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ベンチマーキングの効果 今年5月につくばで開催されたセミナーで、石川先生と呉先生のクライアントさんのベンチマーク集計結果の発表を聞いてきました。林牧場の林社長さんが「注目すればその数字が改善される。注目しなければ改善されない。」とおっしゃっていました。私も2年前からクライアントさんのベンチマーキングを行ってきましたが、やはり同じように注目した数字が改善されています。
その農場では以前、肥育事故率が高かったことから、事故率低減を第一目標として管理してきました。その結果、昨年は肥育事故率を目標の5%以下に抑えることができました。
このように、ベンチマーキングでは問題点は見つかりますが、解決法は豚舎をよく見ないと見つからないものです。この農場ではピッグフローがまず問題でした。離乳後の子豚は
そこで私がとった対策は、まず分娩舎の糞を妊娠母豚にフィードバックをかけて免疫を付与し、分割授乳を徹底することにより子豚への移行免疫を均一に高める。次に初産専用として使っていた分娩舎を離乳舎とし、後期離乳舎として使っていた豚舎も改造して離乳直後の子豚を受入できるようにしました。こうして旧前期離乳舎、旧後期離乳舎、旧初産用分娩舎を合計7つのブロックに分けて、オールインオールアウトできるようにしました。 効果は、開始半年の集計で、平均飼料単価が約2.2円下がりました。肉豚1頭当りでは771円の飼料費と274円の薬剤費のコストダウンになりました。合計肉豚1頭当り1,045円、年間で約830万円のコストダウンになります。 養豚家は得てして生産技術成績ばかりに目が行きがちですが、売上や経費を含めた指標を用いてベンチマーキングすることにより、今まで焦点を合わせなかったところから収益の改善につながるものです。まだ実施していない経営者の皆さんは是非、コンサルタントの先生へ決算書を開示してアドバイスを受けてみてはいかがでしょうか。 |
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