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Moe(萌絵)のプロフィール

ちょっと、そっくり返り杉?

職場の空き部屋で撮りましたので殺風景な背景です。

Moeはウィーンのコダーイ楽器店(あのコダーイさんのお孫さんがやっている)から来たチェロで、生まれには不明な点が多いです。

スタイルはストラドヴァリウスですね。この楽器も恵比寿のゴーシュ弦楽器さんで買いました。かわせみ御用達チェロショップ、です(^^)

演奏状態イメージの角度で椅子に立て掛けてみました。24mm広角レンズなので、やや遠近法がデフォルメされてます。
横位置から見る

横板の感じはこんなです。エンドピンはデフォルトで付いてるのがパイプ状で抜けないのですが、プラグごと替えると音質が変わるので、いまのところこのまま使います。

足が左右に撓らないので、パイプはそれなりに意味はある、とのことです。
スクロールとネック部分

なかなか綺麗なつくりです。70年くらいたっていると思われますが、傷も無くピュアな感じです。

指板は日本で交換されてます。

ゴーシュさんに運び込まれたとき、指板は外れていた状態だったそうです。
ルックス、です

なかなかキュートなウェストのくびれですね(^^)

表板にもほとんど傷がありません。駒は新しいものに替えてあります。テールピースはウィットナーかな。金属製のものです。アクースティクとどっちがいのかわかりませんが、ゴーシュマスターの判断です。バランスの問題もあるのでしょう。

弦はラーセンが掛けてあります。下二本がタングステンコアです。

ニスはリペアされていると思いますが、綺麗な状態です。

ラベルが2枚貼られているのですが、まだ撮影できていません。これはのちほど。ただ、一枚はあきらかに無関係なのですが、もう一枚が達筆な筆記体でまったく読めないのです。それで、この楽器の出自は不詳であるということになるのです。
裏板の感じ

細かい虎模様があります。材質はなんなのでしょう。よくわからないので、どなたかクリックしてみて、教えてください。通常は楓でしょうか。

クリックで拡大できます
ラベルです

胴体内部に2枚貼ってあります。小さいほうは「ナポリのパスクワーレ・ヴィナッチア氏[Pasquale Vinaccia]による製作だぞ」と読めますが、これはたぶん嘘でしょう。この人は19世紀のナポリマンドリンの製作者です。

大きいほうは筆記体がまったく読めません。ドイツ語でしょうか。それともハンガリー??? これは肉筆ラベルですよねー。
「1926年」、というのを信じれば78年くらい前のもので、第二次大戦前の楽器、ということになりますが・・・・・。わざわざ新しい数字を書くとも思えないから、こっちは信憑性があるかな。

同僚の英語の専門家に見せましたが読めないそうです。どなたか教えてください。

☆画面クリックでそれぞれ拡大できます。
弦楽器のストラッド」さんの質問掲示板は、非常に詳しい方がたくさん常駐する、「弦楽器の宝箱」のようなところなのですが、以下のような質問をさせていただいて、いろいろ教えていただきました。皆さん、ありがとうございました。

Q:チェロのラベルが読めないのです
 投稿者: かわせみ 投稿日:2004年10月20日(水) 11時04分

いつも質問ばかりですみません。

ウィーンの楽器商からでたチェロをゲットしました。こういう筆記体のラベルが張ってあるのですが、ぜんぜん読めません(^^;

http://www.ne.jp/asahi/kawasemi/home/moe/label02.jpg

お時間があればお知恵を拝借したいです>ご堪能な方


  • 響子 投稿日:2004年10月20日(水) 23時05分

    一行目は Klangverbesserung(鳴りの改善)
    三行目は Moechling (oeはoウムラオト、メヒリンクはオーストリア、ケルンテン州の地名) 1926年
    だと思います。
    二行目は良くわからないですが、とりあえずわかる分だけ。
    修理したときに貼ったラベルでしょうか。
  • かわせみ 投稿日:2004年10月20日(水) 23時58分

    修理票、ですかー。これは考えませんでした。
    もう一枚、「Pasquale Vinaccia]による製作だぞ」と読めるラベルが貼ってありますが、これはたぶん嘘でしょう。この人は19世紀のナポリマンドリンの製作者です。

    Merlingていう人はいるみたいですね。Pauliとかいう人。なかなか良い楽器作っているみたいですあがコペンハーゲンだか、あちらのほうですね。

  • かわせみ 投稿日:2004年10月22日(金) 06時03分

    素人の質問なのですが、ラベルというのは通常、箱を開けて貼るのですか?
    あとから貼る場合、f字孔から棒みたいな物で、千社札を貼るみたいに追加することもできるのでしょうか(^^;

    この楽器の場合、あきらかに怪しいイタリア作者のラベルがあるのですが、オーストリアの工房で修理された後に貼られた位置のような気もします。

    教 えていただいたMoechlingはオーストリアでもほとんど南端の、旧ユーゴとの国境あたりの田舎ですね。このへんは弦楽器にゆかりがある地なのかな あ、と楽しく想像しています。ハンガリー系の楽器の伝統とかも近そうですし。さらに読みにくい2行目は工房の職人さんの名前でしょうか。

    あと、地図を見てたらウィーン南郊に下記の地名がありました。これは似て非なるものでしょうか。

    MODLING, an old town. of Austria, in Lower Austria,
  • 通りすがりの者 投稿日:2004年10月22日(金) 18時58分

    Winterling という店に1930年 Maertling 製 Martin Rehmayer 作のヴィオラがあるのを見つけました。

    http://www.winterling-trading.de/violas.htm

  • 響子 投稿日:2004年10月22日(金) 22時45分

    Moechlingかなと思って先日書込みしましたがどうも通りすがりの者さんのおっしゃる
    Maertling 製 Martin Rehmayer 作
    というのがドンピシャなのですね・・・(なるほどあれはhではなくt)
    不確実なことを書いてしまい申し訳ありませんでした。
    メヒリンクもチロルのはずれ、バイオリン作りがありそうな気がして勇み足でした。
    Maertlingってどのあたりの町なんでしょう。
    ご存知の方がいらっしゃるかもしれないですし、あるいは
    歴史あるWinterling社にお問い合わせとかしてみてはいかがでしょうか。
    かわせみさんの楽器の来歴が少しでも明らかになるといいなと思っています。
  • かわせみ 投稿日:2004年10月22日(金) 23時24分

    響子さま、通りすがりの者さま、おかげさまで、いろいろなことが浮かび上がるさまを、わくわくして拝読しています。ありがとうございます。

    Maertlingという場所で、Martin Rehmayer という職人さんがこの楽器を調整したか製作した、と考えてよいのですね(^^)

    しかし、良くこの書体をみなさん判読されますね。驚きました!

    Maertlingがなかなか検索にヒットしませんが、いろいろやってみます。



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