TEACのセンターメカシリーズ第二弾(だったかな?)のV-8000Sです。
V-7000にドルビーSを搭載したモデルだったと記憶しております。
そのため、外観もV-7000とほとんど同じで、プラスチックを多用したチープな外観も健在です。
今回は前作V-7000との違いを確認するためにオクでジャンク品を入手してみました。
V-7000との相違点を軽〜く簡単に紹介してみますね。
入手時の症状は・・・忘れました(^^;
まぁ、ノーメンテなら動いているほうが不思議ですからね。どうせバラしますから関係ないです。
ジャンク品でしたが外観は美品でちょっとビックリでした。
ざっと動作確認しましたが、ヘッドホンボリウムにガリがあるくらいで普通に動いていました。
致命的な不具合もなくちょっと安心ですね。
早速開けてみました。
XK-S9000を思い起こさせるようなドルビーS基板が存在感抜群です。
重たいと思ったら鉄板が貼り付けてありました。
そりゃ重たいわけだわ・・・。
ドルビーSはCXA1417Sですので回路規模(面積)は大きいです。
当時、CXA1417Qを採用しHIC化で小さくまとめたのはソニーだけだったようです。
ドルビーS基板を外すとメイン基板が出てきます。
このあたりの雰囲気はV-7000と同じようです・・・が?
ちょっと違うぞ!?
まず電源部。V-7000にあった整流用ダイオードと平滑用コンデンサが見当たらない代わりに、妙な位置にコネクターが付いています。
なんとアナログ電源部が別基板化されています!
しかも、ダイオードといいコンデンサといい、アンプ並みの容量です。
これは凄い!やり過ぎです!!
右側がV-7000の基板で、左側がV-8000Sです。
V-7000の基本は極力そのままに、最小限の変更を加えたのでしょう。
少なくとも、全くの新設計というわけではないようです。
まぁ、当時のオーディオ機器というのは、毎年新製品を出していましたから忙しかったのでしょう。
え?何故V-7000の基板がココにあるのかって?
それは・・・やっぱり潰しちゃいました(^^;
ドルビーB/C回路周辺も妙な所というか、かなり強引な位置にコネクターが追加され、ドルビーS基板へ導かれています。
空きになっているアナログスイッチはドルビーS基板へ移動されています。
できるだけ変更しなくて済むように苦労して設計した証ですね。
あとはいつも通りバラして作業開始です!
おなじみのメカは全く同じですね。
いつものメニューで進めます。
作業内容はV-7000と同じですので紹介は省略しますね(^^;
一通り作業し、組み付けて動作チェックです。
細かな調整も済ませて、楽しみながらエージングです。
ハイ!完了です(^^)
こう書くとすぐに終わったように見えますが、実際は毎晩深夜まで作業し、2週間かかっています。
もちろん、フロントパネルと一緒にお風呂もやりました(^^;
外観上の違いはほとんど無いのですが、ドルビーNR切り替えスイッチにドルビーSモードが追加されています。
これ、ちょっと使い辛いです。
その他はV-7000と同じですね。
強度不足気味のボタンもそのままです。
チープなプラスチック製のカセットホルダーも健在です。
大きいツマミはアルミ製ですが、小さいツマミは樹脂製というのもV-7000と同じ。
うーん・・・まぁいっか(^^;
試聴など・・・
記憶の中にあるV-7000の音と大差ないようです。
まぁ基本は同じですから当然の結果ではありますが、ゴージャスな電源部の恩恵は・・・???
静けさもリアルに描く実力を持っている隠れた名機といったところでしょうか。
ドルビーS搭載モデルですが、NRオフでも十分楽しめる実力を持っているのは確かです。
良いでデッキなんですけどね、外観がちょっとねぇ・・・
せめてプラスチックのサイドパネルとカセットホルダーだけはやめて欲しかったなぁ・・・。
外観はチープだけど中身はけっこう凄くって、でも音は大人しい優等生というTEACらしからぬ(?!)カセットデッキでした(^^)
さて、次はいよいよ最終章のV-6030S/8030Sで完結です!?