商品の詳細

商品番号 MK3
商品名 竹根の煙草入れ
価格 売却済み
寸法 径  5cm
高さ 7.5cm
状態   ふたの鼈甲にひび割れがあります
作者 不明

煙草入れ


タバコ入れ(煙草入れ)

喫煙用具。喫煙の風習は江戸時代の初めからはじまったが,各自がタバコ入れを所持して一服つける風習はかなり後になってからのようで,喫煙者の増加につれて携帯用のこの袋物を発達させた。
元禄時代(1688‐1704)の絵画にはたばこ盆の絵は多いが,タバコ入れの絵はまだ少ない。このころのタバコ入れの材料としては,タバコのしけることをおそれて紙製のものが多く,奉書紙や油紙が用いられた。形は紙を二つ折りにした叺(かます)形,さらに三つ折りにした後世の袂(たもと)落し類が多い。

鼈甲(べっこう)

南方の海に生息するタイマイ(ウミガメの一種)の背と腹の甲を構成する最外層の角質からなる鱗板を10枚程度に剥がして得られる工芸品の素材である。色は半透明で、赤みを帯びた黄色に濃褐色の斑点がある。黄色の部分が多いほど価値が高い。現在では希少価値のほか、プラスチックとは異なる軽い質感を求めて鼈甲製品を購入する客層は多い。

なお生薬、漢方でいう鼈甲は、タイマイではなくスッポンのものである。これは土鼈甲(とべっこう)ともいう。

加工品

加工し易いので工芸品や装飾品の材料として重用されてきた。古くは正倉院にも収められているほか、職人の技術が向上した江戸時代には眼鏡のフレーム(徳川家康の眼鏡が有名)、櫛、かんざし、帯留め、ブローチなどに加工されて普及した。現在ではこうした装飾品の多くはプラスチック素材に変わったが、昔ながらの「鼈甲柄」を模していることが多い。鼈甲自体の手入れに関しては汗や整髪料には弱いので、眼鏡のフレームなどは空拭きで磨く必要がある。尚、鼈甲は人の体温によって微妙に変形する性質があることから、眼鏡の鼻当ての部分に使用すると掛けた人の形にフィットする。それにプラスチックと違い、生き物である事で繊維の方向性があり汗に濡れても滑りにくい効果がある。鼈甲製の眼鏡が重宝される所以である。べっ甲のかんざしが良いとされているのも繊維の方向性のため、髪に挿した時、簡単にはずり落ちてこないからである。鼈甲は男性器や女性器を模した性具の材料としても利用された。

加工業者

タイマイは珊瑚礁域に生息するウミガメであるため、日本本土近海では採れず、鼈甲は琉球、ルソン等からの輸入される高価な素材であった。こうした背景から、日本の鼈甲加工業者の多くは輸入される窓口であった長崎市に存在する。現在は絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約(ワシントン条約)によってタイマイの貿易が禁止されている(日本では1992年限りで輸入禁止)が、業者の多くは禁止前に原料在庫を確保していたり端材を有効利用するなどで対応している。ただし、動物愛護などの高まりなどの影響から鼈甲製品の販売量は次第に減少傾向にあり、業者の転廃業は相次いでいる。なお、業者は条約の履行を確実なものとするため、原材料のストック量を経済産業省へ報告することが義務づけられている。

鼈甲復活への模索

キューバでは、タイマイを食用として捕獲しており、国家管理下で数トンの鼈甲の原料をストックしている。このため、キューバは貿易を一定の管理下に置きながら認める議案をワシントン条約の締結国会議で議題として提出、2000年の会議では賛成国が過半数に達し、可決の条件である2/3までに4票差の僅差に迫る状況となった。しかし、2005年の会議ではキューバは方針を転換、議案を取り下げたため貿易再開の道は閉ざされた。

ウィキペディアを引用



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