平成10年・予算等審査特別委員会より

 またきょうも朝一番ということで、例年どおり、軽く朝礼がら入らせていただきます。昨日、3月12日の東証第1平均株価1万6,575円、180円安ということで、この値段は2月27日の水準まで下がってしまったということでした。株式は危ないがらだれも買わないというときにこそ買うのが私のポリシーですし、いつか皆さんが買い出したときに高く売ろうと思っています。そういう趣旨を踏まえた意味でテレメディアの質問をしたいと思います。
PHOTO 株と市の事業はもちろん違います。できる限りリスクは避けるべきとは思っております。でも、テレメディアはリスクよりも可能性が大きいんです。議会の中ではほとんど応援者がいないのではないかというテレメディア事業のようですが、私はこれまでどおり応援する立場で質問をしたいと思います。原点に返って整理しますと、CATV、八王子テレメディアというのは、市民の利便に役立つという公共性を持ったプラスのツールなんですね。もうかってほしいけど、単なるもうけビジネスではない。この八王子にある唯一のメディアをただもうかる、もうがらないの基準にとらえるべきではない。本当に市民の役に立つかどうかを行政が目を光らせることだと思うんです。事業性ではなく、役所がかかわっているんだったら、どうやったら市民に喜ばれるか、もうかる、もうからないで、やるやらないを決めるというのは、いかがなものでしょうか。極端な話、NHKやTBSで八王子の予算総括質疑を放送してくれといっても、無理な話でございます。
 私は昨年からずっとテレメディアについて質問してきました。一部スポーツ紙では、社長候補の内示もいただきました。昨年の3月議会では、否定的な意見の多いCATVに対するネガティブキャンペーンの終結の布告をテーマに、どうにか再建、存続してほしいとの祈りを込めて、インターネット事業ヘの参入を提案しました。私が定期講読しております中央通信というメディア新聞でも、昨年の12月早々の時点で「八王子テレメディア、プロバイダー事業新規参入」という記事を読みました。このことについて新たに説明をよろしくお願いいたします。



坂井生活文化部付主幹

 従前から御説明を申し上げておりますとおり、CATV幹線の持ちます双方向性、それからまた高速性、こういったものを生かして、1つには経営再建の手段としたいということもございますし、それからまた、現在、市内で多くのインターネットの利用者があるわけでございますが、こういった方々が特に速度の間題について大変な不満を持っているという状況もございます。そういうことも含めて、できるだけ早く、この優位性といいましょうか、そういったものを活用して事業として開始をしたいということでございます。



 料金はまだ決められていないんですよね。



坂井生活文化部付主幹

 現在検討中でございますが、近々結論を出したいというぶうに考えております。



 先陣を切って始めております武蔵野・三鷹パークシティ、こちらも三セクで、こちらは違うところがセコムという大株主がついていることですけれども、4時間で1,860円ということです。少なくとも私の周りの市民は、プロバイダー事業への参入について喜んでいるんです。朗報なんです。ずっと私の質問した内容は、一字一句漏らさずホームページに載せております。昨年の3月、9月議会でこのCATVインターネット参入の勧めを、議事録を載せたんですが、多くのメールをいただきました。現行の料金より安くなるんだったらぜひ入りたい。とにかく今のではつながりが悪いので、CATVの双方向性を生かしてもらいたいと、オリンピックじゃないですけれども、頑張れ、頑張れの声をいただきました。
 その声の主の彼らは、日常、市外にお勤めに行ったり、八王子で寝起きをしていましても、役所なんかには最初に住艮票を届けに来ただけで、ふだんは来ない人たちなんですね。ましてや、役所に意見を言いに来るようなタイプの人間ではないかもしれません。でも、一生懸命働いて、八王子にいっぱい税金を落としているんですよ。私は、彼らこそが八王子のノーブレス・オブリージュ、横文字を使って申しわけございませんが、物言わぬ高貴だと思っております。
 この分厚い予算書を見ましても、私は彼らが実際に手に取って喜べるのは、このインターネット参入事業しかないと思います。予算は1,700億ですが、こういう市役所には顔を出さない人たちも一生懸命税金を落としているんですがら、こういった八王子の若い稼ぎ頭をもっと優遇してください。
 実際、私も毎日のようにインターネットを使っているんですが、本当につながるのが遅いんですね。私は今、asahiネットというところに加入しておりますが、つながるのも大分遅くて、時間とお金のロスなんです。市内には、きのうおっしやっていましたが、16ものプロバイダーがあるということですが、今、夜なんかやりますと、回線が込んでなかなかつながらないなんていう話も頻繁に聞きます。既に16社あるとはいえ、今、テレメディアが進めようとしているのは、CATVの双方向性を利用した、また違う機能性を持ったものですので、市民の皆さんの選択肢を広げる意味で、市民の皆さんの利益につながるのではないかと思っております。CATVを使用したプロバイダーですと、インターネットを使用しても電話回線は同時に使えますよね。



坂井生活文化部付主幹

 電話で利用しようとする場合には、交換機が必要になってまいりますので、技術的には可能でございますけれども、これまたかなりの設備投資を要しますので、当面、これには参入しないという考え方でございます。



PHOTO 次に増資ですが、私は昨年の9月議会で、迫ってくるデジタル化の必要性も考えて、増資についての提案をしました。増資について改めてお話しください。



坂井生活文化部付主幹

 今ここで予算計上されております増資につきましては、現在の102名の株主に対して増資をお願いしたいということで、現在、依頼中でございまして、民と官といいましょうか、そういった全体的な構成の中で、ぜひ増資を図りたい。また、この目的は、今御説明を申し上げましたようなインターネット事業等に充てたいということでございます。



 前回の答弁の中でも、定款で株式の譲渡制限をしているということで、今後、増資というようなことがあれば、現在の株主に割り当てて、引き受けの拒否が出た分だけ第三者への割り当てが可能。その場合は公募で市民の方から株主を募るということですが、これについては、今回の増資に伴って、どんな状況になるんでしょうか。



坂井生活文化部付主幹

 現在まだ大方の株主の方には文書で、その意向打診をしているという段階でございます。大株主につきましては、また別途協議中でございますけれども、それらについてまだほとんど返答がないといいましょうか、検討段階ということで、まだ明確ではございません。



 以前もお尋ねしましたが、八王子テレメディアの西志村社長は株を持っていないということですが、これについては、現在、どうなったんでしょうか。



坂井生活文化部付主幹

 昨年、取得をいたしました。



 増資に伴い、難しいようですけれども、大手民間企業から、きのうも問題になっていましたが、大株主を募るということはもちろんですし、愛社精神として社員株主、つまり市民株主というのもこれから必要になってくると思うんですが、これについてはいかがでしょうか。



坂井生活文化部付主幹

 現在の102名の株主の中にも、個人の株主というのはかなりの数がおります。実際にここで、いわゆる第三者割り当てというような形、失権株が出た場合に、第三者割り当てで公募するのかどうするか、その辺についてはまだはっきりと方向は出しておりませんけれども、そういったt可能性があるとするならば、当然お願いしていきたいという考え方はございます。



PHOTO 私も市民株主を募られれば、今持っている株を売って買いたいという気分でおり、テレメディアには将来性を買っております。プロバイダー事業、増資と、私の提案の青写真どおりに進んで、ますます応援したいと思うんですが、現在の加入者状況はいかがなんでしょうか。



坂井生活文化部付主幹

 1月末現在で、いわゆる多チャンネルをごらんいただいているホームターミナルの数としまして1万を超えております。それから、全体的には、電波障害その他を含めた数としましては、2万8,000に近い数字になっております。



 現在のところ、デジタルのパーフェクTVやディレクTV、CSの加入者は日本全国でたった50万人なんですね。あれだけナオミ・キャンベルやらシュワルツェネッガーやら宣伝費を打って、CSはこの3倍の150万人くらい加入者がぷえないと、大赤字なんですね。しかも、コンテンツ、番組内容がCATVとCSというのはほとんどダブっているんですね。ですから、CATVに加入していれば、わざわざCSに入る必要もないですし、ましてや、しつこく言いますけれども、CATVには双方向性という特色があるわけですから、1つのメディアということではなく、プロバイダーとしての機能や、将来的には遠隔医療なんかにも利用できるというメリットがあるわけです。
 コンテンツ、番組内容が同じのCSが、あれだけ日々コマーシャルを打っているわけですが、そういう時代になったんですから、もっと加入者を地道にふやしてほしいと思います。インターネット事業、増資と来まして、いずれは番組通過道路を1車線から3車線に拡幅工事をするデジタル光ファイバー化まで頑張ってほしいと思っております。
 CSにない32チャンネルのシティチャンネルこそが、市民が主役の公共性を生かしたチャンネルです。現在やっております市民ニュースなんがは非常にいいですし、私も大好きですし、好評です。週に何度も繰り返しやっていますから、見過ごすことなく、土・日にしかいない、家に寝に帰ってくるだけの方、私にとってノーブレス・オブリージュの方にも八王子のことが本当に手に取るようにわかると好評です。欲を言うなら、公共性を生かし、市民が主役のメディアなら、もっと1人でも多くの市民を画面に登場させるべきだと思っております。
 例えば12時から1時の間に、八王子駅前にカメラをポンと置いちゃって、それをみんながのぞき込むとか、大変極端なことなんですが、そういったお金をかけないやり方というのもあると思うんですね。以前は、きめ細かな番組内容ということで、平成4年に経費改善計画で見直されたとのことですが、そんなにお金をかけたものは本当に必要ないと思います。1人でも多くの市民を画面に登場させるということについては、どう思っていらっしやいますでしょうか。



坂井生活文化部付主幹

 現在もそういった方向で努力しております。いろいろな情報を市民の方からいただきながら、それらがニュースやらまたその他の番組の中で御紹介できるようなものについては、最大限度力しているつもりでこざいます。



 これからも同様、八王子唯一のメディアとして宝に思っておりますし、期待もしております。厳しい現実を整理しますと、NTTは各家庭に光ファイバーをつけて高度情報通信サービスをしようとしていますね。ISDN。CATVの武器となる双方向性とは競合することになります。さらに、実際にこの光ファイバーが設置されれば、多チャンネルの放送分野にもNTTが進出してくるわけですが、これについてはどうお考えでしょうか。



 NTTが全国に光ネットワークをつくろうというのが、当初は2010年を目標というようなことがいわれておりましたけれども、実際、それを少し早めて、現在は2005年というようなことがいわれております。ただ、実際に光を各家庭まで結ぷことが必要なのかどうなのか、それと経費の面でまだ解決しなければならない問題がたくさんあろうかと思います。そういったこと、現在の技術の革新は大変早いわけで、それは軽々にそのことを評価はできませんけれども、NTTとまた違った、いわゆる地域情報としてのCATVの存在価値というのは当然あるわけでございまして、仮にそういった時代になったとしても、そのことがCATVを否定するものではないというふうに考えております。



 今おっしゃるとおり、2010年というのがキーワードになっているようですが、大体NTTが各家庭に光ファイバーをと考えているのが2010年なんですね。12年後。その12年後をめどにCATVは普及率を50%から60%に伸ばしていかなければ、十分にほかからの競合に太刀打ちできないということが出ているんですね。CATVはこれで終わりますが、伸びやかな気持ちで職員の方にも頑張っていただきたいと思います。21世紀には笑いましょう。