鎌倉市が開削工事の準備工に着手しました!


  本日、かねてから告知されていた通り、鎌倉市が「北鎌倉隧道安全対策工事」(工事業者:株式会社斉藤建設)に着工しました。着工と言ってもいわゆる準備工と言われる、測量、フェンス設置など本工事の前の段階の工事です。

 緑の洞門前には当会会員のほか、山ノ内や市内在住の方々など延べ30名ほどが駆けつけ、市の強引なやり方に抗議をし、隣接地権者も改めて工事での私有地の使用を拒否しました。地権者の許可・承諾を得るべきだとの声に、森道路課長は「必要ない、通告だけでよい」「これは工事ではない」とのこと。工事工程表に掲載されている工事を「工事ではない」とは、壊すためならなりふりかまわない暴言です。

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   また、工事に際して道路工事看板と風致地区工事看板が掲示されていないなど、事務的な不手際も明らかになりました。その他にもずさんな事務処理があり、いかに市が急いで開削に踏み切っているかが理解できます。

 約1年前、「いつ崩落してもおかしくない」、「ラグビーボール大の石が落ちてきた」、「何度も石が剥離している」等言われて閉鎖された緑の洞門ですが、準備工のために封鎖のフェンスを説いたところ、小石ひとつ落ちておらず封鎖前と同じ状況でした。(剥落がないことは森道路課長も現場で確認済み)封鎖前は何度も石が剥離、落下し、封鎖後は1年間何事もないというのは面白いことです。

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 北鎌倉・円覚寺の谷戸景観の保存を求める有志の会「4.1 学識者21人の緊急アピール 円覚寺結界を破壊から護ろう」と題して歴史学者や考古学者を中心とした学識者から保存の要望を提出しているにも拘らず、市は工事に着手しました。多くの専門家が中世の景観保全の必要性や世界遺産登録推進との整合性が取れないことを指摘する中、このような開削行為は世界遺産、歴まち、日本遺産を推進する市が自らの首を絞めていることになります。

 当会としても様々な手段を講じて今後も本工事に入らないことを訴えていきたいと考えます。

現場の様子は、
鎌倉おやじのブログ(4月4日午前 北鎌倉緑の洞門  市が開削工事着手!)
北鎌倉湧水ネットワークのブログ(速報!鎌倉市が開削工事強行着工:緑の洞門通行禁止)
にも掲載されています。

また、葉山インサイダーブログでは、以下のような記事も掲載されました。
古都鎌倉で市民が座り込み反対 北鎌倉駅傍のトンネル拡幅工事で