平成16年調査の行方!?


当会では、平成17年の報告(サンコーコンサルタント)を精読するうちに、次のような一文を発見しました。(p.3-7

---------(平成17年報告資料より--------------

3.4トンネル安定性評価

今回実施した調査結果を元にして、北鎌倉トンネルの安定性評価を行う。

(1)想定される状況について以下に挙げる:

① 北鎌倉トンネル側壁部(北鎌倉駅側)の破壊によるトンネルの崩落

② トンネル坑口部の岩盤崩落

③ 坑口部上部斜面の落石

 このうち、②および③については、「(仮称)北鎌倉人道隧道補修計画・現地調査報告書、平成1612月」において検討されている。ここでは①のトンネル側壁部の破壊によるトンネルの崩落について概略の検討を行う。

---------( 引用ここまで )--------------

解説します。つまり、

「トンネルの安定性の評価について、平成17年報告は全てを網羅しているのではありませんよ。特に側壁部の破壊によるトンネルの崩落可能性に特化して考察しているのですよ。だからその他の②③については、別途「(仮称)北鎌倉人道隧道補修計画・現地調査報告書」で、別途すでに述べられていますよ。」ということです。

 ならば、「(仮称)北鎌倉人道隧道補修計画・現地報告書、平成1612月」の文書には、当時のトンネルにとって、何が補修に必要か(上記②、③について)、ということが述べられていたに違いない!

そう考えて、126日、当会会員が、行政文書公開請求を行った。

 29日、この文書が「調査に相当の時間を要するため326日まで延長されるとの通知を受け取りました。また、業者の特定を期待して請求した「契約発注書」についても同様に延長通知を受けとりました。

そして、最終的に、326日付けで、2通の「行政文書不存在決定通知書」を受け取りました。

文書については「請求のありました行政文書につきましては、道路課執務室及び保管倉庫の捜索を実施したほか、当時関与したと考えられる職員等についても聞き取りを行いましたが発見できませんでした。」

発注契約書については、「請求のありました行政文書につきましては、本市において「(仮称)北鎌倉人道隧道補修計画現地報告書(平成16年12月)」作成業務を外部に発注しておりません。よって、当該文書は物理的に存在しません。」

 本来、この報告書に従って、鎌倉市はトンネルの保全計画を策定すべきだったのではないか?と思われる重要な文書です。しかも、翌平成17年の報告が残されており、その文書中に明記されている公文書です。

貴重な行政書類がなぜ?これだけ失われているのか??

 公開請求を行った会員は、納得できないとして、鎌倉市に異議申し立てを行う予定です。

***

***