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No.02-b
Trip to
Siretoko&Nakashibetu

第1章「オジロだ!オオワシだ!」の巻き



何とも不思議な景色
流氷みっちり来てます♪





オスはやっぱり貫禄あるね
立派な角!カッコイイ〜!



翼を広げると2m50cm!
オオワシは天然記念物だョ

すっかり良い天気!寒い!
後ろはオホーツク海の流氷!
2011.2.25(fri)〜27(sun)
「知床・ウトロ〜中標津へ」2日目
「2号よ」
ムニャ…ムニャ…、ん?
「オマエは 珍しい 生き物を たくさん 見たいのか?」
「…あなたは誰?ハッ!もしや、神様!?」
「珍しい 生き物を 見たいのか?」
「ハイ!み、見たいです!ハイッ!」
「では… 見せて あげよう」
「ありがとうございます!!」
「ただし、1号の 健康と 引き換えだ。それでも 良いか?」
「ぅ……、ハイ!」
知床で迎えた朝。空は曇っているけどうっすら明るい。天気は回復していきそうな気配。昨夜まで降り続いていた雪ももう降っていないョ。さぁ〜、今日は「動物三昧な1日」を目指すのだ!昨日からツイてるし、何だかとっても出会える気がするぞ!
生き物探しをするには、まずはお腹を満たさなくちゃね♪(笑)っということで、起きてチャッチャと準備して朝食へ。これまた豪華なバイキング。朝からたくさん食べる派の私は、1号が和食中心+お粥をチョイスする横で、色々としっかり盛ってモグモグ〜。スッカリ完食!

実は今回、私達にしては珍しく「ツアー」に申し込んでいた。その名もズバリ「野生動物観察ツアー」。(笑)というのも、せっかく知床まで来て、オジロワシもオオワシも見つけられずに旅行が終了したら洒落になんない!って事で、やはりプロに同行してもらってちゃんと探したかったから。
9:00すぎ。ホテルのロビーでツアーガイドのYさんと合流。私達夫婦の他に、オバちゃま1人、男性1人、という計5人で、ガイドさんの車に乗り込み、いざ出発〜♪
まずは生き物を探しつつ、昨日あまり見られなかった流氷を見晴らしの良い場所からウォッチング!この頃には日も差したりして、その眺めは最高。素晴らしいよ!オホーツクの海が一面流氷に覆われて、真っ白に輝いている景色が眩しく美しい〜。
でもでも、やっぱり私の目当ては生き物。皆が海の方を向いて流氷を見ている間も、1人山側を見てワシを探す。(笑)車での移動中も空を見上げると時々オオワシが飛んでいて、「あ、オオワシが飛んでますね〜」なんて会話になったけど、何せ遠い。もう少しハッキリとその姿が見たいのだ!黄色いクチバシまで確認したーい!
再び車に揺られて生き物探しをしながら移動。すると、今度は1号が鹿を発見!でかした、1号〜♪ガイドさん、すかさず鹿のいる方へ車を進め、そして停止。車から降りて皆で鹿さんのところへ。見事な角を持ったオス鹿くんだよ。
鹿に対して身体を斜めにし目を合わせず、ゆ〜っくりと近づく。犬のカーミングシグナルと同じだね。「敵意はありませんよ〜」と意思表示するのだ。そうすると鹿もさほど我々を気にする事なく、その場にいてくれるョ。そのままお食事をしたり、毛繕いしたり、大あくびしたり…。檻も囲いも無いすぐ近くで、同じ空気、同じ目線で野生の鹿(しかもオス!)と一緒にいられるなんて!もう、大興奮〜!これは凄い!

その後、ワシを求めて再び移動。すると、遠く前方の崖にとまっている1羽のワシをガイドさんが発見。続いて、すぐに1号も私も「あ、あれだ!」と発見。同乗者の2名は「どれ?どれ?どこ?」と焦っている。で、車がその岩に徐々に近づき、あとちょっと…という所で、残念ながらワシが飛び立ってしまった。くぅー!残念。
だけど、飛び立つ姿、羽を広げたその姿を車の中から結構な近距離で確認することができたョ!そう、アレはまさにオジロワシ。(環境省レッドリスト絶滅危惧種EN)全身が薄茶色で足とクチバシが黄色。羽を広げたその大きさったら半端ない。カッコ良すぎる〜。うおぉ〜!オジロ〜!(←興奮しすぎ)
お次に発見できたのは、木の枝で休んでいるオオワシ。(環境省レッドリスト絶滅危惧種VU)しかも3羽〜♪少し遠いのが残念だけど、車から降りて観察タイム。肉眼では、「妙にデカイ黒っぽい鳥」という風に見えるけど、双眼鏡で見てみると…うははぁ〜ん♪ますます存在感ありあり〜。立派な黄色いクチバシに黒白ツートンの羽が見事。作り物かよ!と突っ込みたくなるデカさと、鮮やかな色合い。(笑)インパクトありすぎ。
その後も、広〜い海の流氷の塊の上でポツンと1羽でを羽休めるオオワシを目撃したり、「コロコロ〜♪」と鳴きながら風に乗って優雅に大空を飛ぶワタリガラスなどを発見。(ワタリガラスは日本では北海道でしか見られないョ!)流氷の隙間からヒョッコリ顔を出すゴマフアザラシは残念ながら見つけられなかったけど、生き物ウホウホで大満足。
やっぱり自分達だけだったらワシは見つけにくかったかも。ガイドさんが運転してくれてるおかげで、1号も私も探すことに集中できたしね。小まめに、「車を停車しては移動」を繰り返すフットワークの軽さも、自分達だけだったらなかなか出来なかったかもしれない。ガイドのYさん、お世話になりました〜。
あ、そうそう。ちなみに、クリオネの捕食シーンを目撃した事は、Yさんもいまだかつて無いと言っていたョ。クリオネを食べてみたことはあるそうだけど。(笑)

11:30。ホテルに戻ってきてツアー終了。解散。目的だったオオワシ&オジロワシ、どちらも見られて満足、満足。天気もすっかり晴れました♪


ホテルを後にし、ウトロの町でお昼ゴハン。ジャガイモ料理の店があるのを調べておいたので、そこで栗ジャガグラタンをペロっと食す。この頃になると1号は相当ヘタバっていて、グッタリ。活きが悪い。(苦笑)額に”冷ピタ”を張って、何とか頑張ってもらう。熱も出ちゃってるようだ。
今日はこの後、知床から中標津の養老牛温泉へ移動なのだ。途中、根北峠越えもあるから、運転は1号に任せてある。ヘロヘロな姿を見るのは私もツライけど、どうか宜しく頼むよ。

雪だったり吹雪いていたりしたら、どうしよう〜と心配だった根北峠。幸い、天気は良好。気持ちの良いドライブとなった。昨日1日降り続いた雪のおかげで、どこも一面真っ白で、どこまでも続く新雪の大地。キラキラ美しい!気がつくと、左手には白い海別岳がくっきりと見えていたョ。
峠道を慎重に通り過ぎ、車は順調に知床半島の根元を進む。金山峡を過ぎ、反対側(羅臼側)に辿り着く手前で右折。この辺まで来ると、道路の雪は溶けていて走りやすい。見晴らしの良い中標津の道を走り、無事に養老牛温泉へと到着〜。(15:00)

宿泊する温泉宿にチェックイン。ここの宿、下調べによるとかなり評判が良い。接客&サービスも客室も温泉も食事も、そして生き物に関しても、良い噂ばかり。期待が高まる〜♪ワクワク。
まずはウェルカムドリンク。ロビーのガラス張りの大きな窓から裏庭を見つつお抹茶を頂く。庭には鳥達が集う止まり木や、餌箱、巣箱があり、野鳥が次々とやってきている。…と、そこに、テンを発見!なんと庭にウロチョロとエゾクロテンが動き回っているではないですかッ!たまに木をよじ登り、餌箱の中に首を突っ込んだりして、愛らしい姿を見せてくれているョ。あぁ、可愛い〜。文句なく可愛い〜。(笑)
エゾクロテンは北海道の保護獣(環境省レッドリスト準絶滅危惧種NT)。オオワシやオジロワシほど貴重ではないにしても、こんな風に間近で観察できるなんて、そうあることではないョ。それによく見ると1匹じゃない!代わる代わる姿を現し、全部で3匹くらいいる〜!ウホ〜。宿に到着早々テンちゃんに出会え、すっかりイイ気分♪
そしてお部屋へ。これまた感動。なかなかのお部屋。アメニティグッズも超豊富で細やかな気遣いが満載。気に入った!夕食まで時間が結構ある。さ〜て、何しよう?どう過ごそう?ねぇ、どうする?1号?
…って、あれれ。見ると、1号は力尽きてすでにお布団の中。そして夢の国。相当、具合悪そうだね。そっとしておこう。

っとまぁ、そんなわけで、1人でロビーの”団らんスペース”に行き、野鳥やテンちゃんをノンビリと眺める。ミヤマカケスやらシジュウカラ(←多分)が餌をついばみに来ていて、見ていて飽きない。がしかし、子供たち大勢を連れたご一行様がバスで到着し、ロビーで大運動会が始まったため部屋に退散〜。(苦笑)
ZZZzzz。気がつくと私もベッドでひと休み。小一時間ほど昼寝をした後は温泉タイム。1号もまだ寝ているようだし、夕食を遅めの時間にしたから食事の前にザブ〜ンと入ってこよう!
女湯の一角にある「岩盤浴」は誰か利用しているようだったけど、ラッキーなことにお風呂は貸切状態で誰もいなかった。普通の室内お風呂から、露天岩風呂、丸太風呂…と、とりあえず片っ端から入ってみる。混浴露天風呂は勇気が無く、断念したけど。(笑)
ここの露天風呂は温度も造りもかなり私好みで、普段”カラスの行水”な私が珍しくゆっくり浸かったョ。で、ほへぇ〜っと湯に浸かっていると、下の方にある混浴の露天風呂からコチラに向かって男性の声が!!
「ユウコ?」
何?え!?ユウコって誰?(ドキドキ)
(再び男性の声で)「…ユウコ??」
私、息を殺し、ジッとしてやり過ごす。(笑)しばらくすると、ライトアップされてる光の影で、男性が混浴露天風呂から出て行く様子がわかった。ホッ。妙にドキドキした出来事だったョ。多分、上の女湯露天風呂に私の気配を感じ、奥様(彼女)かな?と思ったんだろうね。で、「いるなら一緒に混浴に入ろうよ」って事だったんでしょう。ふぅ〜。残念でしたね。私、ユウコじゃないですから〜。(汗)

ところで。このお風呂タイムの間、森の中からずっと聞こえていた音がある。それは「ボーボーボーゥ」という音。表すと、低音で「B♭B♭G F」って感じ。結構な音量で、響き渡っていたョ。コレが何の音なのか、この時はさほど気に留めていなかった私。
この後、この音の正体が明らかに!!

第2章「可愛すぎ!テンちゃん」の巻き




どこまでも続く雪の広場
こんな雄大な雪景色が続くよ








可愛いお顔してます(*´д`*)
テンちゃんは宿のアイドル♪


第3章「シマフクロウ現る!」の巻き


ヤマベの活造りが絶品!
夕食の料理、コレはほんの一部









全長は70cmくらいかな?
フサフサして本当に大きいのだ!




2羽も見られて超ラッキー☆
手前に1羽、奥の枝にもう1羽!
ふへぇ〜、イイお湯でした〜。ここの旅館、女性は自分の好きな浴衣と帯が選べる。どれもこれも淡く可愛い色合いで、少々尖った性格の私としては、何とも恥ずかしくなるような可愛い浴衣ばかりだったけど、いい歳してピンクの帯をチョイス。(笑)泊まってる女の子達が皆テキトーにギュッと帯を結んでいる中、一応文庫結びで背中もキュートにキメてみた。たまには可愛い自分を演出なのだ。テヘ♪(爆)

さて。部屋に戻ると1号も起きていたので、お待ちかねの夕食タイム♪
食前酒の梅酒を頂き、お料理がスタート!あれも、これも、それも…と次々出てくるョ。どれも飾らない美味しさでGOOD。チョイスメニューで選んだヤマベ(ヤマメ)の活造り。生魚はあまり得意でない私だけど、これは美味しかった〜。ヤマベさんがまだ時々パクパク動いてて、その新鮮さがわかる。ありがたく頂戴しましたよ。
1号も弱りつつも食が進む。どれも本当に美味しいからね。いっぱい食べて元気を出すのだ!あまりに我々がハイペースで食べていたからなのか、途中、妙な空き時間ができてしまい、しばしお料理を待たされる羽目に…。ヤバイ!こうなると一気にお腹がふくれてしまうぞ!(汗)と少々焦る食いしん坊な私達。

…と、その時だった!
「シマフクロウが来ていますよ〜」
宿のスタッフさんからお食事中の皆にお知らせが入る。一気にざわめく食堂内。そして、全員が全員、食事そっちのけで窓にへばりつく。(笑)ついでに食堂の電気も消える!
そう!そうなのだ!これがこの宿に泊まる皆の「最大の目的」と言っても過言ではないのだ!絶滅が心配されるシマフクロウ。(環境省レッドリスト絶滅危惧種CR※ちなみに「CR」は、ごく近い将来に絶滅する危険性が極めて高い種、を意味しているョ)その貴重なフクロウがこの宿にはやってくるのだ!
庭先を流れる川に設置された生簀の中のお魚を狙って、夜な夜な森からやってくるんだけど、もちろん野生。来ない日もある。来ても真夜中だったり、早朝だったり…。シマフクロウ目当てに寝ずに張り込んで粘る人、会えずに何度もこの宿を訪れる人がたくさんいるらしい。
それがこの日は超ラッキーなことに、20:00という時間にお目見えしたのだ!何てツイてるんでしょう〜♪って、えぇーーー!!よく見ると2羽もいる!信じられない!
その姿はやはり想像していた通り。ド迫力!さすが世界最大のフクロウ。フサフサでホワホワで、その存在感はスゴイ。今やその数は120羽程度といわれているから本当に貴重な鳥なんだよ。
15分くらい、皆で窓に張り付いて写真撮影をしていたかな?(笑)シマフクロウを守るため、もちろんフラッシュは禁止。だから、写真が難しいのなんのって!(大汗)我が家もブレブレになりながらも頑張って撮影したよ。
その後、1羽が飛び去るとお客さん達もひとまず落ち着き、食事が再開。木の枝に止まっているもう1羽の存在に気がついているのか、いないのか、もう見られた事で満足したのか、食事が終わるとお客さん達は次々と部屋に戻っていった。
料理も終盤、食事を運んでくれていたスタッフさんに「フクロウが見られて幸せ〜、大満足ですよ〜」と告げると、「さっき姿を現す前、フクロウの鳴き声が露天風呂で聞こえてる、という情報があったんですよ」と言われてビックリ。もしや、あの音はシマフクロウだったのか!?
「あれが、鳴き声だったのかなぁ?」と私が口にすると、スタッフさんが「ホゥ〜ホゥ〜って聞こえてました?」と聞き返してきた。
で、思わず、「え、いや…『ボーボーボーゥ』って感じで…」と、しっかり「B♭B♭GF」の低い音付きで超リアルに表現する私。慌てて1号が「ホゥ〜ホゥ〜と一緒だろ!」と止めに入る。ハッ!Σ(゚Д゚;) やっちまったか? 生き物マニアな私としては、鳴き声とかついリアルに表現しちゃうんだよね。(汗)これにはスタッフさんも苦笑い。オホホ〜。(笑)

ふぅ〜。満腹ぅ〜!最後のデザートまでしっかり食べて夕食は終了〜。食後のコーヒーはロビーの”団らんスペース”に移動して頂くことにした。そんなチャッチャと我が家は部屋には戻りません。(ニヤリ)ロビーの大窓から、まだいる1羽のシマフクロウを徹底的に観察するのだ!しつこいって?(笑)
しばらくして1号が「風呂行ってくるね」とその場を去っても「行ってらっしゃ〜い」と私はその場を離れず。まるで張り込み探偵である。やや遠い枝に止まっているので、アイテムの双眼鏡が役に立つ。左手にコーヒー、右手に双眼鏡、カメラを首から提げてシマフクロウをウォッチング。もう誰もシマフクロウを気にしてないけど(もういないと思ってるのかも)、1人ひたすら見続ける。窓のすぐ外にはテンちゃん達もウロウロしているから、その姿と交互に楽しむ。
30分くらいジックリと観察しただろうか?フクロウはその後、川に降り立ったり、テテテ…と歩く姿を見せてくれたり(案外ヨチヨチ歩きだった)、川を覗き込んだり…と、色々な姿を見せてくれたよ。そして、最終的にはお風呂のある方向へと飛び去ってしまった。いつの間にかテンちゃん達の姿も確認できなくなり、私もようやく撤収。部屋に戻ることに。
ちなみに、飛び立ったフクロウは、その後、露天風呂で寛ぐ1号が温泉に漬かりながら観察したとのこと。シマフクロウを見ながらの露天風呂。いいねぇ〜。贅沢だねぇ〜。

はぁ〜。しっかし幸せな1日だったな〜。(*´д`*)オス鹿に始まり、オジロワシ、オオワシ、エゾクロテンにシマフクロウ!なんて生き物三昧な旅なんでしょう〜。ウットリ〜♪絶滅危惧種のオンパレードだよ。見られただけでラッキーなのに、シマフクロウなんて2羽も見ちゃったし!私ってば、本当にツイてる☆持ってる!完全にキテる♪ウヒャヒャ〜!(喜)

…で、フと思う。
そう言えば、私…神様と何かやり取りしたような??
あれは…夢?幻?
この並外れた運の良さ、やっぱりこれって神様のおかげ?
えぇっと、確か…。ハッ!(; ゚Д゚)
そういえば、1号の健康と引き換えって言ってたっけ〜!(大汗)
私ってば1号の健康よりも自分の欲を優先しちゃってたョ。
1号、ゴメン。でも、おかげで奇跡の動物三昧ざんす。

横でヘロヘロになって眠る1号を見ながら、静かに「感謝の合掌」をする2号なのでありました。

※3日目はコチラから