平成12年度予算等審査特別委員会

佐野美和委員

 お待たせいたしました。佐野美和でございます。どうぞよろしくお願いいたします。地方分権が叫ばれて大分長い時間がたったような気がします。

 最初は、地方分権といいましても、結局は国からの縦割りじゃないかとか、他市との、近隣都市と横並びの、全く変わりがないじゃないかというふうに我々は思っていたわけです。でも、一昨年の石原都知事誕生から、ああ、ほかの地方自治体と違ったことができるんだということに我々は気づいてしまったんですね。そんな中で、そんないい時代に八王子市政、今の皆さんの体制というのはスタートしたわけなんです。キャッチフレーズはスピード、そしてコスト意識、どこかで聞いていますよね。もちろん、嫌みじゃないですよ。石原都知事の模倣だと思いますよ。これは私が市長になったとしても、これはパクりますよ。物まねしますよ。模倣しますよ。模倣というのは日本の産業の根底ですから。日本人はうまいですから、非常にいいキャッチフレーズをいただいたなと思っております。非常にいいお手本が都にあるということで、非常にやりやすい船出なんじゃないかなというのが私の感想です。

 でも、どこの自治体もそうですけれども、とにかく財源がない。お金がない。みんな、そうですよね。私はそんな中でそうやってやりくりをするか。一番大事なことは、どうやって皆さんが稼いでいくか、稼ごうとする気があるかというのを市民に見せるかというのが、最も重要なこと、いろいろ考えなくちゃいけないことがあると思うんですけれども、常にそれを念頭に置いた考えでやっていかなくちゃいけないのかなというふうに思っております。私の政治スタンスは、五体満足で働けるうちは頑張って働く、一生懸命働く。そして、そのお金で、働いている人はよりよい生活、そして気の毒なことに体の不自由な方、お年寄りや子ども、働きたくても働けない人に手厚くカバーするというのが、私の考えでございます。先ほど、フリーター、フリーターと出ましたけれども、フリーターはこの中で余りいい使い方は出なかったんですけれども、私はフリーターというのはベンチャーと同じだと思っているんですよ。皆さんにもいろんな将来の夢というのがあると思うんですよ。私も今、多くの皆さんの負託を受けてこの場に立たせていただいていますけれども、将来はお嫁さんに行きたいとか、例えばですよ、皆さんそういう夢を持っているわけですよ。ですから、定職についていないからといって、それを問われる筋合いはないと思うんですよね。そういう考えを持っています。

 ただ、今、非常に社会がゆがんでいますから、五体満足にもかかわらず働かず、不平不満だけを言うという市民が、残念ながら非常にふえているんですね。これは現代の病理だと思います。このところを理解していただきたいと思います。以下、質疑をしていきたいと思います。まず、市税なんですけれども、法人市民税は増収、個人市民税は減収、市民税全体で減収ですね。市税の徴収率は90.2%ということなんですが、国の施策による減税影響額がおよそ48億円、前市長が主張してでき上がった地方特例交付金は35億円ほど、今この辺で声がして、言えと言ったので言いましたけれども、これは4分の3をカバーするという、非常に苦しい台所事情だと思います。都市経営を売りとする株式会社八王子市、これには皆さん、是々非々あると思いますが、私はこれはいいフレーズだと、わかりやすいフレーズだと思っております。市長はどのように税収アップをしていくおつもりでしょうか。

市長

 冒頭に石原さんの模倣だという云々だという話がありましたけど、それは私は納得はしていないんですね。それはだれが今、首長になったとしても、今大事なことというのは、今、自治体がまさに危機的な状況にある中で、これを克服していくということは、自治体の経営ということをまず考えていかなければいけないんじゃないかと思っているんですね。ですから、私は都市経営という言葉を盛んに言っています。都市経営の基本というのは、入るをはかって出ずるを制す、そしてまた危機意識、あるはスピード、それからコスト、こういったものが当然のことながら必要なことなわけですから、それは私の持論でもあるわけですから、それはぜひ御理解をいただきたいと思います。そしてまた、これから税収をどのように、あるいは産業育成をどのように図っていくかということですけれども、これは今、八王子の抱えた最大の課題だと私は思っておりまして、今、御承知のとおり、地域産業振興会議で、八王子のいろんな立場の方に知恵を出し合っていただいて、そして八王子のこれから進む方向というのを示唆していただくようにお願いをいたしているところでございます。いずれにしても、八王子は産業育成をするには非常に恵まれていると私は思っております。交通の要衝であったり、あるいはまた大学の問題もそうですよね。今、産・学・公というようなことをよくいわれますけれども、大学をどう活用していくかということも、よそのまちではまねのできないことだと思っています。これが今、一歩一歩進みつつありますので、そういうことを一つ一つ、いわゆるポテンシャルの高いまちだと思っているんですね。ですから、そういったまちとしての形成している要素というものを上手につなぎ上げていくならば、私は八王子のまちの再生というものは必ずできるというふうに思っております。

佐野美和委員

 もともと市長が思っていたことと都知事の考え方が一緒だったと、そういうことですね。それでは、固定資産税に話を移したいと思います。平成13年度の地価下落で、宅地の価格評価がおよそ10%下がっております。評価額と負担調整との関係で地価は下落しておりますが、課税評価額が上がっている土地があるんでしょうか。上がっている土地があるとすれば、その上昇理由を教えてください。

税務部長

 課税評価額ということですが、課税標準額が上昇している、そのような土地ですが、調整率の適用状況から推計をしますと、全体で約1割程度の宅地については上がっている部分がございます。これが上昇している理由ですけれども、評価額に対します前年度の課税標準額との割合が、これが負担水準といっておりますけれども、この負担水準が低い土地については、税負担を引き下げたり、または据え置いたりしております。また、負担水準が低い土地については、なだらかに税負担が上昇するというような仕組みになっております。このことから、課税標準額が上昇する対象が生じております。

佐野美和委員

 13年度予算では固定資産税が12年度当初に比べておよそ2億4,000万円増額になっておりますよね。増額している原因と、あと、土地は増加になっているんでしょうか。

税務部長

 増額の主な原因は、家屋の新増築によるものでございます。土地については増額にはなっておりません。

佐野美和委員

 固定資産税の評価替えは原則3年ですよね。最近の地価下落を受けて地方税法の附則第17条の2にあるように、市長村長の判断による価格の修正という特別措置が講じられていると思いますが、市民も条文どおり、個々のケースについて市長の判断で減税をお願いするということが実際にあると思うんです。しかし、なかなか実際は市長判断できないというのが実際ですよね。これについてはどう思われますか。

税務部長

 固定資産税全般のお話というふうにとらえますと、固定資産税そのものというのは、ほかの税と違いまして、これは応益原則ということで負担をお願いしているところでございます。ですから担税力等に関係なく御負担をお願いしている。このような税制の中ですので、なかなかこれを減税していくということとか、減額をしていくということは困難と考えております。

佐野美和委員

 固定資産税は非常に重要な財源ではありますけれども、所得税と違って、これだけ働いたからこれだけ払うんだという前向きな人も、所得税ではあるんですけれども、固定資産税というのはなかなかそういう思いになれないというのが市民感情だと思いますので、今後も慎重な取り扱いを望みます。次は歳出に移りたいと思いますが、総務費、八王子テレメディアですね。新世代地域ケーブルテレビ施設整備費補助金3,211万円計上されていますが、具体的な使い道を教えてください。

総務部長

 この補助金でございますが、前年度に引き続きまして、新世代地域ケーブルテレビの事業の財源として補助をしているところでございまして、内容的には、インターネットのセンター施設の整備、それから幹線の地下化の工事、光ケーブルの敷設、あるいはエリア拡張に対応する幹線の整備が内容でございます。

佐野美和委員

 予算消化後の市民に対するメリットを簡潔にお答えください。

総務部長

 センター設備、インターネットの充実といいますか、インターネットの拡張、これはインターネット事業につきましては、今、テレメディアの中では大きな財源としてなっておりますので、その加入者の増加に対応できるというものが1点ございます。それから、光ケーブルにつきましては、これも将来のエリアの拡張にも寄与するというふうに聞いております。

佐野美和委員

 私は議員になってから八王子テレメディアは八王子の財産ではないかというふうに多くの反論をいただきましたが、一貫して通してまいりました。先日は、ちょっとびっくりしちゃったんですけれども、niftyに急に移行されるということと、niftyに移行されたあとの値段がまだ未定だということで、ユーザーの方がパニックに陥りまして、私も応援しているという立場を公表していますので、非常に多くのメールをいただきまして、佐野、しっかりしろよ、と私が非常におしかりを受けたという経緯がありまして、いろいろな質問状をまとめまして、畑中テレメディア社長に提出して答えていただいて、要望書も出させていただいたんです。

 今、ADSLとかいろいろいわれています。容量がもっと大きいとか。でも、テレメディアというのは私はデジタル化、多チャンネル化に向けてフォローの風が絶対に吹いていると思うんですよね。でも、1番負債が多かったときは借金が40億円ですよね。1番責められやすいですよ。政治的にも1番突っ込みやすいところですから、言われたと思うんですけれども、とにかくそういう細かい、niftyに移行とか、値段を変えるとか、そういうときには市民のホウ・レン・ソウをとって、報告、連絡、相談というのをとってほしいんですけれども、この点についてはいかがでしょうか。

総務部長

 この件につきましては、テレメディアの方から御説明があったと思います。また、私も加入しておりますが、テレメディアの方から連絡がありましたし、インターネットのホームページ上でもそのような状況を把握しております。

佐野美和委員

 今回の問題でいろいろテレメディアの方ともお話させていただいたんですけれども、1番の問題は、第三セクターですから、調子のいいときだけ公的な顔をする。あるときは株式会社として名乗る。どうもそういうところがまだあるように、私は応援している立場ですけれども、残念ながらあるところではないかなと思うんですが、そこのところは畑中助役、どうでしょうか。

助役

 今回の八王子テレメディアが上位の@niftyの方へ移行するということにつきましては、これは加入者の皆さんに、よりよいサービスを提供したいということで、日本最大の接続業者に加入したわけでございます。御指摘いただきましたように、料金につきましては、今、大変競争が激しい中で、できるだけほかの業者に負けないようにということで、その辺の他の業者との料金を見合っておりましたために、なかなか決定できなかったわけでございますけれども、ここで決定させていただきまして、今後ともよりよいサービスを提供していきたいと考えております。それから、第三セクターでありますので、会社としては株式会社でありますから、なかなか行政と同じような対応をとれないわけでございまして、その辺の御理解はちょうだいしたいと思います。

佐野美和委員

 フォローの風が吹いているので、会社一体となってぜひ頑張ってください。次は情報システム費に行きます。連日出ていますが、財務会計システム構築経費が、4,910万円計上されています。財務会計システムには市民に対するどのようなメリットがあるのでしょうか。簡潔にお答えください。

総務部長

 今回の財務会計システムでございますけれども、当面は庁内LANを引きまして、財務会計システムを構築するわけでございますが、まず1点目に、財務会計システムの施行によりまして、庁内の事務改善が大幅に行われる。それが第1点でございます。その後、庁内LANの敷設によりまして、市民への情報公開の促進といいますか、こういう面が図られるというふうに考えております。

佐野美和委員

 費用対効果について、システム導入によるコスト削減の試算というのを教えてください。

総務部長

 今後、今年度から基本構想に基づきまして、どういう内容のシステムを導入するかということで、多少内容が変わってきております。そういう面では、効果につきましては、今、明確にお出しできませんが、効果については少し時間をいただきたいと思います。

佐野美和委員

 皆さんとやりとりするのも、皆さんはメールアドレスを個人では持っていますけれども、公には持っていないわけですので、非常に不便なんですが、皆さんがメールアドレスを全員が取得されるという時期はいつなんでしょうか。

総務部長

 今、確かにインターネットのメールアドレスにつきましては、当然、必要性は感じております。財務会計システムの構築後に、できるだけ早い時期に立ち上げることができるようなことを今後検討をしていきたいと思っております。

佐野美和委員

 あと、ニ、三年かかるのかな。財務会計システムを13年、14年で構築するということですが、成果としての決算書の中にはバランスシートを想定しているんでしょうか。

財務部長

 バランスシートが打ち出せるような形でやっていきたいということで、庁内で詰めてまいります。

佐野美和委員

 じゃ、予算書、決算書というのは、これからホームページでも見られるようになるんですか。

財務部長

 大変ボリュームが多くなると思いますが、そのような形に持っていきたいと思っております。

佐野美和委員

 それと関連してなんですけれども、横須賀市ですか、一般競争入札を全面導入して、一定条件を満たせばだれでも入札に参加できる。今年度の建築工事費が35億も浮く見通しで、新年度予算には10億活用できるという話なんですけれども、これによって談合がしにくくなって透明度が増して、結果、コストの削減にもつながるということで出ていたんですが、これについてはどういうふうに思いますか。

財務部長

 財政再建推進プランのステップIIの中で、入札等の契約の手法について新しい方法も導入していくということを打ち出しているんですけど、そのことでしょうか。

佐野美和委員

 今、談合の話が出ていたんですけど、そこのところについてはきちっと答弁をしておいていただけますか。

財務部長

 談合はないというふうに考えています。

佐野美和委員

 私も八王子には談合はもちろんないと思っておりますが、一般論として新聞に書いてありましたので、そのまま活用させていただきました。それで、もとのお答えをください。

財務部長

 御質問の、何億、何億というのがちょっとわからなかったんですが…。

佐野美和委員

 何億というのは、横須賀市の例ですので、八王子で導入する気はあるのかということです。

財務部長

 電子入札とかそういうことですか。行く行くはそのような形を工作していきたいと考えています。

佐野美和委員

 それでは、次は商工費についてお聞きしたいと思います。私は商業振興に対する考え方というのは、八王子へ人を呼ぶまでは行政の手腕、そしてお財布のひもを開かせるのが店主の手腕というふうな考え方を持っております。10年ぐらい前なんか、アメリカとかへ行きますと、西の方では広大な土地を利用したアウトレットが花盛り。東の方、ニューヨークの方に行けば、空き倉庫なんかを利用したSOHOというのが非常にはやったんですよ。ですからアウトレットとSOHOなんていうのはバブル時代の遺産だと思っていまして、もう終わったものかと思っていたんですけれども、今回地域産業振興の中にSOHOもあるということで、相模原の三セクでやっているSOHO、そして三鷹、TMOでやっているSOHOを見に行きまして、日本の今、IT社会というんですか、ベンチャー企業花盛りですから、確かにニーズは非常に感じました。この間の市長の答弁でもおっしゃっていましたけれども、地域産業振興、あと中心市街地対策、その2つというのは全力でやっていきたい。予算の中に、目玉というのはないけど、その2点が目玉であるかなというふうなことをおっしゃっていましたが、協議会を立ち上げるというのはいいと思うんですよ。でも、市長個人、市長自身のまちづくりの姿勢というのが、私にはよく見えないんですけれども。それをちょっと教えてください。

市長

 私、個人的に考えておりますことは、八王子の1つは観光資源なんかは、もうちょっと精査をして生かせるんじゃないかというふうに思っているんですね。例えば、今までは高尾山を中心にして、滝山とか片倉城址とか、幾つかありましたけれども、例えば車人形とか千人同心なんかも八王子の歴史を語る上で極めて重要な役割を果たすし、もうちょっとPRをしてもいいんじゃないかなと。これは1つの例ですけど、こういった観光資源を発掘していくということも、これからまちづくりの中で重要なことじゃないかなと思っています。それから、また視点を変えますと、今度は圏央道ができるわけですから、圏央道はまさに八王子がこれから東京の西の玄関口になっていくと思うんですね。そういう地の利を生かした産業の育成というのは、私は必ずできると思うんです。これはよそのまちにはない、まさに利点ではないかというふうに思っておりますから、そういったことを生かしていく、これは大事なことではないか。それから、咲ほどITのこともお話されましたけれども、これは大学の研究機関、あるいは中小企業でも、よそのまちにはない優秀な、例えば、よく私は申し上げるんですけれども、多品種少量を生産しているような、大企業にはできないような、そういった優秀な企業、パテントを幾つも持っているという企業もあるわけですから、そういったものと大学というものの研究機関を連携させる。こういうようなことも産業の育成には欠かすことのできないことではないか。そんなことを私個人としては考えております。

佐野美和委員

 非常に模範的な回答をいただきまして、この間の地域産業振興の冊子を見ましても、本当にすばらしいんですよね。私なら一生かかってもあんなことは書けないですよ。ですけど、商業振興というのは理屈じゃないんですよね。皆さん、気風(きっぷ)で、私も商人の子だからわかるんですけれども、何か知らないけど、何かしたものが作用して買っちゃうんですよね。物って。あと、何だかわからないけど、そこに人集まってしまうとか、言うなれば気風ですよね。そういうのが産業振興というのは大事なんじゃないかなというふうに思っております。今、非常に模範的な答えをいただいたんですけれども、市長は商工会議所の方に顔が向き過ぎているんじゃないかなというふうに私は思っております。私は商業振興に対する考え方では、商工会議所とは温度差があるんですよ。どうも話がいつも合わない。懇談会を持っていますけれども、どうも合わないんですよね。よく考えると、私なんかは浪費が好きですよ。でも、商工会議所の方というのはお金を持っているけど、そんなに使わないんですよね。お金を使う人というのは、女性とか子どもとか若い人なんですよね。ああいう偉い方になりますと、なかなか財布のひもを開かないのかなというのが率直な感想で、そういう人たちが商業振興を、今、どれだけ考えられるのかなというふうな感じを私は持っております。あと、この地域産業神鋼の方は、まだ見通しがあると思います。もう1つの、問題はTMOですね。これは私は前から言っているんですけれども、オンリーワンを持たなきゃ絶対失敗すると言っているんですけれども、八王子のオンリーワンは何ですか、TMOの。

産業振興部長

 現在、TMOの方で、先ほどもお答えしましたけれども、今年度末に向かって議論を詰めているところでございますが、最終案へ向かっての途中の情報ということでお聞きしているのは、まちづくり全体のコンセプトといたしましては、ユニバーサルデザインのまちづくりを掲げているようでございます。これは、八王子に訪れるすべての方に優しくできるまちづくりで、心のユニバーサルデザインと、環境のユニバーサルデザインを理念に置いたまちづくり、そういったものを目指しているというふうに聞いております。

佐野美和委員

 どうもインパクトが弱いんですよね。どこへ行っても花とかみどり、水とか・・・。幾つあると思いますか。水とか花とか、山、森林とか挙げている自治体って幾つあると思いますか。

産業振興部長

 今回、私どもの方も中間提言では揚げておりますが、他市の状況は把握しておりません。

佐野美和委員

 本当にこのままオンリーワン・・・。私も花とか水とかをどこが揚げているとかは一々わかりませんけれども、みんな同じことを言っているんですよ、行政は。だから、八王子ならではの特徴をもっと強くだすべきです。ただの補助金取りで終わっちゃいますよ。私も八王子に生まれ育って、このまちをだれよりも誇りに思っていますから、このまま終わっちゃ、本当に悔しいですよ。みんな役所のせいにする。商工会議所のせいにする。商店主のせいにする。三位一体、全然ばらばらなんですよね。ぜひ一致団結して、共同責任で、時間はないかもしれないですけど、全力で、本当にラストチャンスですけど、このままでは私、全国に顔を向けられないですよ。そういった意識で、ぜひ、産業振興部長も頑張っていらっしゃるようですから、お願いいたします。

 次に行きます。財政再建で八王子はどうやって稼いでいくのかということなんですけれども、経費削減という守りじゃなく、どうやって稼いでいくか。冒頭で言ったとおりなんですけれども、税金以外でも増収の道はあるのではないかと思っておりますが、例えば、道路を含む市の所有地の規制を緩和して、映画撮影に使う。または下水道を普及して負担金などの収入を得るとか、どう考えていますか。

企画政策室長

 私どもの方も何とか増収を図るべく、13年度に向けて検討したんですが、正直申し上げまして、特にこれといったものはございませんでした。ただ、歳入確保に向けて、この予特の委員会の中でもそれぞれ各委員から御提案もいただきましたので、今後、それらを検討しながら、増収の確保に努めてまいりたいと思っています。

佐野美和委員

 ぜひこれからの課題として、どうやって稼いでいくかというのを取り組んでいただきたいと思います。脱八王子コンプレックス宣言というのを私は掲げたいと思っているんですけれども、どうも53万人の我々市民の中で、立川にいつも劣っているんじゃないかというコンプレックスにさいなまれていると思うんですよ。この点についてはどうですか。市長や助役というのは、そんなことないと言うと思いますよ。ほかの方はどうですか。

企画政策室長

 私もついせんだって、立川の伊勢丹がオープンしましたので、行ってまいりました。確かに人の往来は多かったなというふうに思っていますが、まちの懐がないなというのが実感でございます。

佐野美和委員

 そうですよ。立川は最近、伊勢丹とか高島屋がオープンしたから、みんな立川、立川と言うけど、立川が不遇の時代から立川、立川と言っていたんですよ。でも、立川とは全然形状が違うじゃないですか。立川というのは一極集中ですけど、八王子はストリート系ですよ。ですから、皆さんたちがこれからどんなにお金をかけて産業振興しようとも、そういう意識改革が、立川に劣っているんじゃないかという我々市民の感覚では、いくらかけてもむだですよ。みんな、立川と言うんですよ。そういう意識改革が、これはあえて役人の皆さんの責任にしますけれども、そういう意識改革についてはこれからどうしますか。

市長

 決して立川に対してコンプレックスを感じているなんてことはないですよ。今、質問者がおっしゃったとおり、立川は確かに一極集中ですよ。一部だけですよ。そして潤っているのは中央の資本ですよ。地元資本というのはほとんど潤っていませんよ。八王子はこれだけ多様な価値観というのがあるじゃないですか。これは立川なんかには比較できないほど可能性というのはありますよ。ですから、これからみんなで頑張っていくことですよ。ですから、ぜひ、八王子のこれからオンリーワンというのは、確かに八王子独自のものだというのを出していきたいんですよ。何かあったら、批判をするだけではなくて、提案をしていただければありがたい。素直に私どもは受け取らせていただきます。

佐野美和委員

 私はユーミン記念館を昔から提案しているんですよ。それで、隠し玉を持っているんですよ。市長、これはどうですか。

市長

 おもしろい案だと思いますよ。ですから、これはその可能性があるのかどうかということもいろいろまた考えてみましょう。

委員長

 諸派の質疑は終わりました。本日の委員会はこれで散会します。なお、次回の委員会は、来る3月12日、午前10時に開催しますので、あらかじめ御了承願います。