東大三鷹クラブ第39回定例懇談会

 講 師 富士写真フイルム社長 古森重隆氏
 テーマ 「国際社会における日本ビジネス」

 “ナイスガイ”と言われてみたいと密かに思わない男はいないが、この形容がぴしゃり当てはまる人物に出会うのは稀だ。今回登壇する古森重隆君はその稀な一人だろう。  古森君と昭和34、5年に三鷹寮生活を共にした人ならば東寮と売店との間の並木道にあった水道の蛇口を毎夕、夏も冬も独り占めしていた眉毛の濃い男に気づかずにはおれなかったはずだ。あの蛇口はたぶん、馬術部が馬の汚れを落とすか非常用の消火栓の用途に設けられたものだろう、じゃあじゃあと勢いよくほとばしる水流に古森君は、アメフットの消耗する試合か練習かの泥と疲れを流し落としていたのだろうと思う。
 古森君は昨年8月に富士フイルムの社長になられた。当時の新聞評は、古森君の男っぽさ、いまや流行りの形容句になった「骨太の」経営者という評価が大半だったと記憶する。  富士フイルムはいうまでもなく日本を代表する世界企業のひとつだが、映象という欧米に生まれ近代を特徴付ける文化領域でグローバルにう躍進を続けている点に注目レたい。
 古森君は、社長になられる直前までヨーロッパ富士フイルムの社長であった。写真の始祖ダゲールの祖国、フランスをはじめ欧州各国での市場拡大に実績を挙げられたと聞く。この頃にはコダックとの301条に始まりWTOにまで及んで日本側が勝利した日米フィルム問題や、伝統的「銀塩」写真技術への執念とデジタル化への対応の両立という社運を賭けた本格化チャレンジの時期でもあったろうから、並大抵の苦労では済まなかったはずだ。
 今回の講演では、世界を相手にした合戦の思い出や教訓を話してもらえるだろう。アメフットでいうフォーメーション、古森流戦術論にも期待していい。このところ日経などで話題になっている企業広告の狙いどころも聞かせてもらえるのではないか。
 7月18日平賀会長に随行して、古森君に講演をお願いしに高樹町の本社を訪ねた。アメフットのことを聞いたら、「選手が少ないので出ずっばりでしたよ」とにこやかに思い出が語られた。富士フイルムの社長としても、骨太に、出ずっぱりで頑張ってもらいたい。(同期M生記)

                     記

 ◇日 時:平成13年9月13日(木)18時30分〜21時
 ◇場 所:学士会館320号室(千代田区稗田錦町3-28 電話=03-3490-2022)
 ◇講 師:富士写真フイルム(株)取締役社長 古森重隆氏(昭和34年入寮)
 ◇演 題:「国際社会における日本ビジネス」
 ◇会 費:5,000円(会場費、夕食責等を含む)
 ◇定 員:100名(先着順 定員を超えない限り特に連絡はいたしません。)
 ◇申込先:○平賀俊行 FAX O3−5297−5020 電話03−3256−0559緑富士(株)
        ○秋山順一 FAX O3−3553−4753 〇水島太蔵 FAX O3−3490−2575
          E一Mail:uzawa@mcgiken.co.jp又はjakiyama@nifty.com