The Convoyショー 「新・タイムトンネル」超不正確レポート
−だって、私は壊れているんだもーん−
CONVOYショー「新・タイムトンネル」を見てきました。ビデオではCONVOYのショーをいくつか見ているのですが生CONVOYは今回が初めてです。感想を一言で表すとすれば、「凄い!プロだ!!」。こちらではCONVOYショーの感想並びに「新・タイムトンネル」のネタばれレポートを書きます。
まずは今回の舞台は「新」とつくだけあってリメイク版なんですよね。残念ながらオリジナルは見ていないんですが、それを見ていなくても十分に楽しめる構成及び演出となっております。構成はお芝居・ダンス・歌・和太鼓がバランスよく入れられており、休憩無しのあっという間の約3時間弱です。
オープニング
いきなり目の前のスピーカーから大音響の音楽が鳴り響き、一瞬びびりました。うーーん、なんとなくB’zぽい曲だなと思っていたら、その通りだった。(笑)オープニングからいきなりかっちょええ踊りをCONVOY全員が披露してくれまして、既に目は釘付け状態。だって、初めてのショーにしていきなり下手2列目なんだもの。肉眼でメンバーの顔がはっきり見られるどころか、汗が飛び散るのまでわかるという素晴らしい席だったんですもの。そして暗転して、舞台はCONVOYの演出並びに構成を担当されているリーダーの今村ねずみさんの部屋へ。ストーリーテラーはもちろんねずみさん。お話はねずみさんの幼少時代の頃の話がベースになって進んでいきます。北海道にいた頃、よく家族でドライブしに行ったこと。そして小学生時代に見たアポロの月面着陸。これらがうまく盛り込まれて舞台は進んでいきます。
お芝居へ
どうやらねずみさんは今度のCONVOYショーの脚本を練っている最中。部屋の中には大きなベッド、PC、机の上にカバーが月面の本、ちょっとアーリーアメリカンな冷蔵庫、スライドスクリーン、本棚、そしてシャワールーム。このセットが最後までうまく使われております。月面のカバーの本を見ているねずみさんの所に、メンバーの橋本拓也君(以下拓也君)から今度のショーのことで電話が...そして今度はメンバーの瀬下さん(以下ジュリさん)からの電話が鳴って話をしているんですが、なぜかしらおかまちっくなしゃべり方に英語が頻繁に入っているの。うーーん、メンバーによって話し方が違うのか!?そしてまたもや拓也君から電話が。そしてシャワールームに入って行くねずみさん。でもなぜかねずみさんが中に入っていくと、入れ替わりに黒須さんがバーテンダーぽい服装で登場。しかもコミカルに山本リンダの曲に乗って踊ってくれるしね(笑)。
で、いきなりスライドスクリーンから拓也君が飛び出てくるんですが、なぜかここはどこ?みたいな感じ。そしてシャワーを終えたバスローブを身にまとったねずみさんが拓也君を見つけます。ん?どうやって部屋に入ったんだ?鍵をかけ忘れていたのか?って細かいセリフがお芝居にリアリティをもたせていきますもの。それにセリフ回しが軽妙で面白いもの。ねずみさん最高!で、冷蔵庫を開けてビールを飲もうとするねずみさんですが、なぜかしら入っているはずのビールは無い。そして拓也君はいつもコーラなのに、今日はウーロン茶。しかも、ねずみさんとの会話が噛み合っておりません。拓也君は「いつも拓也がお世話になりまして。」なんてすっとぼけたことをねずみさんに言っているし...その時のねずみさんのセリフも面白い。「いくら次のショーで自分の父親役をするからって、今から役作りをするなよ。いくら芝居が下手だからと言って、そんなことしている小さな芝居でも大きな芝居をする徳さんのようになるよ。しかし、舘形のやつがいきなり抜けるって言って困ったよ。」ってこれはどうやら実際のメンバーの本当のことを言っているらしい。(笑)CONVOYのことを良く知っている人たちには大受けでした。
そして舞台上手ではつなぎを来ているトラックを運転している石坂さん(以下サムさん)。運転しながらサムさんが三橋三智也の「達者でな」を歌っていると、それにつられたように一緒に歌うジュリさん。で、なんでここにいるのか?と段々言い争いはエキサイティングしてくるんですが、出てきたジュリさんにだって何故だかわかりません。それはサムさんが歌っていたから。どんな感じって言われても、漢字で表すと不思議な感じ(笑)かなりベタですが、面白い。そしてその騒動に割って入ってきたのがちょいと派手な法被を着た右近さん。「やい、やい、やい。」と伝法な口調がまさにはまり役。そしてやっぱりなんで乗っているのかってもめるんだよな。(笑)そして最後に登場はお声が渋い徳永さん(以下徳さん)。植木職人の姿で飛び出てきた時にはびっくりしましたわ。だってあんな所から出てくるとは思わないんだけど...サムさんもちょいと強面だけど、何故かしら徳さんの方が声+お姿がちょいと強面。その徳さんの登場でやっとその場は収まり、4人は不承不承車に乗り込みスタート。そしてトンネルの中に入っていくと、何だかわからないけど車が揺れ始め、ハンドルの取れない状態に...
そして何故かしらバーのカウンターに腰をかけている拓也君が...どうやら下戸らしくオーダーは中国2000年もののウーロン茶(笑)。マスターはやたらにハイテンション愛想のいい黒須さん。そしていきなりアーリーアメリカン風の冷蔵庫から飛び出てくる4人組。わけがわからないままにマスターに引っ張られてご着席。そしてお酒を出されます。なんかキャッチバーみたいだわ。(笑)そしてこの4人は根っからのお酒好き。仕方なくああだ、こうだと言いながらお酒を飲むことに...そして自己紹介をしていくと、どうもメンバーのお父さんであることに気が付くのであった。ここの紹介の仕方がちょっとユニークなのよね。みんなが大騒ぎしながら自己紹介をしていると、いきなり音が止まって、全員がストップモーション状態に...もう結構凄い姿勢なのに、微動だともしないし、その表情もすごいんです。そしてそれぞれのメンバーの父親の紹介はねずみさん担当。こうやって自己紹介を済ませると拓也君と黒須さんの父親以外はあの世に行っていることが判明。そして何故かしら車に乗って、えらく派手なきてれつな格好をしたねずみさんが登場。ここはねずみさんの夢の中。だから色んな事が出来るの。そして自分たちの夢を実現すべくショーは展開されていくのであった。
お芝居からショーに移るまでにちょっと間があるのですが、全然気になりません。薄いスクリーンにCONVOYの稽古風景とかが映し出されますので、それも楽しめるという作りになっております。
まずはダンスシーン
ここでは全員でのタップシーンあり、群舞あり、ユニットでのダンスシーンなど見所てんこもり。特にサムさんの父が好きだったタンゴを踊るシーンは秀逸!!ここではサムさん、黒須さん、徳さんと3人で踊るんですが、もちろんタンゴですから誰かが女役をしないといけないんですが、もう足のさばきとかが見事なんです。それに全員女装して登場してくるしな。(笑)これが、足が細くて遠目で見れば絶対に色っぺぇーーと思うのだ。えっと、近くだとお顔がはっきり見えるからね。(笑)髭があるしね。お帽子でお顔を隠したら、立派に女性って見えるわ。しかし、あのピンヒールで胸パットの入ったダンス用衣装で、あれだけのタンゴが踊れるとは...すごい!そしてサムさんを見て初めて知ったの。それは鍛えられた背筋があると背中が割れるのだということを...腹筋でお腹が割れているのは結構見るんですが、背中もきれいに割れているの。その姿がなんかすごくセクシーなのよ。でも、最後のボディビルダーのポーズは凄かったぞ!「よっしゃー」って、まんまボディビルダーだもんね。ああ、鍛えられた肉体って本当に美しい。じゅるじゅる状態。
そしてコミカルなシーンを担当されるのはジュリさんと右近さん。ダンゴ3兄弟の音楽がかかったかと思うと、片手に蛇のマペットを持ったジュリさんが登場。腹話術もするんだ。にょろにょろしながら、うまいんだよね。そしてここで初めて知ったジーンズ裏話。ボブソン、エドウィン、ビッグジョンはどうやら全て日本のメーカーらしい。本当なのか!?その理由がおかしいの。戦後西洋文化が入ってきた日本で、それに負けないようにとジーンズを売り出した岡山のメーカーがつけた名前がボブソン。ジョンでもマークでもなくボブが損をするようにって。(笑)そしてエドウィンは花のお江戸の会社が競争に勝ちますようにとのことで、まんまエド(江戸)ウィン(勝利)。そしてビッグジョンはオーナーの名前が小太郎だから。あ、怪しすぎる!そしてジュリさんの後ろで頭の上にダンゴを載せて踊っている2人組もかなり怪しい。(笑)
次に爆笑を誘うのは右近さんとねずみさんの森の石松のシーンでのやりとり。もうねぇ、丁々発止のかけあいがすごくテンポがよくて笑いっぱなしでした。しかもアドリブ部分が初日と23日の公演とでは違っておりました。ああ、やっぱり舞台は生ものよ!右近さんのThe
Convoyにおける自分のポジションをリーダーであるねずみさんに聞くんだけど、この返答もねぇ面白いわ。一応ほぼ入った順番によるんだけど、その理由が面白い。初めてでそれ程CONVOYのことを知らない私でも受けるんだもの。ああ、こんな面白いショーの脚本を書くねずみさんて凄すぎるわ。その上、歌って、お芝居して、踊ってって、いったいあなたは何者?って思ってしまいましたわ。ちなみに23日のアドリブ部分ではオフの日の右近さんの行動が暴露されていたんですが...(笑)
それでCONVOYのボーカル担当拓也君はギターを持って、頭のシルクハットの上に赤いりんごを載せて登場。いや、この赤い林檎はぱっと見たら、クイズとかの時に押したら光るランプみたいだったの。(笑)そして拓也さんの父ちゃんが好きだった「リンゴ追分け」を情感たっぷりに歌うんだけど、それだけで終わるはずが無い。後ろでねずみさんはアート・ガーファンクルのスカボロフェアを歌っているしね。同じメロディで違う歌ってこれは簡単なように見えて、以外と難しいんだよね。「リンゴ、リンゴ、リンゴ」からねずみさんとジュリさんは替えていって「なし、なし、なし」とか言ってるし、拓也君まで「バナナ、バナナ、バナナ。そんなバナナな。」ということで、お後が宜しいようで。(笑)
そして黒須さんのソロダンス。ああ、見かけからはちょいと想像できないかっちょええダンス。キャラ的にもビジュアル的にもちょっとコロッケに似ているけど本当にしなやかでクールなのよ。そのダンスはどことなくSMAPの「Let
It Be」の振り付けに似ている。さすがはお師匠さん。ああ、一瞬このダンスを踊っている木村拓哉を見たいと思ってしまった私であった。それか、もう1度サムさん拓也君と一緒にセクシー&フェロモンぎんぎんのダンスを見せて欲しいよな。
そして全員によるダンスアンサンブルも本当に凄いの一言。もう食い入るように目に焼き付けるようにと必死で見ておりました。平均年齢35歳の男性とは思えないほど、肉体は鍛え上げられ、あの激しいダンスを踊ってもすぐに歌や芝居に移れるというのは、やはり日頃の研鑽のたまものよね。
歌のシーン CMソングメドレー
ああ、もう歌のシーンになったらお尻がむずむずしてきた。だって、口ずさみたくて口ずさみたくて仕方が無かったんだもの。もう知っている懐かしのCMソングをうまーーくつないでいっておりますの。それもコミカルな振り付けがついております。この構成だけでも凄いなというのがよくわかりますもの。最初は「黄色と黒は勇気の印。」でスタート。その後懐かしのCMソングメドレーよ。しかも石鹸関係なら2,3社、家電なら2,3社とかなり公平に構成されているのでは無いでしょうか。例えば「輪、輪、輪、輪が3っつぅーー。」とか「○○石鹸、よい石鹸」とか...丁度メンバーと私の年齢がクロスするせいか、本当に笑うツボがいっぱいで、本当に楽しさ満タン。それにメンバー自体が本当に楽しそうに歌っていってくれるんだもの。ああ、そして私に大いに受けたのが○富士ダンス。お願いだから、ここに木村拓哉も入れて欲しいわ。彼の○富士ダンスも天下一品なんだもの。そして私のハートを痺れさせたのは徳さんの低音。某お酒のCMで流れた「ダンダン、ドゥビィー、ダバダバ。」って歌が心に響いてきますの。しかし、このフレーズだけでなんのCMかわかったら凄いよな。(笑)
最後のクライマックスシーン・和太鼓
舞台上に和太鼓が用意されて、静かな会場に響きわたる和太鼓の音。そして正確に、激しく刻み続けるリズム。鍛え上げられた肉体からほとばしる汗。これでやられなかったら、嘘になりますわ。でもね、残念なのは私の座っている座席からだとサムさんが死角になって見えなかったんだな。まあ、これは23日の席がほぼ中央なのでその時によーーーく見ようっと。でも最後のほうではサムさんの目が真っ赤で、いったいどうしたん?ってそれが心配で...それにジュリさんもやっぱり涙ぐんでいるように見えたし...でもそれだけ昇華した舞台だったんではないかと思います。
そして23日はもう全体がばっちりとよーーく見えました。ああ、かっちょええ。和ものと洋ものがうまくミックスされた構成になっていて、本当にねずみさんには脱帽です。
終わった途端、会場はもう総立ちですごい拍手の嵐。3回カーテンコールをして最後はトラックに乗って全員が歌いながら登場。で、その時の衣装がこれまた可愛いんだ。大阪公演のスポンサーでもあるmiki
houseの赤のトレーナーを着て登場してくれるんです。これはどうやら東京等では無かったらしいです。(東京からやって来たCONVOYファンの方談)
そして23日のカーテンコールはもっと凄かった。場内がほのかに明るくなってからも止むどころか、激しくなる拍手。カーテンコール5回でした。メンバーが全員手を振ってくれていたけど、絶対にサムさんは一点に向かって振っていたような気がするな。(笑)
本当に素敵なショーを有り難う。
CONVOYって個々のメンバーが得意ジャンルを持ちながらも、その他の分野でも高いレベルにあるというのは本当に凄いことだと思います。それにあの鍛え上げられた肉体のすばらしさ。ああ、病みつきになりそう...困ったなぁ。(笑)どうやら私はダンス班が好きらしい。やっぱり踊る時のしなやかさやセクシーさに目が奪われてしまいますもの。最後にすごく印象に残っているのはラプソディ・イン・ブルーがすごく効果的に使われていること。選曲も素晴らしいんです。
(注)劇中ではメンバーは自分達の父親の役で登場しますが、ややこしくなるのでメンバーの名前で書いております。