緑の洞門開削・破壊の予算化を止め、話し合い・協議の場を!


松尾市長の暴挙に抗議する緊急声明

 8月21日午前、鎌倉市役所にて行われた「建設常任委員会協議会」席上で、鎌倉市都市整備部道路課から「開削工法」の決定が一方的に通告されました。委員である市議も驚き、傍聴議員・傍聴市民も驚きあきれる、あまりにも突然の「決定報告」でした。

 この日、8月18日付けで市に提出された「北鎌倉隧道安全性検証等業務(中間報告書)」が配付され、そこに工法提案として「トンネル補強案」と「トンネル開削案」が併記されているにもかかわらず、そのどちらがよいかという審議は一切行われることがありませんでした。検証の「最終報告」すら出されぬうちに、前日の8月20日、都市整備部部長が提出した「開削工法」に、すでに市長決裁の判が押されていたのです。

 5月末、「日本トンネル技術協会」へ検証業務が委託された時、私たちは「ついに公正客観的な技術的判断がなされる!」と期待を持ちました。結果はどのようなものであれ、真摯に受け止め、安全と風情を最大限に両立させる工法の妥協点を見出す覚悟でいたのです。

 ところが、中間報告の段階で、しかもその公表以前に、市長と都市整備部部長との間で「開削」の結論が決まっていたとは!!これでは議会の存在意義もなく、市民は全く不在の密室決定と言わざるを得ません!!これは、鎌倉市議会を軽視するだけでなく、当会に託された二万を超える保存を求める署名を無視する暴挙です。世界遺産登録を目指し、歴史まちづくり法に基づく歴史的風致維持向上計画を作っている鎌倉市として恥ずべき振る舞いであり、この決定をそのまま受け入れることは、鎌倉市政の病理を放置することに他なりません。

 私たちは、今、民主的手続きや住民・市民自治を反故にする市当局と市長の暴走に呆れそして憤っています。広範な人々が鎌倉市の開削決定に抗議し、撤回を求めるよう訴えます。緑の洞門開削・破壊の予算化を止め、まずもって話し合い・協議の場を願い、以下のことを訴求します。

1.鎌倉市長に対し、保存を求める声を尊重し、面会・協議の場を開くことを要求します。
2.9月議会初日の9月2日(水)午前8時から、市役所において断固たる抗議行動を行います。同日、第4次署名も鎌倉市議会に提出します。
3.立木トラスト運動の展開なども視野に入れ、あらゆる手を尽くして開削強行の再考を求め、緑の洞門保存&安全対策を目指します。

2015年8月22日 北鎌倉緑の洞門を守る会(北鎌倉史跡研究会)
共同代表 出口 茂  鈴木 一道

※ご連絡は会のメールアドレス
w240bx-kitakamashiseki@yahoo.co.jp にお願いします。