緑の洞門(北鎌倉隧道)封鎖4年にあたっての声明


    2015年4月28日に、北鎌倉駅沿いの緑の洞門(北鎌倉隧道)が一方的に通行禁止にされて4年の歳月が過ぎました。この4年もの長きにわたって、園児・児童・生徒・地元住民をはじめ多くの人々が、大変不便を強いられ、鎌倉街道への迂回という危険にさらされてきました。

 そもそも2016年7月の鎌倉市文化財専門委員会において「洞門を含む尾根筋は文化財的価値があり保存すべき」「国指定史跡への追加を図っていくべき」との総意が示され、松尾鎌倉市長は、人や自転車が通れる仮設工事を早急に実現すると公約しました。

 しかし、2018年4月に山ノ内公会で開催された説明会での市長答弁、「仮設だと雲頂菴の協力が得られない」に明らかなように、お寺の意向がまかり通っています。すなわち、円覚寺・雲頂菴は、市の方針に従うと言いながら、市に洞門の開削を求めています。かくして、私たちは、いつまでたっても洞門通行再開の目処がたたない状況を強いられています。

 こうした中で、本年1月31日には、「平成29年度 北鎌倉隧道安全対策検討業務委託 報告書(概要版)」が出され、本設工事の(小型自動車が通れる、緊急自動車が通れる、人が通れるという)3案が示されました。

 私たちは、これまでも何度も何度も訴求してきましたが、緑の洞門封鎖4年にあたり、松尾市長と鎌倉市行政当局に再度訴えます。洞門を人や自転車が安心して通れるようにとの地元住民大多数の願いを一刻も早く実現してください。

2019年4月28日
北鎌倉緑の洞門を守る会(北鎌倉史跡研究会)
共同代表 出口茂 鈴木一道