06年三鷹市民と東大三鷹国際学生宿舎生との集い

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 三鷹市民と東京大学三鷹国際学生宿舎生との集いが06年12月9日あった。  小雨が降るあいにくの天気だったが、財団法人三鷹国際交流協会のメンバー、旧三鷹寮OBら約100人があつまり交流を深めた。

 広々としていた旧馬場のど真ん中を東八道路が貫通し、昔の面影はたどるよしもないが、国際化は着々とすすみ、いまは600人の宿舎生のうち、外国人学生は172人、32カ国に達しているそうだ。国別では中国、韓国、ベトナムの順で、ベトナムからの学生の躍進が目立つ。

 木畑洋一東大大学院総合文化研究科長・教養学部長、清原慶子三鷹市長からあいさつのあと、東大大学院総合文化研究科の箸本秀樹助教授から「イチョウとソテツの精子発見に情熱を注いだ池野成一郎博士」という題で記念講演があった。

 110年前、裸子植物のイチョウが精子で受精するということを、世界に先駆けて東京大学の平瀬作五郎と池野成一郎が発見したというお話で、イチョウの黄葉舞う、三鷹宿舎にふさわしいお話であった。

 この平瀬作五郎という人は、東大の生物で教授の講義資料に使う図案の作成係をしていたのだが、顕微鏡観察に長じ、ついには池野教授にさきがけてイチョウの精子を発見してしまったものらしい。

 図案係の発見をピンはねせずに、平瀬の論文として発表させた当時の大学は立派であったと思うが、平瀬は居心地悪かったのが、まもなく小学校教員として東大を去る。

 ことしは、会場づくりの合間を利用しての、鷹匠による鷹の飛翔実演、懇親パーティーでは新川囃子の実演が、三鷹国際交流協会のご尽力で実現、座を盛り上げた。

 三鷹クラブからは平賀俊行会長を始め、水島太蔵、干場革治、井上豊、瀬端和男氏らが参加した。

 懇親パーティーでは、三鷹国際交流協会の菊地弘理事長(財団法人アジアアフリカ文化財団理事長)から挨拶の後、学生宿舎院生幹事の小松原孝文氏が乾杯の音頭をとった。

 来賓から平賀会長、財団法人中近東文化センター理事長牟田口義郎氏のあいさつがあり、宿舎生会を代表して今期委員長の岡本和也君(理T・1年)が「隣りみんなとの交流を大切にしよう」とあいさつした。