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ミクロコスモス綜合版2002年7月9日「単位の話1」
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本日は等幅フォントでお読みください。
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すっごく簡単な科学のお話
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【シリーズの趣旨】
哲学や文学の話題は、執筆者がかなり難しいと考えて書いても、意外と読者から理解をいただき、さらに反論や意見を頂く事が多く有り難くおもいます。でも、科学の話題となるとそうはいかない場合が多いようです。
科学技術系の人間にとっての「常識だ」は、一般人には「別世界の事、意味不明」だったりします。科学者が「こんな事今更説明するのも迷惑だ」と思って遠慮している事が、「 何となく分かるけど、良く分からない」と一般人には受け取れるようです。
「簡単にして、徹底的に説明を工夫して、もうこれ以上説明しようがないほどかみ砕いた」と、「やっと分かった。早くいってよ・・・」となんとか思っていただけるようです。
何事も専門家と、世間の人とは、ズレがあるようです。
このシリーズは「簡単にして、徹底的に説明を工夫して、もうこれ以上説明しようがないほどかみ砕いた」レベルの事を記事にします。
読者には技術系の人や理科の先生もいますけど、仕事内容を会社の幹部にプレゼンするための説明の工夫、教材研究だと思ってつきあってください。
「私・・文化系だから・・」って人は、なんとかついて来てください。
すっごく簡単なシリーズの、中のシリーズとして「単位のはなし」をしばらくお届けします。物理系の話しが中心です。
「単位のはなし」の趣旨
単位が分かると、世界が分かる。かなり本当です。科学とともに「単位」は進歩しました。「単位」は人間が世界を見る方法、世界観の凝縮されたもの、そして世界を「変える」偉大な道具なのです。てなわけで、カタカナ言葉ばかりですが、科学の世界の「単位」について連載します。
【第1回 ギガ・メガ、テラ・・・】
うちのコンピューターのハードディスク容量は、2.1ギガだ、 500メガしかなない、とか言います。ギガやメガ・テラはだんだん日常語にもなってきました。ダイオキシンが○○ピコグラム、ナノテクノロジー、こんな言葉もニュースで使われます。テラ ギガ メガ 使っているの意味をしらなかったりして。・・・
さて キロ メガ ギガ テラ すべて ××倍 をしめす用語です。
千倍するのが
キロ、 k これは知ってますよね。1キロ=千メートルですよね。ギリシャ語で千が語源。
メガ、 M そのまた千倍です。だから百万倍です。メガはギリシャ語で大きいという意味
ギガ、 G そのまた千倍、つまり十億倍。ギリシャ語で巨人という意味で
す。
テラ、 T そのまた千倍、つまり一兆倍。ギリシャ語で怪物という意味。
ここら辺までは、聞いた事があると思います。数字にすると
キロ、 k 1000
メガ、 M 1000,000
ギガ、 G 1000,000,000
テラ、 T 1000,000,000,000
ですが、さらにでっかな倍数も用意されています。あまり耳にしないとは思いますが。
テラの千倍が ベタ。 その千倍が、エクサ。その千倍が、ゼタ。その千倍が、ヨタ。語源はすべてギリシャ語で、それぞれ 5 6 7 8 を意味する言葉です。千倍を5回するのがペタ、千倍を6回するのがエクサ・・・というわけです。
キロ、 k kilo 0の数が3つ 千倍を1回
メガ、 M mega 0の数が6つ 千倍を2回
ギガ、 G giga 0の数が9つ 千倍を3回
テラ、 T tera 0の数が12個 千倍を4回
ペタ P peta 0の数が15個 千倍を5回
エクサ E exa 0の数が18個 千倍を6回
ゼタ Z zeta 0の数が21個 千倍を7回
ヨタ Y zeta 0の数が24個 千倍を8回
無線の雑誌に「3k円で売ります。」とか書いてあれば、3千円で売りますという意味です。技術系の人はこんな言い方をするのです。
3メガ円なら三百万円、15メガ円もあれば、家を建てられるでしょうか。
日本の国家予算はだいたい八十兆円ですので、80テラ円(80T)となります
世界の人口が63億ほどですから、6.3ギガ人というわけです。
このような倍数を示す「接頭語」です。使いかたの注意ですが
接頭語はふたつ以上はつかいません
1キロメガ とは言いません。ギガ と同じです。
1メガメガ とはいいません。テラ と同じです。
さて、次に小さい方を覚えましょう・・・・
と思いましたが、今日はお終いにしましょう。この種の話は、技術系の人が「さあ、これからだ。」と思った時点で、一般の人は「もう、頭が飽和〜」って事が多いですから。
では、復習してお終いです。
どんどん千倍づつすると
キロ メガ ギガ テラ ベタ エクサ ゼタ ヨタ
です。「ヨタ」でお終いなので、「ヨタばなし」でした・・・と言うことで。暗記しておいてください。
次回は小さな数です。
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きょうは、ここまで。
ではまた。
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【編集部より】
久しぶりに、科学系の記事を掲載します。本誌は総合誌です。
「すっごく簡単な科学の話し」へのリクエストをお寄せください。
ミクロコスモスロス出版局
メイルマガジン編集部
編集長 森谷 昭一
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