ウクレレ・スタイルVOL.1


発売:ラッツパック・レコード(株)
03−3470−2179

番号:LEIR−0027
(原盤=パアアニPRD−1004−2)

価格:税抜き2,718円

原題:Ukulele Stylings #1

1996年に8人のウクレレ奏者が競演したウクレレ・ソロCD「ウクレレ・スタイルVOL.1」がラッツパック・レコードから発売されました。ハワイのパアアニ・レコードからの輸入盤で、その後パアアニからは続編が出ていますが、日本にはまだ紹介されておりません。以下データとライナー・ノートをご紹介いたします。


 1950年代から1960年代にかけての時期が、わが国においてウクレレという楽器が最もポピュラーであった時代でしょう。当時ハヤっていたハワイアン音楽の伴奏楽器としてのウクレレは弾ける弾けないにかかわらず、学生サンのいる家庭によく置かれていたものです。ところがその後ロック・ミュージックが全盛となってエレキ・ギターが主流を占めるようになり、ウクレレは忘れ去られてしまいました。
 しかし最近また若い人達のあいだで、ウクレレはギターより簡単に弾け、携帯にも便利だという評判で興味を持たれるようになってきました。この第2次?ウクレレ・ブームの功労者のひとりは、レイ・レコードからも数枚のCDをリリースしているオータ・サン(ハーブ・オオタ)でしょう。彼はここのところ毎年来日し、各地での演奏会やテレビ出演ですばらしいウクレレ・ソロを披露しています。彼のレパートリーはハワイアン音楽にとどまらず、クラシックやジャズから日本の歌謡曲までと大変広く、しかもあらゆるジャンルの音楽をいとも簡単そうに弾きこなします。おそらく一度でも彼の演奏を見た人はウクレレを自分でも弾いて見たいと思うに違いありません。そしてそのレイ・レコードから、今度は8人のウクレレ奏者のソロをフィーチャーしたCD「ウクレレ・スタイルVOL.1」がリリースされることになりました。


8人のウクレレ奏者を登場順に紹介しましょう。

ケリー・デ・リマ:

「カペナ」という3人組のバンドのリーダーでウクレレとリード・ボーカルを担当しています。
トロイ・フェルナンデス:
アーニイ・クルス・ジュニアとデュオ「カアウ・クレイター・ボーイズ」を組み、ハワイのレコード大賞であるナー・ホク・ハノハノ・アウォードの大賞を94,95年と獲得するかたわら、今年は「パロロ」というトリオ・グループのリーダーとしても活躍しています。
アンディ・セクストン:
1980年代にハワイで流行したジャワイアンを演奏する5人組のグループ「シンプリシティー」のリーダーでウクレレ、ギター、サックスそしてボーカルを担当。このアルバムには彼のほかバンド・メンバーで弟のジョン・セクストンやベースのマイク・シーダも加わっています。
サニーD:
オアフ島で高級な手工ウクレレをつくるかたわら、自分でも演奏するユニークな人物。このアルバムでもトロイをはじめ、たくさんの奏者が彼のウクレレで演奏しています。
モー・キアレ:
本職は指圧の先生で、若いころは浜辺でウクレレを弾いているビーチ・ボーイだったという説もあります。
ハーブ・オオタ・ジュニア:
オータ・サンの長男。このCDに録音した演奏が今年(1996年)のナー・ホクのインストルメンタル部門にノミネートされた実力者です。もちろんお父さんの方は今までに4回も大賞を受賞していますが・・・。
ピーター・ムーン:
以前カジメロ兄弟とトリオ・グループ「サンデイ・マノア」を組んでい ましたが、現在はギャビィ・パヒヌイの息子達と「ピーター・ムーン・バンド」を組んでいます。
ダニエル・バドゥリア:
1970年代に活躍したウクレレ奏者ドン・バドゥリアの息子か弟と思われますが残念ながら資料がなく確認できませんでした。
ジェリー・バード:
最後にスチール・ギターを弾いている人物ジェリー・バードを紹介しましょう。彼は1920年オハイオ州生まれで、ナッシュビルやシンシナティで活躍していたカントリー音楽のスチール・ギター奏者でした。彼はカントリー音楽への貢献を讃えられ「ホール・オブ・フェーム」つまり音楽の殿堂入りを果たしたのですが、ハワイアン音楽にも魅せられ、ついに家族を残してハワイに移住してしまったのです。彼の甘く、しかも華麗なスチールはたちまちハワイでも歓迎され、なんとハワイ音楽における「ホール・オブ・フェーム」まで授与されました。


以下に曲の紹介をしましょう。