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厚生委員会

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1993/03/25

 

吉井(光)委員 これも非常に大事な問題でありますし、こうした私たち男性では気がつかないような問題が最近非常に大きな声となって上がってきているわけでございますから、ひとつこうした問題についてもよく配慮をしていただいて、それなりの御配慮を願いたいと思うわけでございます。
 次に、予防接種の統一料金化、また完全無料化についてお考えをお尋ねしたいのです。
 きょうの新聞によりますと、厚生省は昨日、公衆衛生審議会伝染病予防部会に予防接種制度の見直しに関する委員会を設けて、そして義務制緩和を軸に、この制度を抜本的に見直すよう諮問されたようでございますが、この予防接種自体の見直しということもさることながら、予防接種の統一料金化と完全無料化。いわば三種混合、それからはしかなどの予防接種法で定められている接種は、通常全額市町村の負担となっております。同じ三種混合でも、病院によっては料金に千円近く差があります。これはどういうわけなのか。やはり同一の接種は当然同一の料金にすべきではないかと思います。
 また、指定された期間内に接種をしなかったり、地元医師会の範囲を超えた地域での接種、これは現在個人負担となっていますね。これも非常におかしい話でございます。むしろ医療面から子供たちの生命、身体の安全を事前に守るということが私は予防接種制度の目的であると思うわけでございまして、こうした場合の予防接種も含めてすべて無料化にすべきだと思うのですが、いかがでしょうか。
谷政府委員
 予防接種のことについてお答えをさせていただきます。
 今お話ございましたように、予防接種法に基づく予防接種のうち、いわゆる定期の予防接種につきましては原則無料で実施をされているというふうに理解をしております。
 一方、この予防接種というのは、御承知のように実施主体が市町村であるというようなことでございますので、市町村の区域外で予防接種を受けられた場合、あるいは今もお話ございましたMMRという、はしかとおたふく風邪と風疹の三種混合のような場合には、これはいわゆる任意の接種ということで、接種される方が希望する場合にやるといったような予防接種でございますので、この場合には料金をいただいているということが実態でございます。
 ただ、今お話ございましたように、実際の料金にばらつきがあるということでございますが、私ども率直に申し上げて、市町村段階での料金について必ずしも十分に把握をしておりませんので、どの程度のものなのか、一回調査をしてみたいというふうに考えております。
 それから、今ちょっとお触れになりましたが、予防接種全体の問題につきましては、昨日公衆衛生審議会の方に厚生大臣の方から制度全体の見直しということで諮問をさせていただいておりまして、最後の方でお触れになりましたこの予防接種をどういうふうに考えていくかということについては、その中で今後御検討をいただいてまいりたいというふうに考えております。
吉井(光)委員 この予防接種につきましてもいろいろ議論の分かれるところでございまして、例えば義務制が緩和される、こうなりますと、今もお答えがありましたように、みずから進んでこの予防接種をしたい、こういうものについては当然有料化にすべきだという意見もございます。しかしながら、反面、やはり子供の健康を守り、生命を守るという立場から考えれば、いやこれは当然無料化にして、だれでも安心して接種が受けられるようにすべきではないか、このような意見に分かれるわけでございます。皆さん方はやはり役人的発想に立たざるを得ないかもしれませんけれども、生活者の立場に立ちますと、そうしたことも当然ひとつ考えに入れていただきたい、このように私も強く要望するわけでございます。
 次は、出産費の差異と正常分娩の保険適用でございますが、通常の出産におけるところの費用の取り扱いにつきましても、分娩費といった現金給付の形ではなくして、療養給付あるいは高額療養費のように医療給付の形にすべき段階に来ているのではないか、このように思います。同じ出産という点について着目をするならば、正常分娩であるか、それとも異常分娩かの差異でこの保険適用の有無を決めているということは、これも考え方が少しおかしいのではないかというような気がするわけでございます。
 また出産費用におきましても、正常分娩では三十二万から三十三万円、これが時間外となりますというと三十七万から三十八万円、異常分娩では、帝王切開等の場合ですが、これが二十二万から三十万円、そして一般異常の場合は正常分娩よりも一万円程度高くなる、こういう話でございます。これも私たち男性の素人考えかもしれませんけれども、ちょっとおかしいような気もするわけでございます。大変な苦しみを乗り越えて出産した方が高い料金というのも何か違うような気もしますし、そもそも出産においては同じことでございますから、費用差があるべきではない、このように思うわけですが、いかがですか。