やってきた

 

 次世代のホビーフェアではあるが、ゾイドには旧世代がある。やはり旧来からのユーザーにとっては、旧シリーズのゾイドも忘れてはならない。

そこは、トミーもツボを押さえているようで、ブースの一角には、「旧大戦時のゾイド」として、現在メディア展開されている時代設定の40年前の時代のゾイドとして、未だ再販に至っていないゾイドが並べられていた。

 しかし、一番目を引くところに、海外版のオルディオスを持ってくるのは、「?」と思わされるが、「旧大戦」という言葉と、黒いゾイドが、戦争という暗い過去を演出するのに、もってこいの配置であったような気がしてならない。この結果、現在の子供達の目に、旧シリーズのゾイドが何となくかっこわるく見えるようであれば、逆にこの先展開される、新シリーズオリジナルの機体が現代的なイメージをおこさせ、現在のゾイドの人気を誘引させるのに良い演出であったことを願いたい。なお他に目に付いた海外版と言えば、アメリカのロボストラクス版のゲルダー。後にこのゲルダーは、ホビーフェア参加者の間で、謎の機体として、話題を呼ぶこととなった。

 今回赴いた最大の旧シリーズ・ゾイドは、マッドサンダーであった。 

多くのファンを魅了するその巨体は、ブースの一角では狭すぎ窮屈そうであった。まだ再販は決まってないため、それを待ち望んでいるファンにとって、こうした機会にその姿を眼にすることが出来るのは、イベントならではの楽しみであろう。

 その中、一体の異色の機体があった。真っ白なシンカーである。コクピットは新シリーズのゲーターのモノであろうか、旧大戦時の機体として並んでいたものの、前述のイビルペガサスと違い、海外においても販売されていなかった色のシンカーである。もしや、再販決定か? ホビーフェア開催の時点では、ファンの再販希望ゾイドの一つの域を出なかったシンカーもどうやら再販も決定したようで、この時は、テストショットをそのまま持ち込んでの展示であったようである。

 

 今回のホビーフェアでは、旧シリーズはお披露目的な展開であったことは否めない。次回のホビーフェアでは、旧シリーズも新シリーズも既存の事実としてのゾイドという事で、同じ機体を新旧並べた色の違いと性能(設定)の違いがわかるような、おもちゃ的な9年のブランク、設定的な40年のブランクがどのような結果を生んだのか、見比べられるような展開を期待したい。

 

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