6月12日 一般質問 松中議員 (議会中継録音より、要旨)

平成27年6月定例会 6月12日 一般質問
無所属 松中 健治

■松中議員
大町釈迦堂の遺跡、トンネルが崩落してもうだいぶ経つ。北鎌倉の裏のトンネルも今非常に話題になっているようだが、私自身は早く撤去した方が良いという考え方だ。
釈迦堂口遺跡ということになっているが、その上が遺跡ということで平成23年に約6億円で買収されているが、指定される直前に崩落している。それ以来、大きい落石は撤去されているが、今は完全に閉鎖されて、遠くからは大町側から見えるが、浄明寺側はずっと手前の方で閉鎖されている。
ここはパワースポットというか、話題性の大きい場所で、皆やってきて非常に関心を持っているようだ。
鎌倉市としては、6億円も使って買収して、そして崩落して、何もしないで落石を待っているような感じを与えてはいけないと思うが、文化財の担当の部長から取り組みの今後のあり方を説明いただきたい。

◆桝渕文化財部長
大町釈迦堂口遺跡については、中世の鎌倉において、宗教的な目的で行われたと考えられる谷戸の開発、あるいはそこで行われた祭祀信仰、このあり方を知る上で非常に貴重な遺跡として、国の史跡に指定されると共に公有地化を図って保存の措置を講じたものである。今後は整備等実施して公開活用を図っていく必要があると考えている。
現在本市では永福寺跡の整備等の終了の後に大町釈迦堂口遺跡を含めた、公有地化を行った史跡に関して、緊急度に応じて保存修理や公開活用のための整備に順次着手していかなければならないと考えている。
崩落の危険性というものが予てから指摘されているこの大町釈迦堂口のトンネルの部分については、今後専門家の意見も聞きながら、より崩壊の危険度というものを詳細に把握することに努めた上で、都市整備部を始めとした関係各課と連携して対策を検討して行きたいと考えている。

■松中議員
買収までしてこの土地を何とか守ろうということだ。今の答弁にもあった、非常に鎌倉らしい特徴というのが谷戸であり、鎌倉の宗教文化なり生活の文化歴史というものが脚光を浴びている面もある訳だから、その中の史跡としてこれから大きく着目され、既にもう着目されている。鎌倉の七口の切通しは一つの考え方として要害都市の入口として取り上げられているが、鎌倉の地域の中での釈迦堂口のようなトンネルも話題で、その雰囲気が昔に戻ったような印象も与え、感想を持つ人も多い。旧市内の中で違った所が見えていくので、物語を作る意味でも、大事なスポットで、観光的にもそうだと思う。
またこのトンネルのところは公道であり、その扱いから通れるようにするべき。もし危険なら危なくないような状態にして、今の技術なら、全く分からないような軽いものをはめ込んでその雰囲気を出すようなことも可能ではないかと提案したい。あの雰囲気は絶対に壊してはならないという意味でこれは重要だろうと思う。
これは北鎌倉の方とは大分違うだろうと思う。北鎌倉の方は今調査していくということだが、釈迦堂の方はどうなっているのか。
既に買収して、あれで良いのかということになれば、公道であるという前提もあり、積極的に早く。車は通らなくとも、近隣住民の人たちも楽しみにしている散策の道であろうし、観光客にとっては一つの物語を描く意味でタイムスリップする場所として重要な場所だろうと考える。そういう意味で、ここの道路に関しての担当の意見はどうか。

◆小礒 都市整備部長
釈迦堂のトンネルの部分だが、資料によると、昭和52年の4月12日に落石があり、同日に通行禁止としている。その後も何度か大きな落石があり、現在はバリケードをして、通行ができない措置をしている。平成25年に、鎌倉市の全部のトンネルと共に調査を行った。これは目視で行っているが、その中でもひび割れなどが多くあり、はく離、ぼろぼろ落ちる危険性があるという結果が出ている。文化財部長の話のように、上部が史跡なので文化財の担当の部署とよく相談しながら対処したいと考えている。

■松中議員
是非とも、素晴らしいパワースポット、鎌倉の雰囲気を味わえる場所なので、世界遺産を目指して6億円で買収し残した、それが活きるような形を早く見せてもらいたいと思う。