4月19日の講演会のご報告


  2015年4月19日(日)午後2時から2時間余り、北鎌倉の山ノ内公会堂にて、講演会「街角の中世 ― 市民生活と文化財」を開催し、あいにくの天気や列車事故の最中、40名の方に参加いただきました。
 第一部は、馬淵和雄(日本考古学協会理事)さんの3度目の講演で、「街角の中世 ― 市民生活と文化財」についてでした。とくに、日本考古学協会埋蔵文化財保護対策委員会が1月28日に松尾鎌倉市長ならびに鎌倉市教育委員会に提出した「鎌倉市円覚寺西側結界遺構の保存に関する要望書」への回答の酷さを指弾し、熱意をもって文化財・史跡を守る重要性を訴えました。

 第二部は、「北鎌倉駅沿いの岩塊・洞門の保存に向けて 経過とこれから」を、31ページにおよぶ資料集をベースに、図面や映像を駆使して説明しました。3月に鎌倉市都市整備部に提出した公開質問状への回答の問題性を浮彫にし、新たな二回目の公開質問状を提出する意義を訴えました。

 参加者のアンケートから抜粋しておきます。
「大変良い会でした。感想・意見たくさんあって書けません」
「各種の調査や分析が大事なことで、参考になりました」
「とても勉強になりました。質問状と回答が参考になりました。市の回答のいいかげんさがよくわかりました」
「司会の説明がわかりやすかった。馬淵先生の話はとても情熱的でよかった。こんなにも貴重な史跡、当該岩塊を切り捨てる鎌倉市教育委員会の姿勢、市側に憤りを感じます」

 このように大変中身の濃い説明と会場からの質疑応答になりました。また、今後の催しへの希望として、「他の保護団体の闘いについて学ぶ場があってもよい」との積極的な要望がありました。

 当日の資料集は、「洞門をこわしてはいけない7つの理由」、香港外国人特派員協会会員からの寄稿などなど盛りだくさんです。ご活用いただければ幸いです。

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