公益財団法人 神奈川県市整備技術センターの「北鎌倉トンネル点検結果報告」


公益財団法人 神奈川県市整備技術センターの「北鎌倉トンネル点検結果報告」(平成27年3月)
【要約】

本文25頁に渡る比較的詳細な報告書ですが、調査の中身は、1時間20分間の、目視点検、だ音検査、触診による、表面のひび割れと劣化状態の点検のみです。
写真と図解による点検箇所の説明と、判定基準の解説を除いた、最後の4頁に「点検結果」「判定」「診断」が纏めてあります。

■基本的に目視、触診によるものなので、我々の認識を上回る、特に新しい指摘はありません。
つまり、点検結果は次のとおりです。
・表面は風化の影響がある
・微小なひび割れがいくつもある
・樹根が亀裂に入り込んでいるところがある
・落石した跡がある

■それによる、診断と判定も我々の認識と基本的に同じと言っていいと思います。
つまり、次のとおりです。
・ひび割れからの落石、はく離型落石の可能性が懸念されるので、早急に又は緊急に対策を講じる必要がある。
・本体のトンネル構造の安定性の調査を実施するべきである。

■最終的な結論(診断結果)は最後の1頁(半頁)です。
・ひび割れや落石の形跡等から、緊急に対策を講じる必要がある。
・この診断結果は、今回の点検方法(目視、触診など)によるものであり、トンネルそのものの機能を評価するためのものではない。
・トンネル構造の機能評価(トンネル自体がどれ位安定しているか)は、地質状況を含む詳細調査の実施で診断できるものである。
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※私達の言っていることとまあ、同じと言えば言えるのではないでしょうか。
違うと言えば「何で、こんなままほおって置いたんですか」という指摘をしていないことでしょうか。

で、「緊急に対策を講じる必要がある」と言われたので、「通行止め」ということでしょう。

この調査は、ちゃんと、「トンネル本体の安定性を見たわけではありませんからね」と念押ししてくれています。これで開削へ前進などと思わせないようにしないといけません。