「判決を前にして…」

平成15年2月12日

Aの母親から

 

10年間の長期にわたり闘ってきた裁判が、今1つの節目をむかえようとしています。

MMRワクチンのせいで、無菌性髄膜炎にかからされ、その後、健康状態が回復することなく死んでしまった長男のために、他にとる方法がなくはじめた裁判です。

息子の死亡直後、私と主人は箕面市立病院から言われた死亡原因(他の病気のせい)に納得がいかず、病院にかけあったり、市役所や大阪府庁にも何度も足を運びましたが、まともには相手にされませんでした。病院の医師達は3年後に予防接種被害認定制度で、MMRとの因果関係を認められた「無菌性髄膜炎」に関してさえ、否定してやろうという姿勢だったんです。

豊中市役所や大阪府庁の職員達にも「このワクチンで、他に重篤な副作用はおこっていない。」と、まるでうちの息子が特異体質だったように言われました。

私達は、このまま泣き寝入りするわけにはいかない、あのワクチンは、何か変だと感じ裁判にふみきりました。裁判することで、きっと本当の事がわかるだろうという望みをかけて…。

そして、私達にとって初めての経験である裁判がはじまりました。裁判というのは、主に書類のやりとりで進められます。このやりとりの中で、被告である国や阪大微研の人達は、MMRのせいで病気になってしまったり、死んでしまったりした、接種する前はとても元気だった子供達のことをどれだけ認識してくれているのでしょうか・・・?

人の命の重さというものを、もっともっと感じてほしいです。

欠陥ワクチンをつくってしまったことを、素直に認めて謝ってほしいです。

私達家族にしたら、あのMMRさえしていなかったら、絶対にあの子は元気に生きていたと思っています。亡くなった日よりも誕生日が来ると「あー、元気だったら今何才だろう。」と年を数えてしまいます。あんなに元気だった子がワクチンのために命を奪われてしまうとは、本当に悔しい思いです。

最近になって、接種開始直後にも死亡事故が起こっていた事や期限切れワクチンが使用されていた事などがわかってきました。

なぜ、さっさと中止してくれなかったのか、いえ、実施なんかしなければよかったんです。こんないい加減で、でたらめなワクチン行政は許せません。

裁判の中で、私たちは自分の言いたい事を精一杯伝えました。

裁判所は、私達の主張と国やメーカー側の主張のどちらが理にかなっているか、よく真実を正しく見分けてほしいと思います。そして、みんなが納得の行く判決を期待して待ちたいと思います。

  最後になりますが、これまで支援して下さった皆様、本当にありがとうございました。私達が今までやってこれたのも、皆様のおかげだと感謝の気持ちでいっぱいです。まだまだこれからも教えて頂くことがたくさんあると思いますが、よろしくお願い致します。