暫定設置・なぞの音楽室


  おそらくここにあってもあまり人様には気づかれないだろうという希望的観測から、
  なんとなく思いつきでゲリラ的にひっそりと開始してみております。
  とりあえず気が向いたときに、「きょうのひとこと」として
  最近聴いたCDの話とかコンサートの話などを、日記がわりにちょぼちょぼ語っている予定です。
  今後の予定としては、非常に個人的な理由から「ミケちゃんの部屋」をそのうち設置するはず。
  ・・・ミケちゃんとはもちろん三毛猫とはなんの関係もなくて、
  いとしの超絶美音ピアニスト・ミケランジェリ様のことであります。あははは。
  ミケちゃんの海賊版CDを購入するとき、いつも「この演奏はもってたかなぁ・・・」と悩むので
  手持ちの演奏のリストを作りたいという、ただそれだけです。
  そんでCD屋さんから携帯でアクセスしようと。(笑)


  ・・・というような、きわめて個人的なページです。発見してしまったかたごめんなさい。



 きょうのひとこと (03/05/24)

    きょうもたまたま金曜の深夜なので、前回同様BS2のクラシック番組がうしろで流れてます。
    さっきからヴェルディやってます。いいっすねたまに聴くとヴェルディ。
    ワタシの大好きなリゴレットパラフレーズ・・・じゃなくって、リゴレットの4重唱もさっきやってました。
    いいっすねー!
    オテロの幕切れもやってました。
    いいっすねーー!!

    というのはおいといて。
    先週、ふと立ち寄ったHMVでまた衝動買いやらかしました。
    何があったのかというと。
    ちょうど店に入ったとき、「英雄の生涯」が流れてたんです。
    リヒャルト・シュトラウスは基本的に大好きだけど、あれだけはちょっとヘンな曲ですよね。(好きな人ごめんなさい)
    なんかつかみどころがなくって、キライじゃないんだけどあんましピンとこない曲なんだよなぁ。

    そんで流れてるのを聴いたときも「あ、やっぱしヘンな曲。」・・・とか思っただけで、
    あまり意識にはのぼらせずにぼーっと背後に流れてる、という感じで完全BGM状態で聴いてたんですが。

    それがあるとき突然、信じられないような美しさをもって耳に飛び込んできたんですよ。
    あ、あれ?曲かわった?英雄の生涯ってこんなとこあったっけ??
    でもコレは明らかにリヒャルトな曲・・・!
    この濃厚な香り、豊麗な歌!す、すごい!なんだこれは、ただもんじゃない!

    思わず確認しにいっちゃいました、「Now Playing」のCDを。
    そしたら、やっぱり英雄の生涯なんですよぉ。うっそー、こんな部分なんてあったっけ。これって・・・
    あっ。
    ビシュコフだ。ビシュコフのケルン。


    がーーん!というカンジでした。


    これまでちゃんと聴いたことがなかったんですが、元々ビシュコフにはすごく興味があったんです。
    その理由のひとつは、90年代の終わりごろだったか、
    ウィーンに旅行したときに街中にはってあった「ビシュコフ・パリ管」公演のポスター。
    当時まだビシュコフは日本では名前が知れ始めたくらいだったと思いますが、
    なんていうかその時、ウィーンの街全体がすごくビシュコフに期待してて、わくわくしながら待っている!
    というふうに見えてすごく印象的だったのです。
    ヨーロッパでは激しく注目されているな、と。

    もうひとつの理由は、ゲルギエフが非常にナイスだったということ。
    そのゲルギエフを教えた非常に有名な先生が、おもしろいことを言っていたそうなんですよ。
    曰く、彼の教えたなかで三人の非常に優秀な弟子がいた。
    そのひとり、テミルカーノフは非常に耳が良い。もうひとり、ゲルギエフは非常に表現力がある。
    そしてあとひとり、ビシュコフはその両者の長所を兼ね備えている。と。

    ここまでいわれたら期待するでしょう!期待しますよね?
    だってゲルギエフ、めちゃくちゃイイし。もしかしてそれ以上かも、つったらすごいですから。

    そしてワタシは何の脈絡もなくついに出会ってしまった!
    そのビシュコフさんにっ!!

    そのあとしばらく店内に流れる英雄の生涯を聴いていたんですが、とにかくヘンなんです。
    派手なところをかっこよくやってる演奏はよく聴きますが、
    わりと目立たなくてあっさり流される中間のパートをこんなに歌い上げたのははじめて聴きました。
    もう印象的には、まったく別の曲ってカンジなのです。んで、すんごくいいんですよぉぉぉ。

    というわけで、あきらめて「英雄の生涯」と、おまけとして「レニングラード」も買って帰りました。
    レニングラードはつい先日ゲルギエフのを生でも聴いたしCDも買ってるので
    どんなふうに違うのかな?という興味からです。

    そんで、うち帰ってダンナと聴いたんですが。

    いいですよぉ、ビシュコフ!
    なんですかこれは。
    過去の巨匠で似たタイプの人・・・と思っても、誰も浮かびません。こんな人いません。
    それってすごいことです。

    そんなわけで、現在の我が家のイチオシは、ビシュコフ・ケルンの「英雄の生涯」です。
    かつて聴いたこともない豊かな歌がそこにあります。ぜひ聴いてみてください。

    あと一枚、マーラーの3番も新譜で出てました。マーラーきらいなんだけど、
    彼の歌うマーラーならちょっと聴いてみたいかも。買うかも。買っちゃうかもー!

    っていうか、HMV(数●屋橋店)って商売うまいですねぇ・・・
    いつも思うんですが、流すべきCDをよくおわかりです。相当くわしい店員さんがセレクトしてると思います。
    アレ聴かされたら、買うしかないですって・・・
    ちなみに同じHMVでも銀座店はダメダメでした。ライトクラシックみたいなのが流れてました。
    あれじゃ購買意欲はカケラも湧きません。ほっ。(←?)


       * * * * * *

    ちょっとちょっと。追試、いや追伸です。
    上にはったHMVへのリンクにビシュコフ評がちょこっと書いてあるんだけど。
    「元祖爆演系ビシュコフ」ってなんだよ????? うそだぁ!適当なこといってらー!
    うそじゃないってんなら、ゲルギエフ並みに熱い演奏持ってきて聴かせてみろオラ!
    全然そーいうんじゃなかったです、ワタシの聴いたCDは2枚とも。
    聴けばわかります。「豪快で勢いがある」演奏なんかじゃないです。誰が書いたんだコレ?ばか?

    (03/5/24)