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A X Bを計算し,この点数を求めると妊娠中にのんだ薬の影響がつぎのように評価できます.
危険度総合点数が0-6点の時には,薬物による胎児への催奇形性は,全く考えなくてもよいと思われます. 薬を飲まなかった場合と同じです. ただし,薬物をまったく服用していない場合にも胎児に何らかの奇形がともなう確率は全ての妊娠の1%程度はありえます.  
7-11点の場合には,薬物の胎児への影響が全くないとはいえませんが,まず安全と考えられます
一部の動物実験で催奇形性の報告はありますが,人では否定的と考えられます.  
12-19点の場合は,胎児への催奇形性の可能性はありえますが,その危険性は低いと考えられます. 胎児に何らかの奇形がともなう確率は,2-3%になる懸念がありますが,専門家は人工妊娠中絶の対象になるとは考えないのが一般的です.  
20-25点の場合には,胎児に奇形がおこる確率が明らかに増加します. このことを理由に人工妊娠中絶が行われたとしても,専門家はその判断が根拠のないものとは考えません.

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