アラベスク・ファンタジー 運命の風

もともとはホビーデータの主催のメールゲームの一つで、いくつかのメディアで展開された。
当時の商業メールゲーム状況はホラー系現代物がほとんどでファンタジー物はなかった。そんな中でアラビア風ファンタジーとして開始されたのが「アラベスク・ファンタジー」だった。
しかし、シリーズを重ねるごとにアラビアっぽさが薄まり、3作目では単なるファンタジー物となってしまったのは残念だった。
本書はアスペクトが刊行していたログアウト文庫の一冊。あとがきにもあるようにログアウト誌上で読者参加ゲームがあったりしたのだが、ログアウトそのものが休刊してしまった。結構凝ったことをしていただけに残念だった。

小説としては、可もなく不可もない。文体と世界設定を除けばごく普通のライトファンタジーだ。


書名:アラベスク・ファンタジー 運命の風
著者:伏見健二(あとがきも)
イラスト:末弥 純
発行所:アスペクト
初版発行:1994年6月22日
ISBN4-89366-173-6

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