東大三鷹クラブ第108回定例懇談会

 講 師 青山学院大学教授 小島敏郎氏(S42年入寮入寮)
 テーマ 「水俣病から福島第一原発事故を考える」

 今回の講師は小島敏郎青山学院大学教授(S42年入寮、愛知県立旭丘高校出身、元環境省地球環境審議官)です。小島君は無冠の素浪人の私の次の三鷹寮委員長。

 私の前の委員長は駒場で中退、労働運動・日中友好運動から中国黄土高原緑化運動を立ち上げ、中国政府から「国家友誼賞」を頂いたNPO法人「緑の地球ネットワーク」事務局長、大陸浪人の高見邦雄君。その前もS41年入寮同期、正義と人権のため活躍する小林政秀弁護士。その前が40年入寮、東京銀行で独、英、中東等で国際的に活躍した辰紘先輩。その前が日本郵船社長、会長を歴任、経団連副会長の要職を務める宮原耕治先輩。

 人生色々、だが、色々ある選択肢の中から霞ヶ関を、優秀な成績で上級職試験を突破しながら、大蔵省ではなく創立早々の環境庁を、学生運動に続く活躍の場に選び、彼を事務次官に次ぐ地球環境審議官のポストにまで昇りつめさせたのは、折から日本を根本から揺るがす水俣病事件ではなかったか?今又、日本を根幹から揺るがす福島第一原発事故を目の当たりにして、ライフワークの「水俣」を通し、「福島」を語って貰います。

 小島君曰く、「水俣病では、@命よりも経済が大事とされたこと、A被害者は企業城下町で差別され続けたこと、B政官業そして東京の学者は水俣病の原因究明を妨害し続けたこと、C昭和34年12月にむりやり水俣病を収束させたこと、D細川チッソ病院長のネコ400号実験で原因が自らの企業であることを知りながらチッソの経営陣は隠し続けたこと、E初期の隠ぺい工作によって水俣病が拡大したこと、F二度目の水俣病である新潟水俣病が起こらなければ企業は責任を取らなかったこと、G水俣病被害補償に行政が関与し続けて患者間の分裂を引き起こしたことなどなど、今の福島第一原発事故は水俣病で起こったさまざまな出来事を思い起させます。50年も前の出来事ですが、あまり進歩をしていないのかもしれません。」と。 (文責 S41年入寮 干場 革治)

                  記

 日 時:平成25年5月22日(水) 18時30分〜21時
 場 所:学士会館本館302号室(千代田区神田錦町3−28 Tel 03-3292-5931)
 講 師:小島敏郎 青山学院大学教授(S42年入寮)
 テーマ:「水俣病から福島第一原発事故を考える」
 会 費:5000円(夕食・飲物付き)
 定 員:70人(先着順、定員に達しない限り、特に連絡しません)
   申込先 平賀・干場 Fax 03-5689-8192 電話 03-5689-8182
  有限会社ティエフネットワーク Email:tfn-hoshiba@blue.ocn.ne.jp