DOS/Vまとめと追憶 ~廃人ver.~
制作者:KrK (Knuth for Kludge)
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KrK's Cracked Text
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雑多
DOS/V
IBM DOS J4.0/V
- 1990/10/11
- 初版はPS/55シリーズ5535-S用に用意された「J4.05/V」
- 5530-SJ4に搭載された「J4.0/V」が初版、という情報もあり
- 非公式にPC/AT互換機上で動作
- まだマスコミ・雑誌で取り上げられることは少なかった
- 一方でマニア(廃人)が食いついた
- 結果、5535-S本体よりOSの方が出荷数が多いという状況になった
IBM DOS J5.0/V
- 1991/11
- PC/AT互換機に正式対応
- HMAメモリ、UMBメモリに対応
MS-DOS 5.0/V
MS-DOS 6.0/V
- 1993
- 存在したのかはっきりしない
- 日本語版Wikipediaには普通に記載されている
- 英語版Wikipediaでは要出典(citation needed)タグが付いている
- 英語版6.0は機能強化よりも、同梱ツールの充実が図られた
PC DOS J6.1/V
- 1993/12/10
- マイクロソフトとの共同開発終了後
- V-Text標準搭載
- ドライブ圧縮プログラム「SuperStore」
- 16MB以上のメモリに対応
MS-DOS 6.2/V
- 1993/12/10
- マイクロソフト製DOS/V唯一のパッケージ販売
- 「$FONT.SYS」を「JFONT.SYS」と改名
- 「$DISP.SYS」を「JDISP.SYS」と改名
- ドライブ圧縮プログラム「DoubleSpace」
- デフラグツール、ウイルス対策ソフトなどを同梱
- 「6.21」では、権利問題で「DoubleSpace」を削除
- 「6.22」では、再開発された「DriveSpace」を搭載
PC DOS J6.3/V
- 1994/05
- V-Textに拡張テキスト・モード追加
- CD-ROMを標準でサポート
- HIMEM.sys、EMM386などに改良が施された
PC DOS J7.0/V
- 1995/08
- スクリプト言語「REXX」をサポート
- 『DOS/V Extension 2.0』のフルセットをバンドル
- ドライブ圧縮プログラム「Stacker」
- 初めてCD-ROM版が提供された
MS-DOS 7.0
- 1995/11/23
- Windows 95の内部バージョン
MS-DOS 7.1
- 1996/08
- Windows 95OSR2/98/98SEの内部バージョン
- FAT32に対応
PC DOS 7.1
- 1996
- 「IBM ServerGuide Scripting Toolkit, DOS Edition」に同梱
- FAT32に対応
- 英語版
PC DOS 2000 日本語版
- 1998/07
- IBM製DOS/V最終版
- 西暦2000年問題に対応
- ユーロ表示に対応
MS-DOS 8
- 2000/09/23
- Windows Meの内部バージョン
OS/2
OS/2 J2.0
- 1992
- 世界初のPC用32bitOS
- Windows3.0互換環境「WIN-OS/2」と、複数のDOS互換環境を所持
- 日本語版のDOS互換環境にDOS/Vが含まれた
OS/2 J2.1
- 1994
- WIN-OS/2がWindows3.1互換に
- DOS互換環境にV-Textが組み込まれた
OS/2 Warp V3
- 1995
- 32bit専用に
- DOSを起動する「二重ブート機能」を搭載
OS/2 Warp 4.0
- 1996
- 「Device Driver Pak」により対応デバイスが増えた
eComStation
- 2001
- IBMからライセンスを受け、Serenity Systems Internationalが開発・販売
- 内部バージョンは「J4.50」らしい
- 日本語版がある様な無い様な…
- 公式ページ
ArcaOS 5.0
- 2017
- IBMからライセンスを受け、Arca Noaeが開発・販売
- 多分英語版のみ
- 公式ページ
DOS/V用ドライバ関連
$fontx.sys
- DOS/V 互換 font driver
- ©1991 Lepton (Takashi Oyama)
- 無償
- Extened font driver for DOS/V
- PC DOS「$font.sys」、MS-DOS「jfont.sys」の上位互換フォントドライバ
- DOS/V標準以外のフォントを使用できた
- メモリ常駐量がコンパクト
$DISPH.SYS
- DOS/V Hi-Text Display driver for SVGA
- ©1991 h.murata
- 無償
- $DISP.SYSのパッチ
- SVGAの800×600で日本語が表示できた
- V-Textの前身
DISPS3
- DOS/V 互換 display driver
- ©1992 Lepton (Takashi Oyama)
- 無償
- PC DOS「$disp.sys」、MS-DOS「jdisp.sys」の上位互換ディスプレイドライバ
- S3チップ特化版
- 高解像度かつ非常に高速な日本語表示ができた
- 6×12、8×14、8×16といった色々なフォントサイズを表示できた
DISPV
- DOS/V 互換 display driver
- ©1991 Lepton (Takashi Oyama)
- 無償
- 上記『DISPS3』の汎用版
- SVGA上にて800×600の解像度で表示する事が可能となった
- 添付ドキュメントからすると、こちらの方が早い…?
DOS/Vスーパードライバーズ
- フロッピーディスク付き書籍
- ©1993 C.F.Computing、ソフトバンク
- 市販
- 上記『FONTX』『DISPV』などを拡張したドライバー集
DOS/Vスーパードライバーズ32
- フロッピーディスク付き書籍
- ©1994 C.F.Computing、ソフトバンク
- 市販
- 高速32bit版
- 対応チップ追加なども施されている
IBM DOS/V Extension
- V-Textセット
- ©1993 日本IBM
- 市販
- IBMが正式採用して製品化したもの
- プリンタにも日本語印刷のための機能が搭載された
IBM DOS/V Extension 2.0
- V-Textセット
- ©1994 日本IBM
- 市販
- 縦書き表示に対応
- 文字拡大「ローテキスト」に対応
PANSI
- ANSI.SYSのフリーソフトウェア版
- ©1994 Shozo Ito
- 無償
- 「Pseudo-ANSI.SYS」の略
- テキストグラフィックス機能を提供するドライバー
- エスケープシーケンス等、「ANSI.SYS」の機能はちゃんと搭載
- 更にJ-3100等でサポートされている機能も搭載
- 必要な時に組み込み、取り外しできる「PANSI.COM」も用意
QEMM-386
- メモリマネージャ
- ©1993 Quarterdeck
- 市販
- ソフトウェアEMSドライバ
- UMA、EMS、XMSへのアクセスを提供する
- プログラムをUMBやHMAにロードすることができた
WXⅡ+
- FEP(日本語入力プロセッサ)
- ©1991 エー・アイ・ソフト
- 市販
- 標準のFEPより軽い
- Windowsの「MS-IME」はこれのWindows版を改良したもの
- 『WXⅢ』も存在するが、1995年発売であまり日の目を見なかった
WXP for J-3100
- FEP(日本語入力プロセッサ)
- ©1989 エー・アイ・ソフト
- 無償
- J-3100(DynaBook)だけで動くフリーソフト版
wxpdosv
- WXP for J-3100 を DOS/V で動かそうとする試み
- ©1998 たかぴゅう(小林隆)
- 無償
- J-3100固有のBIOSコールをエミュレートする常駐ソフト
KI-Shell
- COMMAND.COMの拡張
- ©1986 石野恵一郎
- 無償
- 通常のCOMMAND.COMで受け付けられるコマンドがすべて実行できる
- 更に行編集機能、ヒストリ機能等を実現
lhon/lhoff.com
- command.comをUMBにロードする超小型ユーティリティー
- ©1994 IsaacRC
- 無償
- 20byte×2と、圧倒的に小さい
- DOSの公開されたファンクションだけを使っており、比較的安全
ADDDEV.EXE
- デバイスドライバ組込用ソフトウェア
- ©(年不明) rusu
- 無償
- NECのMS-DOSに付属している「ADDDRV.EXE」と同等の事を行なう
- 起動後にCONFIG.SYS互換ファイルを読み込ませる感じ
- 組み込んだデバイスドライバを外す「DELDEV」も用意
DOSVER
- DOSのバージョンを変更する
- ©1999 横谷絵理奈 (Yoko Yah Erina)
- 無償
- メモリに常駐して偽のDOSのバージョンをアプリケーションに通知する
MACCD
- MSCDEX互換デバイスドライバー
- ©1994 T.Shimizu
- 無償
- MacintoshのCD-ROMを直接使用できる
FD
- ファイル管理ツール
- ©1989 出射 厚(A.Idei)
- 無償
- 現在[いつ?]まで続く「FD型ファイラ」の源流
- 名前は「File & Directory Tool」から
- V-Text対応
MIEL
- テキストファイル高速ページャー
- ©1989 出射 厚(A.Idei)
- 無償
- 上部がファイラ、下部がテキストビュアーになっている
- ファイルの最初の内容が簡単にMIEL(見える)
- エディタ、アーカイブユーティリティの起動にも対応
- 上記『FD』に組み込んだビュー表示部分を独立させ拡張したもの
- 名前は「Multi text Edit & Look util」から
FILMTN
- ファイル・メンテナンス・プログラム
- ©(年不明) K.Ishida(石田 健仁)
- 無償
- 読みは「フィルメンテ」
- 名前は「File Mentenance」から
- 一行マクロ対応
- 上記『FD』より多少重いが、多機能
LHMTN
- 圧縮ファイル・メンテナンス・プログラム
- ©(年不明) K.Ishida(石田 健仁)
- 無償
- 圧縮されたファイルのメンテナンスを行う為のツール
- 上記『FILMTN』と連動
VZ Editor
- テキストエディタ
- ©1989 兵藤嘉彦(c.mos)、ビレッジセンター
- 市販
- テトリスが作れるほど多機能・柔軟なマクロを搭載
- V-Text対応
- 「Vz Editor」と「z」が小文字で書かれることも多い
VMAP
- メモリの利用状況を表示するツール
- ©1989 兵藤嘉彦(c.mos)、ビレッジセンター
- 市販
- 上記『VZ Editor』に同梱
- メモリ空け作業に必須
HSB (High Speed Boot controller)
- 高速で再起動を行なうプログラム
- ©1994 Masao
- 無償
- CONFIG.SYS、AUTOEXEC.BAT、DOSシステムの切り替えが可能
- CONFIG.SYSをいじってメモリを空ける行為に必須
- 個人的に、コマンド一発でMS-DOSとPC DOSを切り替えられたときには感動した
- 常駐させることでホットキーも利用可能
BATCP (BATCH FILE Compiler)
- .BATファイルを .COMファイルにするツール
- ©1990 Yohei Shimizu
- 無償
- バッチファイルの制約である、いくつかの部分が回避される
- 独自の拡張コマンドも存在
- 「CTRL-C を無効にする」などの機能も
- .exeファイルにすることも可能
BU (BATUTY)
- バッチファイルで使えば便利なユーティリティ
- ©1989 Yohei Shimizu
- 無償
- 環境変数を数値変数とみなして計算、乱数を発生
- C言語のprintf()感覚で文字列を標準出力
- ドライブの空き容量を調べる
- ファイルの容量を返す
- など
- 変わったところでは「ビープを鳴らす」なども
LHA
- 圧縮書庫管理プログラム
- ©1991 Yoshi(吉崎 栄泰)
- 無償
- 当時のパソコン通信では、基本これで作った「LZHファイル」が使われた
- 現在では脆弱性が存在することが分かっている(らしい)
- 自己解凍書庫(SFX)も作成可能
LHE(SuperFast LZH Extract Utility)
- LHAで圧縮したファイルを解凍するプログラム
- ©1994 TEA
- 無償
- LZHファイルを高速に解凍
ish file converter
- ファイル形式変換ツール
- ©1986 石塚匡哉
- 無償
- バイナリファイルをテキストに変換・復元
- 分割機能、エラー検出・自動復元機能も搭載
- パソコン通信掲示板にCGを載せるのに使ったりされた
WSP
- 小さな差分作成・更新プログラム
- ©1992 amaproワキチ(和田浩一)
- 無償
- 自己展開形式の差分ファイルも作成可能
- 複数の差分データを一つのファイルにまとめる機能も搭載
BDIFF/BUPDATE
- バイナリファイル差分出力・更新プログラム
- ©(年不明) T.Tanaka,TNT Technology
- 無償
DCU (Disk Copy Utility)
- ディスクコピーユーティリティ(XMSメモリ・EMSメモリ対応)
- ©1992 Camel
- 無償
- データバッファとしてXMSメモリ、EMSメモリを使用
- フォーマットしながらのコピーなどの機能も搭載
- 読み込んだディスクの内容そのままをファイル化することができる
- どちらかというとファイル化がメイン
DCUX
- ディスク吸出しファイルを解凍する
- ©1993 FREE WING
- 無償
- 上記『DCU』で作成したファイルから直接中身を取り出す
- .DFC.OCT.HDM等の吸い出しファイルにも対応
DFDRV
- デバイスドライバ
- ©1994 thomas、FEZ
- 無償
- ディスクのイメージファイルをドライブ化
- 上記『DCU』にて作成されるディスクファイル等8種類に対応
- ディスクファイルの吸い出しと吐き出し機能も搭載
WTERM
- 通信ソフト
- ©1987 H.INOUE & TOMTOM
- 無償
- 日頃パソコン通信をする人間が開発しているのが特徴
- 自動運転などができるマクロ機能搭載
KmTerm for eXpert
- エキスパート用の通信ソフト
- ©1993 DAIJU
- 無償
- 高機能
- コンパイルが可能なマクロ言語
3D BENCHMARK VGA
- ベンチマーク(機能測定)ソフト
- ©1992 DIMENSION INTERNATIONAL
- 無償
- 後々までベンチマークの基準となる
- 秋葉原のDOS/Vショップの店頭で軒並みデモに使われていた
LSI C-86 試食版
- セルフCコンパイラ
- ©1993 エル・エス・アイ ジャパン
- 無償
- 「試食」のためには不必要と思われるファイルをはずしたサブセット
- コンパイラ本体を「Sモデル」しかコンパイルできないように変更
- 作成したプログラムによる、手数料と認められる額を超える金銭の授受は禁止
- 当時プログラム環境はバカ高かったので、広く使われた
Norton Commander
- ファイルマネージャ
- ©1986 Symantec
- 市販
- ファイル操作オブジェクトを2つ同時に表示するのが特徴
DOS/V用アプリケーション
MIDI Display
- MIDIデータ演奏ソフト
- ©1994 どくきのこ
- 無償
- 歌詞&画像ファイル「WRD」対応
MIMPI for DOS/V
- MIDIデータ演奏ソフト
- ©(年不明) [斎 藤]
- 無償
- BEEPでの演奏が可能
- WRD非対応
マルチ画像ローダMJL
- マルチ画像ローダ
- ©1994 電脳科学研究所/BERO
- シェアウェア
- 複数のグラフィックボード、複数の画面モード、複数の画像形式に対応
- 「これさえあればOK」というソフトが目標だったとか
- MAG MKI PI BMP(RLE) Q4 JPG PIC P2 Q0(RGB) DJP TIF GIF PCD PICT PCXに対応
- フリーウェア「MJL/Lite」同梱
ごたくどす
- 標準MSーDOS用五者択一式クイズゲーム
- ©(年不明) Q舎
- 無償
- 8ジャンルから選択
- 1ステージ8問、全16ステージで得点と正答率を競う
- 多くの問題データが作成・配布された
- 「ボスが来た!」機能搭載
KISS for DOS/V
- KISS(KISekae Set system)のDOS/V版
- ©(年不明) ずゐさん(YoshinoZui)
- 無償
- パソコン上で着せ替えを行うソフト
- 多くの対応データが作成・配布された
KISS for SVGA (VESA BIOS)
- KISS(KISekae Set system)のSVGA版
- ©1996 Hx2
- 無償
- パソコン上で着せ替えを行うソフト
MASL/V
- MASL(Memorymapped Animation Scenario Language)のDOS/V版
- ©1994 AOI☆(あおいほし)&KUNI
- 無償
- 音声つき動画再生ソフト
- 多くの対応データが作成・配布された
森ベンチ
- MASLベンチマークデータ
- ©1994 kuni
- 無償
- 上記「MASL」対応データ
- 「森:xx枚」とはこれのこと
- 元々はジョークソフトのつもりだったとか
WebBoy
- Webブラウザ
- ©1997 日本IBM
- 市販
- メールクライアント機能も持っていた
- 日本のみで販売
- 古いPCを再活用する「リサイクルウェア」として発売
Windows3.x用ソフト
DDD (Display Dispatch Driver)
- ディスプレイドライバ
- ©1992 C.F.Computing(西川和久)
- 市販
- Windows3.0のハイレゾリューションで正しく日本語を表示できた
- 英語版ドライバをそのまま日本語版に対応させる
- 日本語Windows3.0が「まともに」動かせるように
Win/V
- 英語版Windowsで日本語描画・入力を可能に
- ©1994 C.F.Computing(西川和久)
- 市販
- 日本語版より軽い環境が構築できた
- 日本未発売の「Windows For Workgroup 3.11」を日本語化することも可能
最終更新:2024/12/29
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