旅日記〜ひとり旅・諏訪〜上諏訪編
下諏訪で1時間ほど過ごし、再び一駅前の上諏訪へ戻ります。列車の本数が少なくて30分ほど待ちました(A^^;)。上諏訪の駅構内に(上りホーム側に)上諏訪駅露天風呂があるのがユニークです。電車からは見えないけれど、ちょっと入る勇気が出なかった(笑)。実は上諏訪は二度め。以前、蓼科へ行った帰りに、諏訪湖で遊覧船にのったり、間欠泉を見たことがあります。駅北口から下諏訪へもどるような道筋で、諏訪湖へ。湖は逆光にキラキラと波打って、波の音だけが聞こえる静かな時間。遊覧船の竜宮丸が出船時間がくるのを待っていました。
君もまた湖衣姫だねという人と逆光の湖(ウミ)に船を漕ぎだす
竜宮の船に揺られて湖を渡れば光にわれ溶けゆかむ
ふたりゐて波音だけ聴く夏の夕
間欠泉センター近くにある北澤美術館は、アールヌーボーのガラス工芸品と現代日本画の美術館。皇族がお立ち寄りになられた写真がありました。ガラス工芸は切り子やビードロは好きなんだけど、アールヌーボーは私の趣味ではないのでささっと見るだけ(^^;確かに美しいんだけどね・・・・豪華なのはどうも苦手(^^;;ガラスの繊細な美しさより、素焼きの素朴さが私には似合うみたいです。そんなこと思いながら、販売コーナーのガラスのぐい飲みは、ついじっくり見てしまっていたけれど(笑)。絵画を見るのは好きなので、2階の絵画展示は2周もして見てしまいました。日本画の上村松園など著名な画家の作品が展示されています。
次の行く先は、北澤美術館とは上諏訪の駅をはさんで反対がわの高島城。高島城は、まさしさんが著書『日本が聞こえる』の中で、「我が家もほど近い高島城の桜が」と言及していて、諏訪に行ったら必ず見てこようと思っていたところ。駅前南口の並木通りを大手門という地名を頼りに歩くと、古い木造の病院や旅館が城下町の風情を残しています。信州一味噌の醸造所をすぎて、やっと高島城の天守閣が見えてきました。駅から15分というところかな。
さらさらと青葉そよぎの信濃みち
昭和45年に復元されたという小ぶりな天守閣ですが、堀にかかる冠木橋を渡って冠木門をくぐると、心字池の藤の花が立派な公園です。近くのコンビニでお弁当を買って(A^^;)、やっと昼食。ちょっと味気ないけど、これも一人の気楽さだよね。大きな桂の木やめずらしいキハダを見ながら、公園内を廻ります。
新緑を訪ねてくれば城跡の見知らぬ風を心にうけむ
夕ざれて城跡の藤肌寒し
4時をすぎると、急に気温が下がったような感じ。上諏訪の駅前を散策して帰ることにします。駅前のパチンコ屋にまさしさんがいるんじゃないかと(笑)、入って探したい気分になりましたが(A^^;) 17時44分あずさ68号で帰途へ。朱鷺色に染まった雲を見送りながら、ふいに涙がこぼれそうになりました。ん〜、旅人の感傷か(^^;;)
約束は叶わぬことと知っていて別れ間際の君は優しい
幾度(いくたび)も指でたどりし道筋を今日訪ねきて心さだまりぬ
家に着いたのは9時半ごろ。諏訪は意外に近いんですね。今度はもう少しゆっくりと旅したい。もちろん鉄道で(^◇^)
終わり
下諏訪〜上諏訪間乗車運賃:180円、
上諏訪〜東京都内、特急券+乗車券:5,670円