季節の栖〜Twenty Five Reasons〜
1999.12.06(月)東京厚生年金会館
1.唐八景
2.風の篝火
3.案山子
4.木根川橋
5.道化師のソネット
6.精霊流し
7.檸檬
8.主人公
9.夜間飛行
10.ふるさと(唱歌)
11.本当は泣きたいのに
12.佐世保
13.遠い海
14.驛舎
15.桜散る
16.飛梅
17.修二会
18.ひき潮
EC1.聖夜
防人の詩
EC2.夢の夢
PIANO:倉田信雄 PERCUSSION:川瀬 正人 GUITAR:石川鷹彦
MARIMBA:宅間久善 BASS:岡沢 章
開場17:30 開演18:00 本ベル18:08
時計の音が聞こえ「唐八景」をオーバーチャーに、「季節の栖」の文字が浮かび上がった緞帳がすっと上がります。今夜のまさしさんの衣装は、浅葱色のジャケット、最近お気に入り?襟元にキラキラボタンの黒のシャツ、靴はブロンズのような色(薄こげ茶色?)
「風の篝火」
「案山子」
ご無沙汰しておりました。さだまさしでございます。そんなにご無沙汰してないですね。7月の22日に、25周年コンサートでおじゃましていました。
25年間、俺はいったい何を伝えたかったのか。今夜は、さだまさしの25年を手のひらに広げるように歌っていきたいと思います。今夜は、大人っぽいコンサートにしたい。ということはバラードが多い。古くからのファンには堪えられない。日頃お疲れのかたは、眠くなる(笑)
「案山子」を作ったとき、25歳の若僧にどうしてこんな親心が作れるんだって言われました。僕は天才でした(笑) 僕は中1のとき長崎から出てきて・・・昔の親は偉い!一人でも大丈夫な子も偉い!(笑)
「九州男児」って言葉を発明した九州の女は偉いねぇ。「 九州男児は強いのよ。」ぼくは、おふくろにそう言って育てられました。「九州男児は強いのよ。女は弱いの。九州男児は女を守るのよ」と言って、自分を守らせる(笑) 九州の女は賢い。最近のお嬢さんの悪いところは、男の欠点を指摘しすぎる。「能無し!」なんて・・・男なんておだててればいいのよ。「まあ!こんなこともできるのね。ステキィ(笑)」
「一人で偉いねェ。さすが九州男児だねぇ。九州男児っていうのは、一生に3回しか泣かないんだってねぇ」って言われた。誰が決めたんだ! 寂しかったよ。泣きたかったよ。帰りたくても簡単に帰れなかった。急行雲仙西海号で、東京から長崎まで23時間57分。車輪の回転分、ふるさとに近づいているって気がするのね。直角座席でね、昔はグリーン車なんて呼ばないよ。1等2等(笑)
ガタンガタンガタンガタン・・・・一定のリズムで、今どのへんを走っているかわかる・・・ガタンガタンガタンガタン・・・・ポイントの上だな・・・ガタガタガタッ・・・あ、今駅を通過したな・・・カンカンカンカンカンカンカン・・・ドップラー効果でお送りしました(笑)
大村湾ぞいにみかんの産地「伊木力」のあたりに来ると、みかんの香りがしてきて、「俺は今、ふるさとに帰っていくんだなー」って思うわけです。長崎に着くのが待ち遠しくって・・・長崎駅から家に電話をいれて・・・「今、東京駅。うん、これから乗るから。明日つくから」って(笑) 「ただいま〜!」って家に入るとみんな驚く(笑)・・・毎年やるとばれるから(笑)3年ぶりにやったら、家族全員で温泉旅行に行っていて留守!(爆) 隣りの家のおじさんに「まー坊ちゃん、あんたいつ帰ってきたと?」・・・「今さっき
出かけになったばい。疲れたとやろ。うち来て待っておらんとね」・・・「まー坊ちゃん、腹へっとらんね。チャンポン取ってやろうか」「すみません。2杯お願いします」(笑)・・・旅の疲れから寝入ってしまって、目が覚めたときのあの驚き(笑)・・・ここはどこ??(笑)」
「噺歌集」などで読んではいたけど、踏みきりのドップラー効果には爆笑してしまいましたσ(^^)(笑)
「木根川橋」
「道化師のソネット」
<ロスで車の免許を取った話>
個人教授を頼んで、来てくれたのが韓国人の先生だった。カタコトの日本語はわかりやすい。余計な修飾語がない。「アナタ、ジコスル。オオキイ、チイサイ、ジンセイカワル」(笑) ・・・つまりこう言うことです。免許を取るということは、必ず事故をするということ。その事故の大きさで人生が変わってしまう・・・ということを言っているわけです。「アナタ、ジコスル。オオキイ、チイサイ、ジンセイカワル」(笑) ゼンジー北京に似てきたなぁ(爆) 「アナタ、シンチョウハナンセンチデスカ?」「165cmです」「5フィート5インチね」「僕、5フィート5インチなんですか?」「ソウ、5尺5寸」(笑)
ペラペラの(仮)免許証を渡されて、これでもう今から乗っていいって言うんだよね。ほんとかなーと思って、レンタカーを借りに行ったら、貸してくれるんだよ!あの国はB型とO型しかいないわ(笑) A型の俺とかだったら、質屋のオヤジみたいに「本物ですか〜?」って(笑)
嬉しくって、その日から乗りまわした。背中に羽が生えたみたいで・・・今は頭に髪が欲しいけど(笑) 和田と、男二人でね。気持ち悪いねぇ(笑) 大丈夫、手は繋がなかったから(笑)
<アイム、オールライト!>
和田と二人でディズニーランドに行ってね。・・・フリーウェイが、ちょっと渋滞していた。オートマチック車だったんです。たぶん、ブレーキがちょっと弛んでいたんだね(A^^;) 話に夢中になっていて気づかなかったんだけど、ユルユルと動いて行って前の車にコン!(A^^;) その車がポルシェだったのよ。もう数字が(頭の中で)ガチャガチャって(笑) これでもうレコーディングの費用はなくなるなーって思った。
白人のおっさんが、おっさんと言っても今の俺より若い。でかくって、6フィート6インチぐらいあるわけよ。ダッシュボードからレイバンのサングラスを出してかけてね(サングラスをかける振り)、車から降りてきた。もう、オレなんかどうしていいのかわからないから、あとをついて回ってね・・・ぐるりと一回りして、 ゴムでコーティングしたバンバーをスーッと撫でて、俺の肩を優しくポンポンと叩いて「オーケイ、アイムオールライト、ドントウォーリー、ビーケアフル」・・・その頃はもう渋滞も解消していて、ドンッ(ドアの音)シューッ(車が走り去る音)・・・カッコイイ〜!!(笑) 日本だったら、関西系のおっさんにぶつけたら、もう大変だ〜(笑)
日本に戻ってからも、レンタカー借りてたのね。そしたら事務所が車を買ってくれたの。毎日違う車に乗ってたらみっともないって(爆) ベンツの450SLC・・・あの頃はさだ企画もお金があったんだねぇ(笑) 俺に車を見せびらかせられてないのは、俺の友達じゃない(笑) 清瀬に住んでいた高校時代の恩師の安本先生に見せびらかしに行った(笑)
〜新青梅街道の追突事件〜大学生が4人降りてきて、「どうもすみません」「どうもすみません」「どうもすみません」「どうもすみません」(笑) 俺は、ダッシュボードからロサンゼルスのファーマーズマーケットで買ったサングラスを出して(笑)、シートベルトをチャッとはずしてドアを開けて・・・そいつらみんな俺より大きい(笑)・・・ゴムでコーティングしてないバンパーをすーっと撫でて、「OK!(笑)おれは大丈夫だ。飛ばしてたろ。気をつけろよ」ドン!(ドアの音)って、ところが信号が赤だった(爆) かっこ悪るーい(笑) 信号が変わってシューンって出て行ったら、次も赤(A^^;) さっきの車が隣りに来て(笑)(車の中で4人がペコペコとお辞儀をしている)・・・カッコ悪くてねぇ(A^^;) 次の信号で左に隠れた(笑) なんで俺が隠れなきゃいかんのだ(笑) あとで見たら、バンパー思いきりへこんでんの(爆) よく笑えるねぇ。人の不幸を(笑) 涙ふいてまで笑わなくても〜。ロスに行ったという話だけすればいいのに、こんなに長くなるんだからなぁ(A^^;)
犯罪の町になっていてショックだったね。人間は退化しているのか、進歩しているのか。この国でもありとあらゆる犯罪が起きている。文明が進むということと人間が成長するのとは反比例。利口なんだか馬鹿なんだかわからない。
「精霊流し」
「檸檬」
「主人公」