『座敷ぼっこ』誕生・・・(2006. 5/18)


 

球体関節人形を作ってみたい・・・そんな思いを持ったのは二年ほど前になります。
その頃は粘土の創作人形をMSDサイズに近い40cm程度で、と考えていました。
ネットや書籍でいろいろと調べ材料を買い下描きをして いよいよと言う頃に・・・
園児サイズの球体関節人形が欲しいな〜♪とO様より悪魔の囁きが(笑)

ちょうどPF(ポケットフェアリー)をお迎えした頃だったのですが 特殊なサイズの為
衣装やウィッグは既製品が合わず、ウチの小梅&小菊もほとんど着せ替えないまま(汗
タカラ園児と同サイズなら市販衣装やリカちゃんBOOKの型紙とか個人様製作衣装とか
いろんな衣装を気軽に着せ替えて楽しめると考え、やってやろうじゃないか!と(^^;)
 

  

「言うは易し行なうは難し」・・・試行錯誤の連続(TT)
とにかく園児服が着せられる事が大前提だったので腕も脚も細くしました。袖口で詰まらないよう
手も足も小さくしています。耐久性が一番の問題でしたが何度か試作品を作っては弱い部分を改良し
細かい箇所も少しづつ少しづつ形を整えていき、完成までに約1年(滝汗
自分なりに気になる部分は徹底的に修正しようと決めていたので時間かかるのは仕方ないかな(言い訳)

ヘッドから作るかボディから作るか・・・私は当然ヘッドから(^^;)
真っ先に浮かんだのは純和風の黒髪・茶目が似合う子。SD「めぐ大正浪漫」&「イアン」のような(爆
それと頭はもう少し小さくして既製品1/6ウィッグが使えるようにと考えていたので
コンセプトが出来上がっていた事もあり、ヘッド製作は思っていたより面白い作業でした。
 

試作ヘッドをタカラ園児ボディに装着し、バランスを見ています。

この時点で すでに「春」の面影が出ていますね(^^;)
実際には白目もしっかり見えるようにアイホールの形を変え鼻や口元、顎とかの形も変えています。
同じようなヘッドに見えますが最終的に10個近く作り直しています。

ボディ製作はひたすら根気が勝負・・・なんだけど(汗
左右の太さや鏡に写した状態での左右対称にとか関節部分の噛み合わせとかとか、ノギス片手に寸法計り
単調で辛い作業です。でもこれを怠るとバランスが悪くなるので気が抜けません。
大きなサイズの人形なら左右1mm程度の誤差はほとんど目立ちませんが、このサイズでは致命的(>_<)

原型の素材にはエポキシパテを使用・・・人によっては粘土等を使うようですが。
元々バードカービングで1本の木材をひたすら削って削って鳥の形を作る作業が身に付いていたせいか
私には「盛る」という作業手順が欠落しています(^^;)
なのでエポパテを大雑把に大きな形にしてから削る、ひたすら削る、さらに削る(爆
 

ようやく全パーツほぼ完成。

ヘッド単体の時には気づかなかった耳ですが、こうして全体のバランスを見てみると意外に大きく見えますね。
完成体ではかなり小さくしてあります。アイホールも少し修正していますが他にも諸々修正の箇所が見つかり
↑の時点から更にこつこつと手を加えています。

この後はシリコンで型取り、キャストで複製、バリ取り、パーティングライン消し、テンションゴムの穴開け、
仮組みして関節部の調節、バラしてヘッドのメイク、ドールアイ装着、組み立て完成・・・な、長かった(TT)

ほんのり淡いピンクの肌、でもボークスやオビツの美白より白いんですよ。
春に因んで「桜肌」と名付けてみました。

自立は難しいです。タカラ園児と同サイズを心掛けながら、女の子らしい細い線と丸みを持たせた為
かなり頭が重くなっていてバランスが(汗)。もう少しがっしりした体格なら安定すると思いますが、
それだと園児服が着せられないとか見た目の萌え度低下(当社比)してしまうとか、難しい選択ですね。

まぁ無理に立たせてバタンと倒れるより園児用スタンドで補助してやるか、ちょこんと座らせておいた方が
安心すると思います、お互いに(笑)。上の写真は後ろに寄り掛からせて撮りましたが ちょっと恥ずかしそ
うな表情に見えるのは気のせい?。 今はシルバニアのロッキングチェアが春のお気に入りアイテムです(^^;)

  
   

  
  

  


  
『座敷ぼっこ』は手のひらサイズの紺碧オリジナル球体関節人形。
只今 第二弾を鋭意製作中、完成までもうしばらくお時間くださいませ。m(_ _*)m