一 | 鳴呼玉杯に花受けて | 緑酒に月の影やどし |
治安の夢に耽りたる | 栄華の巷低く見て | |
向ケ丘にそそり立つ | 五寮の健児意気高し | |
二 | 芙蓉の雪の精をとり | 吉野の花の華を奪ひ |
清き心の益良雄が | 剣と筆をとり持ちて | |
一たび起たば何事か | 人生の偉業成らざらん | |
三 | 濁れる海に漂える | わが國民を救はむと |
逆巻く浪をかきわけて | 自治の大船勇ましく | |
尚武の風を帆にはらみ | 船出せしより十二年 | |
四 | 花咲き花はうつろひて | 露おき露のひるがごと |
星霜移り人は去り | 舵とる舟師は變るとも | |
我のる船は常に | 理想の自治に進むなり | |
五 | 行途を拒むものあらば | 斬りて捨つるに何かある |
破邪の剣を抜き持ちて | 舳に立ちて我よべば | |
魑魅魍魎も蔭ひそめ | 金波銀波の海静か |