ロンドン四日目(6/24・土曜日)
<スケジュール/終日:自由行動>
ロンドンで3回目の朝を迎えました。あえてオプショナルツアーを申し込まずに、一日をフルに使って私達なりの観光をすることにしました。これがまた、妙にコユイんだわ(A^^;)
まずはロンドンといえば、だれもが想像する名所のひとつ「ロンドン塔」へ。半端な時間に行くとすごく混んでいて、入場するのも大変と聞いていたので、朝イチで出発しました。9時の開門にあわせ、ホテルを出発したのは8時でした。
目的地の最寄駅は、ディストリクト線「タワーヒル」駅。すっかり買いなれたワンディカード、平日は9時半からしか使えませんが、土日は時間の制約がないので終日使えます。8時30すぎに着きましたが、ロンドン搭入り口には、30人近い列ができていました。早めに出てきてよかったー(A^^;)(入場料11ポンド)
ロンドン塔は、1078年ウィリアム征服王(ノルマンディー公)の築いたホワイトタワーを中心に、500年にわたって歴代の王によって増築された王の居城でした。悲劇の舞台としても有名で、牢獄、処刑場もあったところです。
お濠(今は埋められている)を渡り、ブラッディ・タワーの下を通って城の中心部へ。昔の処刑場だったあたりは、小さな碑に名をとどめるだけでまったくその面影はありませんでした。
いくつかアパートや民家のような建物がありましたが、通称ビーフィーター(ビーフ好きで血気盛んということから)と呼ばれる40人の矛槍兵が、ロンドン塔内で家族とともに暮らしているそうですから、そういう人達の住居なのかも知れません。
矛槍兵は、退役軍人が担い、昼間は観光客の道案内、夜は「鍵の儀式」に従事しているそうです。「鍵の儀式」は、およそ700年前ヘンリー7世のときに始められた戸締りのことで、夜22:00に始まるのだそうです。そのときに交わされる言葉は、700年前と同じだというから、こだわってますね。
ガイド役の矛槍兵(高齢の方でした)がいたので、一緒に記念写真をお願いすると、にこにこと笑って応じてくれました。バッキンガム宮殿と同じように、警備している衛兵の姿がここにもありました。衛兵は、みんな同じような赤い服に黒い帽子姿なのですが、所属によって皮ベルトが違ったり、帽子に赤や青の羽根飾りがついたりしているそうです。
ホワイト・タワーは、高さ30m。3本の角柱と、中に螺旋階段があり、その角柱によって支えられています。鎧や馬具、おびただしいほどの槍などの戦いの道具、忌まわしい拷問器具が展示される中に、なぜか日本の鎧兜もありましたよ。なんでだろ?
祭壇もあり、教会と戦争の道具が同居しているのは、やっぱり西洋的思考だなぁと思いました。今と違って、神は戦いの神でもあったのでしょう。戦いに行くとき、誰もが迷うことなく「神のご加護を」と言って出かけたのでしょうか。
昔のままの螺旋階段、体験してきましたよ〜。スペース的にも狭いしステップの幅も小さくて、つま先立つような感じで上り下りしなくちゃなりません。昔の人は、男性も足が小さかったのかなぁ(A^^;) もちろん手すりなんてついてなかったでしょうし、急いで下りるときはきっと大変だったでしょうね〜。すれ違うなんて、とんでもない状態(A^^;)
昔のトイレも見てきました。いわゆる、ポットンって落ちて行くやつなんですが(A^^;) 下が地面なんですよ。つまり庭の片隅に落ちるらしい。この建物の高さからだと、かなり加速がつきそうです(爆) しかし、この石の建物で真冬にお尻を出すのは、かなりの決心がいるんじゃないですか?(笑) びろうな話ですみません(A^^;)
ブラッディ・タワーは、名前の通り、血塗られた塔。もっとも悲惨な物語の舞台になったところといわれています。ここにまつわる悲劇は色々あるようですが、内部は、1603年から13年間ウォルター・ローリー卿が幽閉されていたという当時のままに、復元されていました。小さな塔ですが書斎などもあり、暗くはなかったけれど、気のせいか不気味な気配のある場所でしたので、見学はささっと済ませました(A^^;)(城壁ウォークを楽しむ人々の向こうにテムズ川を望むことができました。)
ロンドン塔の最大の見どころは、ジュエル・ハウス。王室の宝物(クラウンジュエル)の保管用建物です。「アフリカの星」と呼ばれる530カラットの世界最大のダイヤモンドがはめ込まれた玉笏とエリザベス女王の王冠が展示されています。王冠についている宝石は3200あまりとか。「ダイヤモンドに目がくらみ〜」は『金色夜叉』ですが(え、古い?(A^^;))ほんとに目がくらむ美しさでしたよ〜。これは、見ておいて損はないです(笑) 女王は、現在でも公式行事でかぶっておられるそうですが、かなり重いんじゃないかな。よくムチウチにならないものですね(A^^;) 王位継承者は、首も強くないといけませんね(笑)
他にも戴冠式で身につけるガウン、ブレスレットなどのアクセサリー類も、展示されていました。それから、黄金の食器類。素晴らしい彫刻が施されていました。名称がわからないのですが、上から水が出てくるようになっている卓上ミニミニ噴水?(笑)みたいなものも(たぶん口をゆすいだり手を洗うためのものだと思う)ありました。インディー・ジョーンズの映画シリーズで見た、森林の奥のお城の晩餐会を思い出してしまいましたよ(笑)
その他、名前もわからない、使い道もまったく想像つかないものありました(A^^;) 大皿やボウルが畳半畳ぐらいもあって、呆れるほどに大きいんですよ。いったい、何を盛るんでしょうか。それに重そうだし、キラキラ輝いて、これまた別の意味で目がくらみそうでした(笑)
面白いなと思ったのは、王族の紋章です。一見同じようでいて、微妙に違うんですよ。紋章を並べた部屋があって、それぞれの王の椅子の上、ちょうど座ったときに頭の上に見える場所に紋章が飾られていました。この椅子が木製でして、教会の長椅子のもっと上等なものを壁一面に造り付けたという感じ(A^^;) 見るからになめらかな木肌で黒光りしていましたが、幅が狭いんです。おそらく実際に使われている椅子ではなく、展示用の飾りの椅子なんでしょうね。しかし、空きがもうひとつしかなかったのが気になります。まあ、チャールズ皇太子の予約席はあるのだから、次の椅子の設置場所を心配をするのにはあと何十年先のことですね(笑)
ジュエル・ハウスの横に、レプリカを扱ったお土産ショップがありました。王冠をかたどった指ぬきや、ピンブローチなんかが売られていましたよ。今ひとつ気にいるものがなくて、私は「見てるだけ〜」の人でしたが(笑)
敷地内には、お土産ショップがもう一軒ありました。こちらは、ロンドン塔にちなんだものと言うより、いろんなお土産を売っていました。
ロンドン塔観光の〆に、城壁ウォークをしました。城壁を歩くんだからとちょっとスリリングな期待をしたんですが、城壁で繋がっている他のタワーの内部を回ったりで、危険な場所はなかったです。あたりまえか(A^^;)
他にも、身分のある人を幽閉していたという場所を見ました。天蓋付きのベッド、なぜか奥行きが短いんですよ。あれじゃ、足が出てしまいそう(A^^;) 床の上にラグは敷いてあったけれど、テーブル代わりは、トランクのような四角い入れ箱。鈍い色の食器が2枚。この箱の上で、ごはんを食べたり書き物をしていたのかなぁと思うと、囚われていた人を不憫に思いました。どんなことで囚われていたんでしょうね。権力争いや対立の巻き添えだったんでしょうか。栄枯盛衰、生きることの不条理・・・ふとそんなことまで感じてしまいました(A^^;)
そうそう、ロンドン塔のカラス見ましたよ。「この鳥がいなくなるとロンドンが滅びるって、言い伝えがある」(まさしさん談)そのため、飛んで行ってしまわないように、羽根を切っているのだそうです。飛べないからなのか、狂暴なので近寄らないほうがいいそうですよ(A^^;)
次は、ロンドン塔のすぐ近くのタワーブリッジへ歩いて行きます。ロンドン塔から、テムズ川沿いの道へ出られるようになっていました。
お腹が空いてきましたが、タワーブリッジの展望台にレストランがあるという情報をキャッチしていたので、食事はそれまで我慢の子(A^^;)
タワーブリッジは、跳ね橋になっています。面白がって、繋ぎ目のところで隙間から下を覗いたら、とってもスリリングでした(笑)
片側の塔が博物館になっていて、跳ね橋のしくみや跳ね橋を作られた当時の様子を見せてくれます。私の持っていたガイドブッグには「200段の階段を上がると展望台に到着」と書いてあったので、てっきり自分の足で登るのかと思ったら、エレベーターでした。
エントランスで入場料6.25ポンドを払うと、トランシーバー(日本語解説)を渡されました。これが、ほとんど役に立たなかったですねー。エレベーターを下りたところでの、案内係の諸注意等、まったくわからなかったですもの。
順路にそって人形劇を見たり、映画を見たりと、まるでディズニーランドのシンデレラ城ツアーのような感じ。でも、解説がわからないからつまらなくて(A^^;) 高さ43mの遊歩道に到着したときは、ほっとしました(笑)ここからのテムズ川の見晴らしは壮観でしたよ。
ここのお土産ショップでは、やっぱりロンドンブリッジにちなんだものがお勧めです。
お昼ごはんはどうしたか?って(A^^;) そうなんです。タワーブリッジのレストラン、見つけられなかったんですよ。屋台のホットドッグのいい匂いがしてきて、もう我慢できな〜い状態(A^^;) 川沿いの公園のベンチで、テムズ川を見ながら食べました。
ほんとうは、洗い立ての白いクロスがかかったテーブルで、ガラスの向こうに遊覧船が行き交うのを見ながら、食べる予定だったんですけどね。でもまあ、川風が気持ちよくて、そとで食べるのもなかなか美味しかったですよ。お腹もくちくなったしね(笑)
さあてお次は、ロンドンに行ったら、話のタネにも1回は行かなきゃダメでしょというぐらい?の老舗、ハロッズ体験です。タワーヒル駅から路線を乗り継いで、ピカデリー線ナイツブリッジ駅へ。駅の案内通りに進めば、間違うことなくハロッズに到着です。
地下道の出口を上がると「うわー、何?この人だかり?」ハロッズの入り口が見えな〜い(A^^;) 土曜の夕方の渋谷のハチ公前か、池袋サンシャイン通りかって感じですよ。ハロッズの前で、待ち合わせしているのかなぁ。人をかきわけるように入り口へ。ハロッズの中も混んでます。オープン間もない新名所に、物見遊山で人が集まってきた感じ(A^^;) やっぱり、王室御用達!ハロッズの信頼度って高いんですね。
前日のトークショーで、まさしさんがプレゼントしていたテディベアの2000年バージョンも気になったけど、結局見て触っただけで我慢しました(A^^;) だって、まさしさんからプレゼントされるからこそ、価値があるんだよねぇ。何も当らなかった負け惜しみですけど(笑)
ハロッズのグリーンの大きなショッピングバッグを手に手に、また地下鉄に乗り、今度は大英博物館へ。ここも、ロンドンに来たら外せない場所ですね。(ピカデリー線ホルボーン駅から徒歩5分)基本的に入館料は無料ですが、「一人2ポンド以上の寄付をお願いします」と書かれた寄付箱が置かれていました。
大英博物館は、1759年に開館。現在の古代ギリシャ風の建物は、1824年から30年かけてしたものだそうです。写真は正面玄関。本来なら、左側は大きなオブジェ(彫刻作品?)の置かれた芝生が、広がっているはずだったのですが、あいにく工事中でした。
人類の文化遺産が結集している博物館として有名ですが、年間入場者数は500万人以上、全長4kmの館内は、90の展示室にわかれています。とにかく広いので、目的を決めて行かないと回りきれません。ここはミーハーを決めこんで、7万点の展示物があるというエジプトのコーナーを中心に、古代ローマを少し見て回りました。ミイラは怖かったなぁ。館内の写真撮影は、フラッシュを焚かなければOKです。
ロゼッタ・ストーンの前は、一番人が集まっていましたよ。1799年にナポレオン軍が発見し、解読までに20年かかったそうです。石版にびっしりと細かい文字が刻まれていました。
ミュージアム・ショップには、ロゼッタ・ストーンのマウスパッドが売っていましたよ。そのほかには、ステーショナリーが豊富でした。
大英博物館前の通りをウィンドウ・ショッピング。版画やポストカードを扱う店が多いようでした。途中、Fish&Chipsのあるカフェを見つけたのですが、テイクアウトが出来なさそうだったので、指をくわえながら(笑)通りすぎました。
夕方になってきたので、急いで次の目的地へ。路線を乗り継いで、ジュビリー線セント・ジョンズ・ウッド駅へ移動します。この駅名、いかにもイギリスっぽいですね〜。この駅名だけで何があるかわかったら、かなりのロンドン通か、ボップスに詳しい方ですよ。実はここに、私がロンドンで絶対に行きたかった場所があるんです。
横断歩道を一列に並んで渡る4人の男たち、先頭の男は白いスーツに肩まで伸びた長髪、靴も白、2番目の男は黒いスーツに髭ヅラで、靴は黒、3番目の男はグレーのスーツになぜか裸足、最後の男は、デニムのシャツにブルージーンズに白い靴。ビートルズのアルバム「アビーロード」のジャケットを飾った横断歩道の写真は、この町にあったんです。
ちなみに、先頭はジョン・レノン、2人目はリンゴ・スター、3人目はポール・マッカートニー、最後はジョージ・ハリスンだったと思います。ただ単に横断歩道を渡っている写真に思えるのですが、先頭は牧師、
2番目、4番目は墓掘り人、3番目が裸足なのは死人だから、という意味があるそうです。
私は、熱心なビートルズ世代ではないんですが、イギリスといえばやっぱりビートルズ。ビートルズのゆかりの場所って言ったら、アビーロードという認識がありました。それに、まさしさんがアビーロードスタジオでレコーディングするという話は、日本を発つ前から耳に入っていましたので、ぜひ見に行かなきゃと思っていたんですよ(笑)
「駅を出たら、グローブ・エンド.Rdの坂を下るとアビーロードと交差する」そう聞いていましたので、駅前でどれがグローブ・エンドだろうと地図を開いていたら、現地の女性が「アビーロードへ行きたいなら、こっちの道よ」と(たぶん、そう言っていたんだと思う(A^^;))笑顔で教えてくれました。
5分歩くか歩かないかぐらいの時間で、アビーロードの交差点につきました。やっぱり写真を撮っている人達がいましたよ。外国人の若い女の子二人。他にも順番を待っているらしき、外国人カップル。それから次々と、観光客が来ました。
まず、私達は向こう側へ渡り、アビーロードスタジオの写真を撮ることにしました。写真では、横断歩道の向こうに2階建ての白い家が見えますね。それがつい4日前、まさしさんがレコーディングしていたアビーロードスタジオです。
アビーロードスタジオの門に「WET PAINT」という張り紙。これぐらいなら、私にもわかります「ペンキ塗りたて」。でも、もう乾いていました(笑) 門柱にビートルズの似顔絵が落書きされていますが、塗っても塗っても落書きされてまうのだそうです。でもまあ、日本の落書きの品のなさに比べたら、アートしてる感じで許せちゃいます。
表の白い家は、オフィスなのでしょうね。奥にレンガの建物があり、そこがスタジオだそうです。玄関脇にあったコンテナハウスには、警備員さんが詰めていました。Kさんが「日本人のとても有名なシンガー、さだまさしさんがレコーディングされましたか?」などと尋ねると、その警備員さん「ああ、彼のことは、覚えているよ」と(たぶん、そう言ってたんだと思う(A^^;))答えてくれました。「ベリーフェイマス」と強調したKさん、エライ!!(笑)
私たちも、横断歩道で写真を撮ることに。ところが、ここ意外に交通量があるんですよ。シャッターチャンスを狙って、車が途切れるのを見計らっているのに、なぜか車の方から止まってくれる。センターラインが横断歩道の前でジグザグになっていて、これは歩行者優先という印だったんです。何度もアタックして、ようやく写真を撮りました(笑)
もしかしたらまさしさんも彼等の真似をして写真を撮らないかなぁ?いや、絶対に撮るよね!と思っていたら、やっぱりまさしさんもここで写真を撮っていましたね。ちゃんと本家をパロって。みんな笑顔だったけど、まさしさんが一番ウレシそうでした(笑)
アビーロードスタジオの次は、ロンドンの公園の中でももっとも美しいと言われるリージェント・パークへ。(最寄駅リージェントパーク徒歩1分)
少しお腹が空いてきたので、リージェント・パークへ行く前に、お茶しようということになりました。アビーロードスタジオの塀に広告が張ってあった、駅前の「アビーロードカフェ」に行ってみたら、残念なことにお休み。しょうがないので、すぐ横にあった小さなスーパーで、ソーダ水とパイを買いました(笑)
ほんとはミートパイがよかったけど、無かったのでハムとチーズのパイにしました。お店の女性が、レンジでささっと温めてくれましたが、近くに座れるようなところもなかったので、リージェント・パークで食べることにして出発です。ガイドブックのとおりでなく、次のベイカー・ストリート駅から歩いていくことにしました。(そのまま歩いてもいけそうな距離でしたが、地下鉄に乗ることにしました。)
ベイカーストリートって、どこかで聞いたことありませんか?そう、シャーロック・ホームズですよね。駅のまん前に、おなじみのフロックコートに帽子姿のホームズが立っていましたよ。私が子供の頃に想像していたホームズよりも、若くて痩せた男性でした(笑)
ベイカーストリート221番地のシャーロック・ホームズの博物館を横目で見ながら(時間があれば寄りたかった)リージェントパークへ急ぎます。昼間の明るさで油断していましたが、時間はもう7時に近かったのです。もともとが王族の狩場だったという広い公園なので、一部分しか回れなかったのですが、イングリッシュガーデンや薔薇園はじっくりと見てきました。
クィーン・メアリー・ガーデンと名づけられた薔薇園は、ほんとに素晴らしかったです。大輪の薔薇の見事なまでの咲き誇り。写真では、香りまでお届けできなくて残念です。感激しましたよ。いい季節に来られてよかった〜!
そのときは、まさしさんもこの薔薇園を見に来たかしら?見せてあげたいなぁと思っていたんですが、後日カメラマンの森田研作さんに伺った話では、やはりまさしさんもここに来られていました。いつか、この薔薇園のことを素材に、歌を作ってくださるかしら。
「ピーターパン」という名前の、真っ赤なミニ薔薇がありました。ちょっと嬉しくて写真を撮ったのですが、デジカメで撮るのを忘れてしまいました(A^^;) 薔薇園のすみっこに、ピンクの秋桜が1本咲いていました。それを見たら、なんだか急に日本が懐かしくなってしまいました(笑)
私達が写真を撮っていると、一人の老婦人が近づいてきて、何か言うんです。どうやら「ここに入っちゃいけない」と言っているらしいんですが、どこにもそれらしき立て札もないし、どう考えても薔薇を見て回るための道にしか思えないんです。それに、私達以外の観光客には何も言わないんですよね。でも「Sorry」と言って、おばあさんから離れました。そしたら、また別の場所で出くわしてしまったの(A^^;) ちょうど閉店したガーデンレストランの椅子に、ちょっと座らせてもらおうかとしていたときです。私達の方に向かって歩いてきて「ここは、レストランだからダメ」と。他にも座っていた人(英国人?)もいたのに、何も言わないんですよ。私達だけが、目の仇らしい。結局「長居は無用」、そうそうに立ち去りました。
公園の芝生では、ピクニックバスケットを傍らに寝そべっている人達がたくさんいました。洋服を替えれば、モネの絵にでも出来そうな風景。でも、なんでこんなにくつろいでいる人がいるのかなぁと不思議だったんです。だって、もう8時になろうとする時間なんですから。
疑問はすぐに解けました。そばの野外劇場の開演を待っている人たちだったんですよ。野外劇場の入り口には、ひざ掛けや水筒を手にした人たちの列ができはじめていました。ダウンジャケットやウールのコートを着こんだ人もいました。なんだか真冬のラグビー観戦みたいですよね(笑)夜の野外で何時間も過ごすには、それぐらいの準備が必要なんですね。
上演されるのは、シェークスピアの「真夏の夜の夢」でした!演目にそそられたけど、昨夜の「キャッツ」の一件があったし(A^^;) 軽装だったのでやめました。
温めてもらったパイは冷たくなってしまったけど、湖を見ながら、やっと「おやつ」(A^^;)タイムです。でも、またあのおばあさんが来るんじゃないかと、キョロキョロしちゃいましたよ(笑) 今まで会ったのは、にこやかな英国人ばかりだったから、おばあさんの態度はちょっとショックでした。でも、見知らぬ外国人に対して警戒するのは仕方ないと思うし、きっと私達も知らず知らずにおばあさんと同じような、必要以上に強硬な態度を取っていることがあるかもしれませんね。気をつけよう。
もしかしたらおばあさんは、以前に日本人かアジア系の人に、嫌な思いをさせられたことがあるのかもしれませんね。このおばあさんに出会ったことで、浮かれていた私の気持ちもピリッとひきしまった気がしますよ。外国では、こういう体験もあって当然でしょう。
「海外で暮らす人は、大変だよね。日本を背負っちゃうから」(まさしさん談)海外で暮らしている皆さん、避けられない偏見や差別もあるでしょう。めげないで頑張ってくださいね。
さあ、最後は、まさしさんがレコーディングしたもうひとつのスタジオ。ビートルズのプロデューサーでもあった、ジョージ・マーリーの所有していたという「エア・スタジオ」です。
ベイカー・ストリート駅に戻り、乗り継いで、ノーザン線ベルサイズ・パーク駅へ。エアスタジオのあたりは、ロンドン郊外になるのでガイドブックや地図にも載っていないんです。どうやって調べたかというと、日本でいう「電話番号案内」で調べて、電話で場所を教えてもらったんです。Kさんが電話してくれたのですが、そのときにエアスタジオの人に「レコーディングされるんですか?」と聞かれてしまったとか(笑)
駅にあった地図で、だいたいの場所を確認して外に出ると、もう夕焼けの空です。ロンドンに着て、はじめて見た夕焼け。時計を見ると9時半でした(A^^;)
駅から10分近く歩いたでしょうか。着いたころには、すっかり日が落ちていました。そんなわけで、写真は撮ったけど、暗くてお化け屋敷みたいになってしまいました(A^^;)
エアスタジオは、もとは宣教師のための施設だったそうで、外観も教会そのものでした。奥のほうにレセプションと書かれているらしい看板があったので、むこうがスタジオへの入り口かなぁと話ながら写真を撮りました。それから、門柱のところで3人それぞれに記念の1枚。この2枚、覚えておいてくださいね。いつか「あれ?この場所、見たことあるぞー!」ということがあるかも知れません(笑) 近い将来か、遠い未来かはわからないけれど。
(画像処理でかなり明るくしてみましたが、お見苦しくてごめんなさい。)
ロンドン最後の夜。Kさん、Mさんは明日も朝早いので(私は別行動)、ホテルに帰って3人だけでお疲れさん会です。帰りに、ペルサイズ・パーク駅前のスーパーで買い物をしました。ロンドンのスーパーって、結構遅くまで開いているんですね。24時間ではないと思いますが。ビールとパンとハム、サラダ用のレタスを買って、ホテルに帰りついたときは、12時でした。Kさん、Mさんの部屋で、お喋りをして最後の夜が更けていきました。
しっかし、ほんとにちゃんとした食事してないですよねぇ〜(A^^;)