「バードカービング」
  
元々はアメリカで剥製や標本にされる小鳥たちの代わりに木彫りの鳥を作って自然を守ろう、というのが発祥だそうです。
  ここで使われる木はジェルトンという東南アジア原産の物で、湿気の多い日本向きで乾燥しても変形しにくい性質を持っています。
  しかもペイントに使われるのが、なんとリキテックスなんですね〜。20年以上前の作品でも当時の色をそのまま再現しているそうです。


ドールは1/6サイズが標準のようになっていますが、バードカービングは基本的には実寸で作ります。(一部大型の鷲や鷹など縮小する場合も)紺碧は小鳥が好きなので大型の鳥は作った事ありませんが・・・。
画像の上の鳥はモズ、左がカワセミ右がメジロです。メジロは最初スズメを作ったのですが、どうも雰囲気が違ってしまったのでスズメより小さな鳥で作り替えるために選んだ鳥です。

1本の木から輪郭を削り出し少しづつ鳥の形にしていきます。おおまかに削ったら鉛筆で前後左右上下から見た図を書き込んで再び削り出し。実寸より少し大きめのところでストップしてまた下書きです。

次は羽の1枚1枚やくちばし、目、尾などを彫刻刀などで丁寧に彫っていきます。鳥の骨格や羽の重なり具合を慎重に見ながら細かい所はカッターナイフ等を使って仕上げていきます。最後に全体をペーパーがけして彫りの作業は終了。あとは脚の部分をキリで穴あけですね。

ペイントの前に木にしみ込まないよう真っ白な下地材(ジェッソ)を塗ります。乾いたらいよいよリキテックスでペイント。やっぱりこれが一番楽しいですかねー。最後に針金で作った脚を差し込んで完成です。簡単に説明しましたが1体作るのに早くても1ヶ月くらいはかかってしまいます。

ちなみにモズが止まっている木は、その辺で拾ってきた枯れ枝と何かの人形の台座だったものをくっつけて作っています。最初は枯れ葉が数枚ついていて、いい雰囲気だったのに・・・。(T_T)


 

脚の先に付いているへろへろはむき出しの針金です。木に止まらせる時はこの針金を巻き付け、土の上に置く時は差したりして固定します。
脚は針金を指の分だけ紙テープで巻き付けて上からペイントし胴体に差し込みます。爪の先はやすりで削って尖らせています。

お気に入りの角度から写してみました。
モズが餌を探して小首を傾けているように見えません?

ま、自己満足の世界ですよね〜。(^^;)

ところでスズメですが難しいです。図鑑に載っている絵などを参考にして作ると
本当に違った鳥さんになってしまいます。普段身近に見られるスズメはもっと
太っていますし、冬の寒い日など羽毛が膨らんでさらに太って見えますしね〜。


製作途中のシジュウカラ