サーベルタイガーMk-2・プロトタイプ派生型・ディープシャドー |
潜伏攻撃型 |
SabreTiger Mk-2 Prototype DeepShadow |
帝国側 |
型式番号 |
EPZ-003-XSD |
シリーズ |
B/O |
タイプ |
<トラ型> |
発売 |
- |
全長 |
15.8m |
定価 |
- |
全高 |
11.5m |
オペレーション |
バッテリー |
全幅 |
5.7m |
ライト点灯 |
無 |
重量 |
92.8t |
使用電池 |
単3×1 |
最大速度 |
226km/h |
部品点数 |
- |
乗員 |
2名 |
ゴムキャップ |
E(グレー)21個 M(グレー)2個 |
搭載ビークル |
無 ただし帝国軍標準コクピットを装備 |
主成形色 |
ブラック・帝国レッド・メタルブラック・シルバー |
主要目的 |
潜伏偵察・隠密行動・格闘戦 |
キャッチフレーズ |
俊敏な動きに攻撃力と隠密性をプラス。 |
ギミック |
口を開閉しながら4本足で前進します。同時に、背中のミサイルポッドを上下させ、後部ウイングを開閉します。コクピット2カ所も開閉可能。 |
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その他 |
- |
装備
装備名 |
搭載数 |
特徴 |
3連衝撃砲 |
1 |
胸部に装備 |
高速キャノン砲 |
2 |
|
大型赤外線・レーザーサーチライト |
1 |
|
高圧濃硫酸噴射砲 |
1 |
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レーザーサーベル |
2 |
口の牙 |
8連ミサイルポッド |
1 |
|
全天候3Dレーダー |
1 |
特徴
帝国軍トラ型をプロトタイプとし、機動力アップをはかるため高軌道飛行ウイングを装備し攻撃力をも高めている。 開発は、帝国軍が中央大陸を脱出し逃げ延びた暗黒大陸で始まった。当時Mk-2へのアップグレード計画は主力ゾイドとなるアイアンコングが最優先とされたため、サーベルタイガーのアップグレードは思うように進まなかった。その為、攻撃力のアップには、アイアンコングの右肩にも装備可能な汎用性を持たせた大型ビームランチャーを、アタッチメントを換えることによりサーベルタイガーにも装備可能にさせることで急場をしのぐ方法が見いだされた。しかし、帝国軍は来るべきD-dayと中央大陸奪還のため、中核をなすサーベルタイガーのより性能を引き出しやすい専用のアップグレードを切望し研究は続けられた。 そこで開発されたのが8連ミサイルポッドと高軌道ウイングと補助エネルギータンクのユニットである。これら装備は、大きさ重量ともにサーベルタイガーのもともとの性能を大きく犠牲にすることなく装備することが可能となる事が予想され、サーベルタイガーのアップグレードの方針はこれに決定した。 8連ミサイルポッドには、同時に複数の目標を攻撃する能力を持たせる事が決められていた。そのためには、全天候3Dレーダーとミサイルポッドをリンクさせるためには、独立しているレーダー管制コンピューターと火器管制コンピューターをリンクさせる必要があった。だが、この時点では、まだそのエレクトロニクスの技術がそこまで追いついていなかった。そこで、帝国軍技術部は、単座型のサーベルタイガーMk-2をあきらめ、レーダー手を同乗させ、その操作によりレーダーとミサイルポッドの連動を可能にすることを見いだしたのであった。これに伴い、8連ミサイルポッドアタッチメントにレーダー手席として帝国軍標準コクピットが装備されることになった。 こうして、複座型となったサーベルタイガーMk-2プロトタイプが完成され、運用における試験評価に入った。サーベルタイガーMk-2プロトタイプは、大型ビームランチャーを装備したサーベルタイガーよりも機動力を落とすことなく、大きな破壊力を維持することが出来たため、当初目指されたサーベルタイガーの性能を犠牲にしないアップグレードはほぼ達成されたといえ、軍首脳部は、武装においてはすぐに合格点が与えられた。しかし、軍首脳部は、来るべき決戦と部隊配備を想定し、単座型のサーベルタイガーMk-2を望んだため、この試験評価の間も、新たなエレクトロニクスの開発は休むことなく続けられた。 そして、8連ミサイルポッドとレーダーを同時に制御する火器管制コンピューターが完成したのは、デスザウラー就役後であり、各所にデスザウラーで成功した技術が取り入れられたため、サーベルタイガーMk-2は、単座型のグレートサーベルとしてやっとロールアウトすることになったのである。
ここに登場するディープシャドーは、サーベルタイガーMk-2プロトタイプが試験評価中に造られた潜伏行動を目的とする複座型のサーベルタイガーMk-2である。長期間の潜伏行動では単座よりも複座の方が、パイロット一人にかかる負担が軽減されることが考えられたため、複座型のサーベルタイガーは理にかなった機体であった。これら偵察や潜伏行動を主目的とする部隊では、グレートサーベル就役後も、このサーベルタイガーMk-2プロトタイプを元に建造された潜伏攻撃型のサーベルタイガーがグレートサーベルにアップグレードされないまま多数配備され続けたり、逆に、グレートサーベルに帝国軍標準コクピットを増設しあえて複座にしたタイプが建造され、配備され続けた。
一部情報筋では、潜伏攻撃型のサーベルタイガーMk-2は、プロトタイプの試験評価の結果を待たずに、早々と十数体が建造配備され、帝国軍がD-dayに備えて中央大陸に潜伏し偵察を行っていたのは、この潜伏攻撃型として建造されたサーベルタイガーMk-2プロトタイプとも言われている。中央大陸の動向を探るという目的から、共和国軍ゾイドと遭遇し戦闘になることは極力避けることが想定されたため、試験評価中の機体でも、サーベルタイガーという実績だけで、実用には支障無いと判断されたのが理由とも言われている。これら情報の混乱は、サーベルタイガーMk-2の開発の経緯が極秘扱いであった事を物語っていると言える。 |
掲載バトルストーリー
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もともとの発端は、ギミックです。Mk-2にアップしたゾイドはなぜギミックも増えなかったのだろうか、という疑問は以前から抱いており、その回答を見いだしたかったのです。Mk-2にアップグレードした4つのゾイド、ゴジュラス、アイアンコング、シールドライガー、サーベルタイガー、の中で、最も改造が簡単だと思ったのが、グレートサーベルだと思ったので、これから手をつけてみたのです。ですから、色は、グレートサーベルと同じモノにする、という原則がありました。しかし、全く同じではおもしろくないので、グレートサーベルの赤い部分を帝国レッドにして、全体的に暗めの配色にしました。でも、並べてみれば一目瞭然、やっぱり大きくグレートサーベルとは変わりませんね。
わかると思いますが、左が今回改造したサーベルタイガーMk-2、右がノーマルのグレートサーベル。画像では赤の違いはわかりにくいのが残念です。ノーマルのグレートサーベルのウイングがないのはなぜでしょう? ご想像におまかせします。
全体的に暗めの色に仕上げることに決めたので、せっかくだから設定を潜伏攻撃型ゾイドにすることにしました。イメージ的には攻撃型潜水艦のような目的を持ったゾイドと思って下さい。押し黙って行動するが、いざとなったら恐ろしい牙をむくという、サーベルタイガーというもともとのゾイドと設定がうまくあっていると思っています。そして、こうした潜伏行動を取るからには複座型の方が良いであろうと考えました。当初は、頭部のコクピットをタンデム式にしようと方法を色々考えたのですが、腕に自信がなかったのでやめました。仕方ないので、帝国軍標準コクピットをどこかに装備することで複座にするというやり方に変更し、やっと決まった場所が、ミサイルポッドアタッチメントの一部だったのです。で、ここにコクピットを装備するからには、それなりの根拠をがほしかったので、グレートサーベルの原型となる、サーベルタイガーMk-2プロトタイプでは、エレクトロニクスが追いついていなかったので人力で補わざるを得ないのでコクピットが用意されたという設定を持ってきました。
今回は珍しく手順は、ほぼ掲載したとおりの方法を取っています。理由は単純。翼の駆動ギミックが出来なければ、それ以上の改造をやるのをやめようと決めていたからです。もし、失敗したらそこで、単に、赤いランナー部品を帝国レッドにしただけのグレートサーベルに作り替えようと思っていたからです。
最大の問題は、ウイングの可動ギミックです。どこか1カ所を動かすだけで、2枚のウイングが同時に同じ角度動くようにすることでした。各種のT字型のポリジョイントの組み合わせを色々考え試したのですが、いずれも、2枚のウイングを独立して動かすのであれば、良いアイディアでしたが、同時に同じ角度、となると良い方法ではありませんでした。で、いきづまったときに、以前にガンブラスターを改造したときにあまったミニ4駆用のギアが二つ目に入り、それをウイングに差し込んだら、結構簡単に収まったので、じゃあこのギアを通して動かすには、2枚のクラウンギアを使えばいいじゃないか、となって、この方法にたどり着き、晴れて作業を続けられるようになりました。
こうして、ワンアクションで2枚のウイングを同時に動かすことが出来るようになったので、今度は、その動力をどうやって後ろまで導くかです。もともとから、口の開閉の動きを後ろまで導こうと思っていたので、後は具体的な方法でした。ガイドレールを造って滑りを考えたり、当初は何かしらのU字溝のような部品を適度な長さに切って張り付けようと思いました。ところが、それ以上に、ウイングユニットとの連結を考えたときに、ポリジョイントを用いた方がよいということに気づき、それを用いるならサンドイッチ方式がよいであろうと気づいたので、まずそれを作成しました。そして、サンドイッチ方式を用いるなら、ガイドレールはモノレールのようにまたぎ式にすればよいと思いつき、結果採用したのが紹介してきた方法です。
しかし、それにしてもこれをやったときに驚いたのが、その寸法です。パワーユニットの上側とボディーの背中までの間にあいている隙間が5ミリ強なのです。なので、パワーユニットを削って、5mmのプラ角棒を張り付ければそのままガイドレールになりますし、サンドイッチ構造の部品の厚さも5mmにすればよいのです。そして、何よりもっと驚いたのが、背中に空いた穴。ここに前後5mmの突起部品を持ってきても口の開閉ギミック部品が前後に動くことに連動させても、全くボディー部品に干渉しなかったことです。図面を引いたときは、ある程度干渉するから前後を削ったり、ボディーの穴を大きくしたりの加工が必要であろうと思っていました。
しかし、造った部品の方は図面の通りで問題なく、ボディーの穴の方は、金型の関係だと思いますが、上から見たとき、完全な台形になっていなかったので、その部分を確実に台形になるように形を整えるという意味で削っただけで、ギミックに干渉するから穴を大きくしなければならなかった、というわけではなかったのです。このギミックを完成させたとき、当初のサーベルタイガーは、この穴から何か動きを取り出す予定があり、何かもうワンアクションあったのではないかと思うようになりました。もともと1980円で発売されたサーベルタイガー、もし、もうちょっと値がはっても、もうワンアクションあったのであれば、その動きを見てみたかったです。
8連ミサイルポッドのギミックは以前からあの方法を取ればできるであると、漠然と考えていたので、改造に迷いはなかったです。しかし、ミサイルポッドに5mmのプラ角棒を張り付けるというアイディア
は、今回実際に作業を行って採用した方法です。
このようにギアにBB弾を詰め込むようにしたのは、最終的に本体に接続した際に、Mキャップを用いたかったからです。ゾイドに元からあるギミックであるような演出をしたかったので、あえて、この軸にMキャップが止まるように軸に3mmのプラパイプを用いました。ですから、このMキャップにぶつからない範囲での装飾という要求から、単にBB弾を差し込むだけで終えてしまったと言うわけです。我ながら良いアイディアであると思っていますがいかがでしょうか?
では、実際にはどのように動くかと言いますと・・・・・
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口を開いたときに、8連ミサイルポッドはアタッチメントに収納され、ウイングが立ち上がります。 |
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逆に、口を閉じたときに、8連ミサイルポッドが立ち上がり、ウイングは横に広がります。偶然とはいえ、口を閉じたときには首を少し下げるので、かえって発射体勢っぽいので、良かったなと思っています。
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毎度の事ながら、ゾイドの特徴である、分解組立が可能な要素は残してありますので、もしオフでもあれば、目の前で分解してその構造を見せてさしあげます。でも、よく考えると大した構造ではないんですよね。最初にやった者勝ち的な改造でした。
無事ゾイドも復活し、いよいよ安心して改造も出来るようになりました。今後は、各種模型雑誌に、色々なゾイドの改造例が載ることになるでしょう。模型雑誌の改造は、やっぱり動きよりも装飾的な改造になるのでしょうか? こんな動きを追加するのだって、立派なゾイドらしい改造だと思いますがいかがですか?