではないこと」で半日潰してしまった。

 久々に空しくなったので(W杯期間中は空しくなる暇もなかったなあ)、現実逃避・・・・・ああ、今から歩き始めたら、4年後にはドイツに着くかなあ・・・・でも、途中に紛争地域も多いからなあ・・・・ロシア経由で行けばいいのか・・・・それとも「シベリア鉄道・ぶらり途中下車の旅」で各駅停車で全部の駅で降りるとか・・・

 ところで、昨日書いた「アメフラシ」ですが、「ウミウシ」の間違いでした。どっちも変な名前なところが好きです。



7月2日(火)

 久々にヘコんだ昨晩であったが、まあ、しょーがない。性格悪いのは死ぬまで直らないから、しょーがないです。
 冴えない気分で出社したが、仕事は腐るほどあったので、とにかくむしゃくしゃした思いを仕事にぶつけるという、「荒れた自分の有効利用ができるなんて、私って大人」と感心しながらも、ずいぶんはかどって満足。

 現在「クモ学」という本を読んでいて、わりとクモが好きなくせに、全然知らなかったが、クモってカブトガニの親戚というか、カブトガニなんかと先祖が同じだったんだ。するってえと、「なぜみんな、毛がには喜んで食べるくせに、クモは嫌いなんだ?」という私の素朴な疑問はそれほど的外れのものではないらしい。

 しかし、一般の人はどのくらいクモが嫌いなのだろう。会社によく、直径5ミリくらいの真っ黒でピョンピョン飛ぶクモが現われると、パニック状態になるので、「どうやら、ゴキブリと同じくらい嫌われているようだ」と推測している。だって、女性が「キャーキャーキャー」と騒ぐのはまあいいとしても、「○○君!なんとかして!」と頼まれた男性社員も「嫌ですよ」と逃げていくのである。しょーがないから、私がいつも捕まえて外に離してあげるのだが、どうもあのクモは家クモらしくて、すぐにまた発見されるんだよね。同じクモだかわからんが。前に勤めていた会社にもよくいたし、自分の部屋で見つけたこともある。

 「クモは本当に嫌われているのか」をリサーチしたいわけでもなく、「この本をカバー無しで車内で広げていたら、迷惑行為にならないかしら?」という心配をしているのである。表紙に鮮やかなクモの絵が描いてあるのだ。さすがに「ゴキブリ学」みたいな本を読んでいたときには、「これは周囲に不快感を与えるだろう」と思ってカバーをかけたが、クモもアウトかなあ?
 他の人が「毛虫の世界」とかいう、「表紙が生々しい毛虫の絵」の本を読んでたら、「あんなもんを公衆の面前で広げるなんて!無神経だ!」と思うだろうから、やっぱりクモの本もこそこそ読んだほうがいいかもしれない。カエル本のときにも、巻頭の鮮やかなカエルの写真が気色悪いと思うひとがいるかもしれないと気をつかってしまったし。

 そういえば、ちょっと前に「アメフラシ」が流行って、書店に本も並んでいたが、私が使い捨てコンタクトレンズを処方してもらった眼科(というか半分、眼鏡屋)の受付の横にあったモニターでは、アメフラシの美麗ショットを集めたDVDが上映されていた。たしかに、美しいといえば美しいが、グロといえばグロ。流行のバーならともかく、病院で流すのはちょっとなあと思った。ああいうの嫌いな人もいるでしょう。私も最初は「鳥肌がたつほど綺麗だ」と魅入っていたが、そのうち「うう、ほんとに鳥肌たってきた」のであった。

 リハビリのために帰りにプールに寄った。なぜか底に10円玉が落ちていたのだが、ほんとに10円玉だったのだろうか?拾ってたしかめたかったが、ちょうど真中辺にあったので、止まれなかったのが残念。トレビの泉のようだった。

 カーンがドイツに帰っちゃってつまんないので、2chで「こんなカーンはいやだ」というスレッド(3つくらいあった)を眺めて心を紛らわしていたが、「子供がPKを決めると1点いくらで寄付されるというチャリティーイベントで、どんなときでも絶対にゴールは割らせないという堅い意思を貫いて、1点も許さなかったカーン」という「実話」が一番笑えた。
 今朝になってワイドショーでもとりあげられた「カーンの人柄を語るエピソード」であったが、「結局、寄付は0円という結果になったが、本人が120万円だか寄付して(全部ゴールが決まったら寄付されるはずだった金額)穴を埋めた」という落ちもあったらしい。

 その、2年前のチャリティーイベントの映像も観てみたいものだが、(周囲の大人も最初は「まあ、本気を装ってくれて、盛り上げてるわけね」と思っただろうけど、だんだん「この人はマジなんだ」と真っ青になったのでは?)子供たちは泣き出しそうだったらしいけど、でも、「ちくしょー、もっと強くなって、ゴールしてやる!」とムキになった子供が将来のエースストライカーになったという逸話が誕生することを期待しましょう。(20年後くらい?)



7月1日(月)

 テレビでは「サッカー症候群」という言葉が頻発されてますが、「W杯症候群」なんじゃないでしょうか?
 別に今までサボっていたわけでもないのだが、先月は3日も研修に出かけたりしたので、仕事が溜まっている上に、またいろいろと頼まれてしまったので、「W杯症候群」と相まって、超不機嫌な月曜日。

 そういうときに限って、システム古参は発注書を依頼してくる。システム部もやっと派遣の事務職を入れたのだから、そのくらいそっちでやってほしい。だって、決まった書式に数字と項目打ち込んで、発注先にファックスするだけなんだもん。これそこ事務アシスタントの仕事じゃん。ブーブー。
 そしたらいつのまにか私の後輩は、「これを発送してくれっていわれたんですけど」とグループ会社への見積書を郵送するという、これまたとてつもなくアシスタントな仕事を他部署に押し付けられていた。たしかに、切手の管理はしているが、宛名は自分で書いてくれってばさ。

 秋から、経理の仕事がまた増えるので(グループ会社を一社吸収することになった)、私が心の中で立てていた予定よりも速く、後輩である新入社員を一人前に仕立てて、なんとか今の人数で回していけるように先週上司に言い渡されたので、「うーん、どうすべか」と考えているのだが、まず、「経理をみんなでアシスタントに使う」という現状をなんとかしたいのだが、元々小さな会社だっただけに、なかなか私の思うようにはいかない。

 いっつも思っているが、社員をいたずらに増やすよりも、各部署にアシスタントをきちんと配属して、そこに事務仕事を集中させてから、経理に持ってきてくれるほうが効率がいいと思うのだが・・・・・こっちも社員一人一人に「伝票の書き方」を教えるよりも、各部署のアシスタントを教育すれば済むし、それに個々に教えても、次にまた聞いてくるようなので、(年に2回くらいしかタクシーに乗らない人は、毎回タクシー使用伝票の書き方を質問してくる)面倒なのだ。

 仕事の愚痴は以上。
 以下は私生活の愚痴。

 「W杯終ったら、なんとかしたい」と思っていた部屋の掃除である。
 すでに、「カオスがエントロピーなフーリガンがフラクタルをすると複雑系になった」という惨状。
 部屋が散らかったら、「エントロピーがぁぁぁ!」と言えば済むらしいという、要らぬ知恵はついたが、だからって解決するわけでもない。う〜ん。「W杯症候群」から立ち直ったらなんとかしよう。梅雨が明けたころかなあ。とか言っていると暑くてなんにもやりたくなくなっているというのは予想がつくが。今の気分は逃げ逃げなのである。

 逃げ逃げといえば、もうひとつ。
 アメリカがベスト8に残ったときに、「USA...USA...USA!!!!  YESSSSS....」というメールを送りつけてきて、私のご機嫌を著しく損ねたF君である。今にして思えば、私の怒りは、ペルージャのガウチ会長と似たようなもんだった。「クッソー!アメリカのくせに生意気!」それだけである。

 しかし、残念ながら、私には「間をとりなして丸く収めてくれる立派な息子」はいないのだ。
 それにガウチ会長のコメントのように、世界各国の言葉に翻訳されて配信されたりもしない。自分で金を払って、情報ハイウェイのドライブインのトイレの壁に落書しているだけだから、相手は私が、ガウチ会長のような理不尽さを振り回していることすら知らないのである。

 とりあえず、無視していたのだが、相手も懲りなくて(というか全然わかってないので)、韓国-ドイツ戦の前にもメールが来た。
 「 KOREA..Can U believe? I feel Brazil will win!」

 F君のクジ運の悪さというか、わかっていないのにのにも関わらず、思いっきり正確に外していることにビックリした。ドイツがアメリカに勝利したことで、私はすっかり「カーン様」状態に突入していたのである。そして、トルコ−セネガル戦で「イルハン様」にもなっていたのである。よって、彼のメールが無難な内容であることはわかっていても、返事のし難いメールであったので、また無視することにした。これも英語力の無いのが原因である。日本語が使えるのだったら「嫌味」のひとつも言って切り返すところであるが、嫌味が言えるほどの英語レベルではないので。

 教訓:いつどんなきっかけでどの外国チームのサポーターに転ぶともわからない日本人相手には、サッカーの話題は注意したほうがいい。「自国チーム」以外には興味の無い外国人にはよくわからんだろーけど。

 2度無視したら、さすがにメゲるだろうと思ったのだが、3位決定戦の日にまたメールが来た。
 「Today 2-1 T vs. K, tomorrow 2-0 Brazil...What do you think???」
 トルコ-韓国の予想はどうでもいいが、2−0ブラジルという予想には、また「カチン」と来た。世間ではそういう予想が囁かれていたのは知っているが、それでも・・・・・

 What do you think?

 I think ちょっとおおお、私のカーン様が2点も献上しちゃうっていうの?マジ、ムカツクー. 

 繰り返すが、彼は私が「カーン様」に入れ込んでいることを全く知らない。もし、日本のスポーツニュースなどをちゃんと観ていたら、「カーン人気」にも気が付いたかもしれないが・・・・・

 ちなみに私の身の回りでもカーン旋風が吹き荒れていて、会社では「私んちの近所の公園のグランドでカーンが練習してたんだって!観たかったあ!」と大騒ぎしているし、友人T嬢の母上もイタリア・イケ面軍団のことは酷評していたのにもかかわらず「あんな三角形の頭をした人より全然カッコイイ」と入れ込んでしまい(ちなみに「三角形頭」とはベッカムのことらしい)「成田に出迎えに行く」と言うのを「もう日本に着いちゃったよ」とうそをついて阻止したそうだ。(ちなみに後日、その嘘がバレて怒られたそうだ)そのT嬢が職場で「母が急にカーン・ファンになっちゃって」とこぼしたら、同僚の女性二名に「だって、カッコいいじゃないですか!」と反撃されてしまったそうだ。恐るべきカーン人気。

 日本在住3年の彼は、その辺の社会の趨勢(?)を全く読みきれていなかったらしい。お気の毒である。

 しかも、もしこれで1−0ドイツという結果だったら、「ホホホ、カーン様はやはりやってくれると思ったわ」というメールを書いていたかもしれない。

 だが、F君にとって大変不幸なことに、ほんとに「2-0 Brazil」になってしまったのである。

 また、ガウチ会長が憑依してしまい、「貴様のせいだ、この恩知らず!」という気分になってしまい、返事は書けず。(←を英作文できましぇん)

 まあ、こういう自分の狭い心もかなり問題なのだが、心を改めて「これこれ、こういうわけで、あなたのメールが不愉快だったので返事書けませんでした」と、3時間くらいかけて英作文して説明したとしたら、きっと「知らなかったとはいえ、傷つけてしまったとは、ほんとにゴメン、ゴメン」とか言う反応が返ってくるのも予想できるので、

 カーンが2失点するのを予想した人に同情されたくもない

 という狭い心を貫かせていただこう。「僕たちはまたいつ会えるかな?」とも書いてあったが、
 

 4年後な! 
 

 と、本当の気持ちを書くのもはばかられるので、また沈黙を守ることにした。あーほんとに心が狭い。こんなんで「W杯症候群」から立ち直れるだろうか?

 しかし、自分はもっと寛容な人間だと思っていたが、全然そんなことないということが判明したことが、今回のW杯で私が得た一番大きなものだったかもしれない。


 あー、こうやって茶化して誤魔化してたら、今度はいよいよシリアスな内容のメールが来てしまった。
 「きっと忙しいのか、疲れているんだろうね。これ以上迷惑かける気はないから、もうメールしないよ・・・・」とかなんとか。
 自分の中では「笑い話」で落とそうとしているのに、そう来たか。
 うーん、こうなるとやはり「ごめんね」くらい言いたい心境になるが、なにせ文化の壁があるので「ごめんね」が私の思うところの「ごめんね」として通用するのかがわからない。多分、通用しないような気がする。それを試す気力がないのである。

 なんだかんだとサッカーのせいにしているが、「友達にもなれなかった」原因はやはり「言葉の壁」だろう。こっちの意図がことごとく明後日の方向に蹴られてしまうので苛立ってしまったので、「この人疲れる」と思ってしまったのだ。相手が日本人だったら、明後日の方向に蹴ってしまう人とも友達になれるが、それは簡単に突っ込めるからである。英語で突っ込むためには、辞書と首っ引きで相当なエネルギーが必要だった。

 とにかくクドいようだが「皮肉」が言えないのが最もこたえたということは新たな発見であった。英語でやりとりしていると、自分がえらく「いい人」になってしまうのが不満だったのだ。そして、そのまんま「君はいい人だ」という反応をいただいてしまうと、これがまたえらく腹たつのである。
 そんで、日本語だともっとツンケンした雰囲気が出るらしいのに、英語だとそれが抹消されちゃうし、ハスに構える余裕もないから、身振り手振りを交えて熱心に話してしまうから、「日本人にはモテなくて、なぜか外人にばかりクドかれる」という図式になっているのもわかっているので、非常に悔しい。

 悔しい心境をこんなところでグチグチ書いているのもフェアではないが、「性格悪い」ので・・・・・・悪いなりにヘコんでます・・・・・かなりヘコんでます・・・・・とせめてもの言い訳である。

 まあね、でもやっぱ、私がオリンピックのサッカーの試合なんて観てなくて、アメリカに恨みを抱いてなくて、「やっぱ決勝はブラジルよね」と思っていたならば、「また、会って話しがしたいな」と思ったかもしれないので、これはやはり「サッカーが引き裂いた友情未満」ということで。うう、笑えないけど。ほんとにどこで落としていいのかわからなくなってきた。(無理に落とす必要も無いのだが。今日は日記を上げないで寝て、気分を落ち着けよう)


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