「デコイ」
  
本来のデコイは狩猟のために作られました。ですからやはり実寸が基本です。 で、どーやって使ったかと言うと・・・
   鴨などの水鳥が来そうな沼や湖に彩色したデコイを浮かべるんですね。そうすると仲間がいると勘違いした鴨たちは安心して
   降りて来るんです。隠れていたハンターは集まってきた水鳥に向かって散弾銃をズドン! (^_^;)

   「バードカービング」が自然保護を目的にしているのに、こちらはまた正反対の使われ方ですねー。
   実際に使われたデコイは散弾銃の穴がたくさんあいています。ちなみに紺碧のデコイに散弾銃の痕はありません。


 以前、何かの雑誌で紹介されていたものですが、記憶を頼りに再現してみました。
 彩色はしないで胴体にスピーカーを内蔵し、音楽を聴く時は羽を広げて外に出して使います。

 材料は厚さ1cmほどの板を貼り合わせています。DIYで買ってもいいのですが、枚数が必要なので
 それなりの値段になってしまいます。紺碧は不要になったタンスの引き出しをバラして使いました。
 引き出しの表面は化粧板、裏は安っぽい板なので使えませんが、サイドの板はしっかりしています。

 家に不要のタンスがなければ 家具屋さんとかを見て回るのもいいですよ。買い換え等で引き取った
 タンスは家具屋さんでも粗大ゴミですから、タダで貰える可能性もあります。
 紺碧も知り合いの家具屋さんから貰ってきましたが、くれぐれも無理はしないように・・・。

 鴨の実寸をそれぞれの板に下書きしてから少し大きめに切っていきます。スピーカーの入る部分も
 糸ノコで丁寧にくり抜いて、全部が終わったら貼り合わせます。木目を1枚1枚別の方向になるように
 すると強度も増し、出来上がりも綺麗になると思います。それと貼り合わせのスキ間が出来ないよう
 木工用ボンドをたっぷり塗り、重しをして充分に乾かします。この時点ではデコボコだらけです。

 あとはひたすら削りです。(^_^;) くちばしの部分は特に慎重に。
 本当は首の下にもう少しボリュームがあった方が良かったなー、と思いますが・・・。
 翼と胴体の接合には蝶番を使っています。外から見えないように気をつけました。

 ペーパーの番手を何度か変えて最終的に削りが終わったらニスで仕上げます。
 ここでは少し濃い色のニスを使っていますが、無色のものなら木目も綺麗に出ますね。
 強度を考えて4〜5回重ね塗りしています。(むらにならないよう薄く何回も塗っています)
 そのままだとテカテカ光って安っぽく見えるので、最後は艶消しスプレーを何回か吹き付けました。

 あとはお尻の下のほうからスピーカーのコードを通す穴をあけて終了です。
 一応、スピーカーを収納する部分には 傷がつかないようフェルトを貼っています。

 言われなければ、廃材を利用しているようには見えないでしょう? (*^_^*)



 
 
    

    大音量で聴くには向きませんが、夜なんかに照明を落として聴くと
    結構 雰囲気が出ていい感じです。
    使わない時はスピーカーを収納してインテリアにもなりますし・・・。

    でも・・やっぱり自己満足の世界ですかねー。