建設常任委員会報告~不都合な新事実が明らかに


 平成27年10月26日、鎌倉市議会の建設常任委員会が開催されました。当会が出した陳情第17号(「北鎌倉隧道の安全対策の方向性の決定について」(市長決裁:27鎌道路第502号)の再考を求める陳情)が審議され、当会からも7名が傍聴しました。

※陳情文はこちらをご参照ください。

 また、同じく北鎌倉隧道に関連している2つの陳情(陳情第18号:北鎌倉隧道手前私有地の道路不法占拠の確認を求める陳情、陳情第21号:「北鎌倉隧道安全性検証等業務」についての調査の陳情)についても審議が行われましたが、陳情の結果は以下の通りとなりました。
 ・17号 →議決不要
 ・21号 →議決不要
 ・18号 →継続
 当会の出した陳情は残念ながら「議決不要」となってしまいましたが、委員会の過程で以下のような重大な事実が明らかになりました。

・過去に地元町内会や地元協議会で洞門の危険性を説明するために使われた「推定破壊モード」図は、技術的な妥当性がないことが判明した。地元協議会は市からのこの説明を基に開削を承認しているが、その根拠が崩れたにも関わらず一切の説明をしていない。

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・トンネル技術協会が今回の検証業務を行うに当たって、検証委員会事務局のメンバーとしてサンコーコンサルタントが参加し、実際に報告書の作成(データ作成、図面作成など)に関わっていた。しかも市がトンネル技術協会に支払った検証委託費450万のうち、71%にあたる320万がサンコーに支払われていた。

・都市整備部道路課職員はこのことを知っていたにもかかわらず、市長がサンコーの参加を知ったのは10月23日の市長面会の際に当会から伝えたことによってであった。つまり、道路課職員はこのことを知っていても、市長に報告していなかったということ。

 今回の検証は、もともとサンコーが行った過去の調査に疑義が生じたため、第三者性のあるトンネル技術協会に委託したものです。ところが報告書作成に当たり、技術的な図面作製等はサンコーが行っており、すべての打ち合わせにサンコーが参加していたのです。検証を受ける側であるサンコーが検証委員会に加わっていたということは、今回の検証の第三者性がなくなったということを意味します。

 このように言わば出来レースのような形で報告書が出され、松尾市長はこの報告書に基づいて開削の方針を決めたのであり、開削決定が極めて不当なものであると言わざるを得ません。今後も当会は洞門開削の見直しと保存と安全対策の両立を求めて行きたいと考えています。

※建設常任委員会の様子は、以下のリンク先「鎌倉おやじのブログ」でも詳しく紹介されています。


「最終局面に入った北鎌トンネル開削問題 一」